2023/09/16
「残コン時代の到来を感じた」令和5年度土木学会大会(2023/09/15)レポート
久しぶりに2日間みっちり参加してみっちりお勉強した令和5年度土木学会大会 in 広島 では「いよいよ時代が俺様に追いついてきたようだな」と宮本さんを有頂天にさせる経験が目白押し。
時代が追いついてきた「残コン」
安藤ハザマ谷田貝さんの発表
生コン工場で残コンを処理して生成される生コンスラッジは豊富な水酸化カルシウムを含んでおりそのCO2固定性能が注目されている。
CPコンクリートをリードする安藤ハザマ谷田貝さんによればCO2濃度を管理することでCO2固定が経過時間に従って増加(カルサイトの増加)するなど物性の変化が確認されたことを示した。
大成建設は残コンではないものからCO2固定媒体を得る
副産物に関する発表が続く中、大成建設らは残コンではなく、同じく副産物である石膏ボード(主要成分硫酸カルシウムCaSO4)からキレート抽出剤を用いてCO2を固定し炭酸カルシウムを生成する技術の発表がなされた。
鹿島は「残コン」に着目。スラッジをCCUに
続いて鹿島森さんの発表では、安藤ハザマ谷田貝さん同様にコンクリートスラッジ(残コンをフィルタープレス等で処理することで発生する)の CCU(Carbon Capture and Utilization)材料としての可能性を熱く語る。
宮本さん的にこの発表はかなりビビッときた。というのも、現在白石建設らと推進中の「残コナa/t」はまさに本研究と丸かぶりだからである。CCUとして、あるいはアルカリ刺激混和材として。両面で共同できそうな内容だ。
同じく炭酸カルシウムについて研究をされている大成建設大脇さんからの質問風景。ついつい撮影しちゃった。
鹿島はやっぱり「残コン」 上澄水からCCUを
こちらは、同じく鹿島のサカイさんの代打で関さんからの発表。こちらはスラッジケーキではなく、上澄水から炭酸カルシウムを取り出しCCUとしての性能を確認する内容。
鉄建建設の唐沢さんの発表にもあったが、今後上澄水やスラッジなど残コン由来のマテリアルのCCU利用が進んでいくようだ。いよいよ時代が宮本さんに追いついてきたということだろう。とても気分がいい。
生コン工場は有力なCCU製造工場
宮本さん、最後はCO2有名人の鹿島の取違さんが仕切るセッションを聴講して会場を後にした。やはりここでも、軽質炭酸カルシウムをCCUとして活用した発表が目立った。
「コンクリートをもっと身近に」
そもそも透水性コンクリートはWEBマーケが奏功したこともあり先行してバズってますが、砂不足や脱炭素、資源循環のこの時代、桁外れなバズがおそらく残コンには起きることでしょう。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也