長岡生コンクリート
骨材の再生利用、CO2の削減、コストダウンに

「いつでも見学受付中!」残コンステーション、ソリューション開発

  1. 建設現場における残コン対策:先行モルタル代替ページにリンクするボタン
  2. 建設現場における残コン対策:ホッパ内外の残コンページにリンクするボタン
  3. 生コン工場における残コン対策:残コン・残水・洗浄水ページにリンクするボタン

2020/05/20

「辺境ではすでに完結している残コンソリューションはどのように全体共有されるのか」岡山・白石建設(博士号取得への道 #10)

「辺境ではすでに完結している残コンソリューションはどのように全体共有されるのか」岡山・白石建設(博士号取得への道 #10)

上意下達で「命令」(規格)と「統制」(ペナルティ)を前提として構築されてきた産業構造がラストワンマイルに指令する環境コンクリート(再生骨材コンクリートや回収骨材、スラッジ水の利用促進)はなぜ出口を見出せず、一方辺境で編み出された方法論は規格化はされないものの、たくましく地域地域でクローズドループを達成している(岡山・白石建設の事例)。



すでに解決・完結しているソリューションを埋もれさせず全体に共有するための産業構造

20BADEF2-5CF0-4DE0-AFF8-5A4D57AEA7B1.jpeg

日に多いときには50m3もの残コンが戻ってくる岡山の白石建設ではあらゆる方法を駆使して再利用を進めている。

写真はフィルタープレスで搾った脱水ケーキ(スラッジ)。


B254BF33-01DE-47AB-B5E4-26DD2B801709.jpeg

天日乾燥させた脱水ケーキは数日内にスクリーンでふるい分けされる。


C69465A7-F637-49CC-AF43-7D2778E018BA.jpeg

適切な処理をされた(強度が発現するまで適切な期間を経た)脱水ケーキとRC40を5:5でブレンドしたこの「リサイクル砕石」は同社の生コン需要家からの評価も高く飛ぶように売れている。

脱水ケーキであっても最近の生コンは富配合(ふはいごう)であることもあり所用の強度が発現しているため六価クロムなどの重金属溶出の懸念は無いよう厳格に管理されている。


31FEFD45-99F4-4E28-B7F7-2D1BBA23027F.jpeg

売り方も工夫されていて「自販機」のように顧客は訪ねて自ら重機を操作して必要なだけ材料を入手することができる。

なんと驚いたことにその販売方法もサブスクリプションの形式をとっている。

定額・月額費用を負担すれば顧客は文字通り「いくらでも」使いたい放題。

このシステムによって「残コンが間に合わないくらい」状態となっている。



回収骨材やスラッジ水のJISは機能しているか?

僕の知る限り(長岡生コンや白石建設も含めて)JIS化された回収骨材やスラッジ水の再利用を実施している工場は少ない。

あるいはダマテンで使っている工場は数社心に浮かんでは来るが彼らは標準化しようとしない。

なぜか?

一方、規格化はされなくとも上記で紹介した通りたくましく出口を見出しそのエリアで安定した循環を達成している事例もある。


50年の歴史ある環境コンクリート「再生コンクリート」が未だにブレイクスルーを迎えない(一向に汎用化されない)のはその産業構造や運用方式に原因があるというのが本シリーズの一貫した主張だ。

産業構造は「命令」「統制」を前提としている。

頭脳(行政や発注機関)が判断し指示(命令)した規格はヒエラルキーを伝って上意下達され、その規格を遵守しない辺境(生コン工場や施工者)は統制(罰則)が与えられる。恭順につき従った辺境にはきちんと市場(発注)が与えられる。

