2016/06/27
「透水性コンクリートを買いたい人なんていない」営業の罠

営業1年生のころには、
「これを買ってください」
ということでいっぱいの純情でうざい青年で、
客になりそうな人を見つけたら、
「この製品のここはどうで、あそこにくらべるとああで」
と、製品のことばかりしゃべり倒していた。
まだ人間関係ができる前から必死にそんなことをピーチくぱーちくいわれても、
鬱陶しいだけであるはずなのに、世の営業マンにはこうゆうひと結構いる(僕は気を付けます)。
僕の知る信頼できる営業マンは、まず「人の話をしっかり聞いて」くれる。
その人の立場になってみて、何に困っているか・何をしたいかを注意深く想像する。
そこから提案なりアイディアを簡潔に示してくれる。
僕がひときわ思いを寄せる「透水性コンクリート」は、僕に営業とはなんたるか、
(未だにわからないことばかり)
を少しずつ実践を通して教えてくれた大切な製品。
「透水性コンクリートの営業マン」
だけではなく、
「保険の外交員」
「八百屋の店員」
「ディーラーの担当者」
はそれぞれ、透水性コンクリート・生(損)保・野菜・車と、それぞれの
「商品を売りたい人」
であることには違いはないのだが、
結果は売れる人と売れない人に分かれる。
今日神奈川県秦野市で施工をしている現場は大手住宅メーカー(一応名前伏せます)に納めているもの。
https://www.facebook.com/masatsu.watanabe/videos/pcb.1767374686809076/1767374533475758/?type=3
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僕たちは逃げも隠れもせず正真正銘、
「透水性コンクリートを売りたいです」
でも、一般人は「透水性コンクリートを買いたい」なんて1㎜も思っていない。
僕がどれほど心の底から真剣に情熱をもって売りたいと思っていたとしても、
そして、製品そのものがいかに付加価値に富んでいて世間にとっていいものだったとしても、
「透水性コンクリートを買いたい人」なんか、一人もいない。
いるのはただただ、
「困っていることを解決したい」
「もっと更によくなりたい」
という2種類の人(法人)だけ。
だから、営業マンは自分の立場から自分の意見を言ってしまっては絶対にだめ。
これを常に気を付けています(なかなかうまくいかない)
住宅メーカー(ビルダー)は何がほしいか?
「透水性コンクリートを買いたい」住宅メーカーなんて、
そんなマニアックな会社、絶対にいない。
住宅メーカーはなにがしたいか?
「家を売りたい」
以上でも以下でもない。
僕たちが、「××を売りたい」と思っている気合の入れようと同じかそれ以上くらい、
「家を売りたい」
としか、考えていない。
営業マンに限らず、僕たち供給者は、自分の目線から自分の製品を売ることを考えるのではなく、
相手の目線で、相手がしたいこと(または解決したいこと)を手伝う
この住宅メーカー(特に神奈川県エリア)でドライテックが好評な理由は、
通常の生コンのように、
・普通に発注でき、
・値段が統一価格(いちいち煩雑な見積もりが必要ない)
・土間コンにはない独自性があって、
・他所と合い見積もりされるときに個性を発揮してくれる
から、実際に購入してくださっている。
なにも、透水性コンクリートのあれこれの機能がすごいのではなくて、
「住宅メーカーが家を売る際に『売りやすくなっている』」
からこそ、ご購入いただいている。
飛び込み営業から始まって、新規事業を10年以上やっていてよく見かけるのは、
・この商品はすごいです
・この商品はやすいです
・この商品は××△△○○
という、気合と根性のセールスパーソン。
その日何件回ったかを誇らしげに語り、
その日の終わりに缶ビールをぷしゅ。
まるで、マスターベーション。
商品提案だけじゃなくブログでも気を付けなくてはならないのは、
「自分のやっていることのアピール」
なんか、誰も知りたくない。
「他者にとって有益な情報」
を提供しないことには、いつまでたっても振り向いてくれないし、
いつまでたっても売れないし、
いつまでたっても社会貢献なんて先の話になってしまう。
こんな風に書くのは簡単だけど、実際はそんなに簡単じゃない。
じゃあ、どうやるか?
毎日毎日気合を入れて売りに行くしかない(笑)
そして、お客様を通して社会が僕たちに何を求めているかを、
肌で感じるしかない。
つまり、終わりがないってことになるから面白い。
宮本充也