長岡生コンクリート
コンクリートの生みの親だからこその安心コンクリート診断

2021/04/04

【埼玉】「当事者(施主と施工者)が欲しいものを届ける生コン製造者の役割」ポップアウト

【埼玉】「当事者(施主と施工者)が欲しいものを届ける生コン製造者の役割」ポップアウト

生コン屋さんは全国に3200箇所以上で操業している。中の人はコンクリートの専門家。水の次に流通する材料とされる生コンクリートはそれだけ施工に携わる人々にとって切っても切れない存在。頼れる専門家といることで問題解決策が現場に届く。



簡易コンクリート診断「ポップアウト」

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とある現場から寄せられた駐車場土間コンクリート表面に発生した不具合に関する相談。

ポップアウト。

ポップアウトは、コンクリート表層付近に存在する不安定な物質(CaO、MgO、硫化物、濁沸石、スメクタイト、オパールなど)が、水和あるいは吸水により膨張し、コンクリート表面に浮き・剥離を生じる現象です。岩石学的手法(実体・偏光顕微鏡観察、電子顕微鏡観察・EDS分析)ではポップアウト原因物質の同定、およびひび割れ発生状況の組織観察が行えます。粉末X線回折では原因物質の推定を行うことができます。

(出典:太平洋コンサルタント



一般の方からしたらびっくりなことだろう。

施工に携わっている人にとっても滅多にお目にかかれない現象。

さぞや驚いたことだろう。

施主、施工、彼らはこんな事態に見舞われた時に一体何が欲しいのか。

「あ、ポップアウトです。これはかくかくしかじか(上述説明)です」

という蘊蓄なのだろうか。

知識なのだろうか。

僕たち製造者やコンクリートのプロたちがともすると陥りがちなのが知識の提供。

原因の推定という作業。

もちろん、それを商いにしているプロのコンクリート診断士がゼネコンや発注機関の求めに応じて対応する場合はそれでもいいのかもしれないが、多分この場合の施主や施工者が必要としているものはそこじゃない。

問題解決策を手に入れることで信頼関係を維持することだ。


どのような原因で不安定な物質(脆弱部)がコンクリート表面に集中してしまったのか今となってはわからない。

事実そのハウスメーカーから生コン製造者に対してこの問題の確認を行ったところ仰々しいコンクリート主任技士の資格証明書とともに試験成績書や配合計画書、軽量値などのバックデータの返答があったそうだ。

さも、問題はありません、と言わんばかりの防衛的対応だ。

そして、それも一方では仕方ないのは、コンクリートの製造者が製品の品質として保証しているのは強度。

それ以外の例えば、色むらだったりひび割れだったりに関しては究極責任限界の外。

施工と製造の間に良好な関係性が構築されていなければやりとりは互いに防衛的(原因の押し付け合い)になる。

本来製造者として施工者に寄り添ってその原因究明にあたるところだろうがそうなっていなかった。

嘆かわしいことに、現行の産業構造ではこうした関係性はよく見られる。

事実長岡生コンも一部のゼネコン・ハウスメーカーは利益を奪おうとする敵だと認識している笑。



以下は、生コンポータルから某ハウスメーカーに提示した簡易診断2種(無料)。


(宮本)

現象としてはポップアウトかと思いますが、骨材に含まれた粘土や泥分の影響による脆弱部の破損が原因かと思いました。
このような現象は現場ではあまり見かけません。
また、構造上の問題についてはご心配いただかなくてもよろしいものと考えます。
偶然にも脆弱部が表面近くに発生してしまったということであればこれ以上のポップアウトは継続しないものと思われます。
生コン製造者の責任限界はJISで定められたプロセスで現場に荷下ろしするまでであり、また所定の強度を発現するなどが示されている以上、ポップアウトに関してなんらかの保証を引き出すことは現実的ではないかと考えます。
(ちなみに、主任技士として証明書を発行されている××さんは旧知の間柄です。)
補修は断面欠損部のポリマーモルタルなど補修材による充填で十分かと思います。
もし見た目を気にされるようでしたら土間コン専用の塗料などが候補として挙げられますが、実際に土間コンクリート舗装の供用環境を考えますと見た目は最初だけでもありますのであまり論点にされない方がよろしいものと考えます。
(土間コン専用の塗料は××部長がお詳しいかと思います)
以上、私見を述べさせていただきました。
また、当社二見さんは診断業務にも明るくその他の提案もあろうかと思いますのでそちらもご参照くださいますようお願いします。