誰も口にはしないが厳然と存在するそんな前提。

ヒエラルキー(階層)が異なればそこでは取引関係が生まれる。

取引は、「取る」「引く」を前提としている。

階層が重厚長大になればなるほど、不信恐れが増幅する。

規格行政から遣わされる審査官に戦々恐々としている生コン工場の姿にとてもじゃないが「歓迎」の雰囲気は感じられない。

「試験に落ちたらJISが取り上げられる」

そんな恐れが動機づけになったものづくりは統制こそ可能かもしれないが発展・イノベーションは起きづらいのではないか。

だから、頭脳が指示した規格というものは遵守すべきではあるものの、「積極的に取り組もう!」という性質は帯びづらい。

実際回収骨材やスラッジ水のJIS規格は成立はしたが運用は限定的という現実が残る。

そもそも現場の実態と乖離している(頭脳は辺境で実際に起きている機会や問題に目線を合わせていない)ため、「使えそうで使えない」規格になる場合もある。



辺境で環境変化(顧客動向や制度)に対して変化した結果としてのソリューションと新しい産業構造の必要性

不信や恐れが蔓延ってしまいがちな産業構造には広がりは期待できない。

誰しもが「必要最低限」を志向してしまう。

「失敗ができない」環境で挑戦をしようとするのは大きな心理的負担がつきまとう。

一方そんな負圧があったとしても白石建設をはじめとした全国の積極的な工場の姿も存在する。

「事件は会議室ではなく現場で起こっている」

織田裕二の名言を思い出す。

イノベーションが岡山県岡山市という限定的な地域で埋もれるのではなく世界標準として見出されればそれだけ世界規模で環境負荷が取り払われる。

それがわかっているのに、今もそうした有意な取り組みは規格化されず埋もれている。

こうした現実を理想に向けるためには産業構造の変革が必要になる。

「命令」と「統制」(評価し、評価される)を前提とするのではなく、これまでの上下の階層で分断されてきたすべての役割が水平のプラットフォームで共感をベースに並列されそれぞれの役割をきちんと意識し実践する。

残コンを辺境の問題と片付けるのではなく、インターネットや企業間連携を通して全体で問題として共有し、上下なくそれぞれの役割を果たす。

規格行政はこうした辺境の取り組みをきちんと見出して全体で運用されやすくなるようにルールを整備する。

頭脳が手足に指示をするのではなく、それぞれの辺境が環境変化を感じ取り細胞分裂するモデル。

全体を結び付けるニューラルネットワークとしてのインターネットと企業間連携。



現代こうした情報は昔(インターネット以前)と違って瞬時に辺境まで共有されることが可能となっている。

なのに産業構造は引き続きこれまでのフローを踏襲しようとするのか。

「生コンにインターネットは関係ない」

未だに多くの人がそう考えている一方、生コンポータル(情報サイト)は月間20万PVを突破し、透水性コンクリートを始めとしたコンクリートに関する問い合わせは日に20件近く寄せられる現実もある。

時代は変化した。

生コンには、HP、SNS、Youtubeは関係ないなんて言ってたらガラパゴス化は必至だ。

業界イベントのパネルディスカッションで「伝票の電子化けしからん!」なんて言ってるお歴々(ヒエラルキーの高い方)も残念ながらいる。

僕の「生コン屋さんのIT戦略」というプレゼンを最前列でこれ見よがしに居眠りしていた香川県工業組合のお偉方が今や懐かしい。

そんな人々はそろそろ自然退場だし、まあ僕たち新世代が彼らを押し上げてしまうことだろう。

インターネットと企業間連携は産業構造を新しい視点で再定義するはずだ。



宮本充也

宮本 充也

主な著者生コンポータル 主宰
長岡生コンクリート 代表取締役 宮本充也

宮本充也のFacebook

1級建築施工管理技士/1級土木施工管理技士/コンクリート診断士/コンクリート主任技士

「生コンてなんて悪いことだらけなんだろう!」
僕が家業の生コンに入職した時に感じたこと。
朝は早いし、休みは少ないし、残業(残コンのせいで)もあるし。
建設業界の底辺に位置する産業 [ 続きを読む ]

このページのトップへ

施工実績はこちら

お問い合わせはこちら