2021/04/10
「スランプ0cmがドライテック施工上最大のアドバンテージ」

人気ショート動画シリーズの更新作業中施工動画を眺めていて気づいたこと。ドライテックの施工上の最大のアドバンテージはスランプ0cmと言うことではないか。流動性がなく、側圧がない、自立する、と言うことは、型枠作業が簡易になる、施工自由度が高くなる。
スランプ0cmだから即時脱型可能、側圧が無い
株式会社BIGによるドライテック施工。プレートコンパクタによる締め固めは転回時のプレートマークを避けるためにベニアを利用する
ドライテック施工。プレートコンパクタによる締め固めに並行して、プレートの振動が及ばない端部処理はタンパを利用して人力で締め固める様子
ドライテックの場合は施工中に容易に施工スパンを区切る(型枠を設置して目地とする)ことができる。材料の切れ目などに柔軟に対応することで施工ジョイントにロットムラを生じさせない工夫がされる
ドライテックはスランプ0cmのため型枠を即時脱型(だっけい)することができるのがメリット。撤去された端部はそのまま目地としての役割も果たす。材料はその日のうちに打ち継ぐことができる(ホットジョイント)
ドライテックはスランプ0cmであるため即時脱型(だっけい)可能ではあるが角部は破損しやすいためベニア板などで養生しながら施工すると良い
ドライテック材料はスランプ0cmで自立する(即時脱型可能)ため、型枠も側圧がかからないため簡易なもので現場で施工中に組むことができる
ドライテックにはワイヤーメッシュが標準仕様とされていないため生コン車は直接路盤の上に乗り込み材料も直下ろしができる。スランプ0cmで側圧がないから型枠も簡易なものを施工中に組むことができる
ドライテック材料の一輪車による運び込み、敷設、レーキによる均し、端部の短波による締め固めなどが並行して作業されている様子
ドライテック材料の子運搬、敷設、均しと並行して端部の締め固めを追いかけプレートコンパクタ(30kgタイプ)が仕上げ転圧している様子
ドライテック施工の端部(きわ)にはプレートコンパクタ(30kgタイプ)の振動が伝わりにくく締め固め不足が懸念されるため別途タンパで人力で締め固めを行う
ドライテック施工終盤戦は生コン車のシュートから直接材料を路盤上に荷下ろし(敷設)して、レーキで均している
ドライテック仕上げに十分な量のドライテックが型枠内部に荷下ろしされたら生コン車は退場し十分な空きスペースでゆとりを持って作業をする
ドライテック施工の最大のメリットはスランプ0cmと言えるかもしれない。生コンと違って流動性がないため側圧が発生しない。そのため型枠も簡易なものでOK。現場で施工中に自在に加工し組み立てることができる
ドライテック施工の端部(隣接構造物との接続箇所、キワ)は桟木などを当てて余盛り(締め固めた際に沈む分の高さ)を確保しながらプラゴテなどで均す
ポーラスコンクリート(ドライテック)施工上の最大のメリットはスランプ0cmということ。流動性がないから、締め固めればその上を人は歩行できる。生コンクリートにはないアドバンテージだ
スランプ0cm、ホットジョイント、ポーラスコンクリート最強のアドバンテージ
スランプ試験(スランプしけん、Concrete Slump Test)とは、凝固前の生コンクリート(生コン)の流動性を示す値であるスランプ (slump)、スランプ値を求める試験のこと。スランプの値が大きくなるほど流動性の高い生コンクリートである。スランプ試験によって求められ、単位はcmで表す。スランプはコンクリート打設作業の難易と効率、ワーカビリティー(workability) を調べる指標になる。(出典:Wikipedia)
ホットジョイントとは (ほっとじょいんと) 幅員が広いアスファルト舗装において、フィニッシャーを2台併走させ、縦継ぎ目部を温度が高いうちに転圧して一体化させること。(出典:みんなで作る土木用語辞典)
生コンではこうはいかない。
まだ固まらない状態の時には流動性があるから、ダレる。
沈む。
流れる。
液体だから溢れる。
液圧だってある(側圧)。
だから、型枠はしっかりと隙間なく作られる必要がある。
動画にあるように施工中にチャチャっとと言うわけにはいかない。
前日に作業されしっかりと固定されている必要がある。
施工中アドリブでなんてわけにはいかない。
一方、ポーラスコンクリート(ドライテック)は液体じゃない。
問題なく生コン車のシュートから降りてくる(流れてくる)割には流動性はない。
生コン村からすると結構不思議な性状と言える。
だから、ダレない、流れない、溢れない、側圧なんかない、だから、自立する。
自立するから、型枠は即座に撤去できる。
また、生コンの場合ちゃんと固まってから(硬化してから)じゃないと次のスパンを打設できないところ(コールドジョイント)だが、ポーラスコンクリートの場合はアスファルト同様ホットジョイントが可能(生ジョイントというべきか)。
だから、施工スパンを任意に設定できる。
好きなところで中断が可能。
生コンではこうはいかない。
一旦施工が始まったら中断ができない。
行ったっきり。
ドライテックは好きなところで型枠当てて小休止なんてこともできる。
液圧ないからたいそうな型枠を組み立てる必要はない。
この施工性は全て「スランプ0cm」からきているアドバンテージだ。
ドライテック施工。やってみると普通にできた。メリットも多い。デメリットとしては初めてだったということもあると思うが材料手配など煩わしいことが多かった。二回目以降はクリアになると思う。
だから、評価される。
次もドライテックにしたいってなる。
土間コンに戻りたくなくなる。
「スランプ0cmがドライテック施工上の最大のアドバンテージ」
だから、普及する。
世界の景色は変化する。
宮本充也