(二見さん)

資料を見させていただきました。
現象としては、ポップアウトに間違いはなさそうですね。

現場は、埼玉県の××市周辺でしょうか?
一般住宅の土間コンですかね?

打設時期は、9月の気温が高い時期ですね。
冬の××市の辺りでは、氷点下になるところもありますか?

また、このポップアウトが発生したのは、いつ頃でしょうか?
打設後すぐの発生と、しばらく経ってからの発生では、意味が異なってきます。

また、発生個所が10ヵ所ほど、とのこと。
発生個所の分布はどんな様子でしょうか?

ポップアウトが、偏って発生しているのか?
それとも、まんべんなく散らばっているのか

発生時期も、間隔を空けてなのか?
もしくは、ある時期、急に気付きはじめたのか?

水が常にかかる所なのか、
もしくは、大雨が降った際にだけ水路となるような所でしょうか?

骨材が原因であると仮定すると、
原因をある程度は特定してから対処をしたいところですね。

補修方法も、いくつか選択肢があるかと思われますが、
まずは、原因の絞り込みをしてからの方が無難ですね。


医者の処方と一緒だ。

患者(施主)は病名がなんであるか(ポップアウトかどうか)を知りたいのではなく、何をしたら病気を克服し健康な生活を取り戻せるかが欲しい。

僕たち生コン製造者、つまり身近なコンクリートの専門家が果たすべき役割は技術論で相手にマウントを取ることではない。

豊富な技術的裏付けで相手を議論で打ちまかすことでもない。

とことん相手に寄り添って相手のニーズを聞き出しそれを提供すること。

もしかしたら今回の現場の施主はそれがなんであるか(ポップアウト)なんかどうでもよく、快適な暮らしが長きにわって約束されるのか、途中で落盤みたいなことが起きて大変な目に遭わされるのではないかを危惧しているかもしれないのだ。

その意味では見た目も、ポップアウトも、補修も必要としていないのかもしれない。

単に専門家からの「大丈夫だよ」という一言が欲しいだけなのかもしれない。



縦割り階層の構造の中ではそれぞれのセクターは取引関係の中で奪い合うことに執心している。

より多く取る。

より少なく引く。

施主、施工、当事者だけでは一度こうした状況に陥ると解決は難しいのかもしれない。

そんな時に第三者、身近な頼れる生コン屋さん(への入口としての生コンポータル)が客観的第三者の意見を提供することが役に立つ。

生コンポータルでは庭コンに登録されている施工者さんを通して多くの現場の困ったに問題解決策を提供している。

今回のような簡単なコメントを返すくらいならもちろん無料。

数万、数十万もかかるような診断に誘導しようとすることはしないから安心してほしい笑。

そもそも僕たちはそんなに暇じゃない。

僕たち生コン屋さんがいることで現場にハッピーが届くなら、僕たちの役割はきっと永遠になくなることはないと信じている。

多くの施工現場の役に立ちたいと願っている。



宮本充也

宮本 充也

主な著者
あとじゃん先生(宮本充也)

1級(造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士

メーカーは消費者のことを啓蒙する必要のある素人として軽んじている。
「最近の施主はインターネットで付け焼き刃に知恵つけやがって」
こんなプロ施工者や製造者のひどい声を聞かされることもしばしば。
ものづくりは消費者の方を見ていない。 [ 続きを読む ]

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