2021/01/14
【長野】「マイナス10度?!冬期こそドライテックで!1日がかりの土間コンを卒業しよう」竹花工業 小諸工場・新高興業

佐久市長土呂。作業員の方が非常に多かったのでお話を伺ったところ、10時ごろから各自別々の現場が入っており、その前に一気にドライテックを打設する計画にしたという。冬期、佐久地域は最低気温−10℃を記録する日もあるが、養生はむしろを厚く引いてシートで覆うとの事。白華の発生については、あらかじめ説明をし了承を得る。
製造:竹花工業 小諸工場(担当:掛川直樹)、施工:新高興行(8m3/64m2、約2時間)
AM10時ごろから別々の予定がある
製品チェックの様子。
生コン製造者のご担当者掛川さんが朝1番現場に着くとやけに大勢の作業員の方々がいらした。
通常64m2程度の規模だったとしても通常は半日で終わるはず。
「おや?やけに作業員が多いぞ?」訝しみ、作業員のお一人をつかまえて尋ねる。
「10時ごろからそれぞれ別の現場で予定があるため、それまでの時間で全員で一気に仕上げる」
と言う答えだった。
掛川さんも予定があったので写真はここまで。
完成写真はまた別の機会に譲ろう。
大勢の人たちで予定通り10時には施工が完成。
さらに、この時期の佐久市エリアはー10度を記録することもざら。
寒中コンクリートの対策について尋ねる。
従来の土間コンクリート同様、「むしろを厚く引いてシートで覆う」断熱養生を予定しているという。
ここで、懸念事項1つ。
「エフロレッセンス」「白華現象」
ドライテック表面に白く斑点(など)が浮き出る現象。
路盤が浸透せず滞水したり、水の動きが制限されてひと所に留まったりする箇所ではコンクリート中のカルシウム分が表面に析出して白くなる。
従来の土間コンならば、表面は真っ白であるため目立たない(わからない)が、ドライテックの場合表面にむしろなどを敷いてしまうと滞水によるエフロが比較的目立つ。
理由は土間コンと異なり、表面は転圧されあたかも型枠の中で締め固められた表面のように黒っぽくなる。
(レイタンスと呼ばれる白い状態よりも黒っぽい方がコンクリートは良いとされている)
無論、時間と共に表面のエフロは褪せてはくるが、寒中コンクリート対策のように滞水が懸念される場合はあらかじめエフロを説明しておく必要がある。
掛川さんは丁寧にそのリスクを説明した上で、施工者らからの了解を得た。
温度がピークを迎える正午前に施工が終わるってドライテックならでは?
「10時からまたそれぞれ別の予定がある」
従来の土間コンではとても考えられないことだ。
僕は南国伊豆出身者。
伊豆から一歩も外に出て暮らしたことはない。
だから、寒冷地の厳しさを知らない。
でも、話には聞いたことがある。
寒冷地では生コン製造者も施工者もとても大変。
北国の人たちは強くなる。
本当かどうか知らんが、そんなことを南国の僕は子供の頃から何度となく聞かされて育った。
確かに、どんなにお金に困っても伊豆では餓死したり凍死したりする気がしない。
伊豆では12月や1月だって山に入れば食料(たけのこ、自然薯)が手に入る笑。
温泉もある。
あちこち湯気が立っている。
温泉の排湯だ笑。
一方、北国はずいぶん過酷らしい。
1mの積雪とかあるそうだ。
掛川さんの報告にもあるが、−10度って。
無理、絶対。
すぐに、そう思ってしまう。
で、そんな環境に考えを及ばせてみた。
従来の土間コン。
ただでさえ丸1日仕事。
朝1番から始めたって金鏝仕上げの工程に移るときにはとっぷり日が暮れている。
冷気もガツンと降りてくる。
下手すりゃマイナスだ。
いや、下手しなくとも、マイナスだろう。
そんな中で、きっと「給熱養生」しながらの作業なんだろうな。
大変だなあ。
真っ暗闇で、ますます寒くなる中での作業。
気の毒だ。
一方、ドライテック。
「午前10時に終わっちゃった」
これだけで、ドライテックの価値(勝ち)だ。
雪国でこそ、その真価は発揮されるのではないだろうか。
「マイナス10度?!冬期こそドライテックで!1日がかりの土間コンを卒業しよう!」
ちゃんとエフロなどの懸念事項をお伝えすれば、短時間で終わらせて他の作業に移れる。
もう、これからの極寒、積雪、冬期はドライテックで決まりだ、こりゃ。
宮本充也