「既存住宅状況調査|生コン屋さんとコンクリート診断」

既存住宅状況調査とは新たな日本の住宅循環システムを構築するため、協会が定める受講をした建築士など登録インスペクター技術者による建物状況調査(インスペクション)をもってリフォームなど安心な市場環境を推進することを期待した制度。そんな場合でも、「身近なコンクリートの専門家」。生コン屋さんの活躍のフィールドです。
コンクリート住宅の既存住宅状況調査
少子化、
空き家。
需給バランスの崩壊。
ニュースで読むだけじゃない。
一人っ子同士の夫婦の子供が一人っ子だった場合。
時として祖父母の2件の不動産と父母の不動産。
合計3棟(別荘を持っているような裕福な家庭ならばもっと)。
その子は家を相続することになる。
よく聞く話しとなってしまった。
そこに住むにしても、
売り手が見つかって誰かに売却するとしても。
「ところでこの住宅って大丈夫?」
という疑問は必ず付いて回る。
安心の売買を担保するため、
国土交通省の既存住宅状況調査という制度がある。
インスペクターによる事前検査を持ってその安全性を確認するような制度だ。
これがますます広がっていく。
今回は地元星忠さんからのご依頼。
別荘の売買に先立つインスペクション。
ただし、今回は「鉄筋コンクリート住宅」。
通常の木造とちがってやや複雑で専門性を帯びたインスペクションとなった。
※シュミットハンマーといって非破壊でコンクリートの圧縮強度を推定する検査
※打音検査で外壁の剥がれ(鉄筋のサビによるかぶりの剥離)の確認や、目視による変状確認
※鉄筋探査機による配筋(ピッチ)状況のチェック
安心の住環境を実現するために
中古とはいえ安くない買い物。
買ったはいいけどその後に問題噴出。
安心して眠ることさえままならない。
そんなのはいやだ。
であれば売買に先立ちきちんとした検査を実施しておきたい。
それでも、コンクリート住宅は従来の木造に比べて馴染みが薄い。
大半の住宅は木造だから。
そして身近に相談できる相手も限られている。
コンクリート診断士なんて滅多に会えない希少な存在。
(今回の調査で確認されたこと)
H4年新築・築26年
・乾燥収縮によるひび割れは見当たらない。
・雨掛かり部分の劣化が目立つ
・鉄筋錆びによるひび割れが散見
・中性化の進行
・かぶり厚の不足
・強度推定値は各面でばらつきなし
※遠くに富士山を眺めることのできる絶景住宅
素敵な暮らしを望む時に、
目では見えないコンクリート構造物のあれこれについて。
身近なコンクリートの専門家。
生コン屋さんに相談する。
中にはコンクリート診断士をしっかりと保有している技術者も少なくない。
そんな彼らに相談してきちんとしたインスペクションを施す。
素晴らしい暮らしの土台は大丈夫?
不安を抱えながら暮らしていませんか?
すぐちかくにいるよ。
生コン屋さんとコンクリート診断。
生コンでいいこと。
宮本充也
2018/06/06