2020/01/19
【岡山】【井形敦人】「コンクリートのプロとして俺はこのまま大地に蓋をしてもいいのか?」真備町・1月23日(木)

西日本ゲリラ豪雨が襲った岡山県真備町では今復興が急ピッチで進んでいる。あの悲劇があったのにまたしても大地に蓋するコンクリートで復興するなんて誤ちはさせない。ご当地白石建設は井形敦人の快進撃が始まる。
新しい時代の復興は「大地に蓋しない」コンクリートで
(出典:https://mainichi.jp/articles/20180722/k00/00m/040/106000c)
この200年。
大地はコンクリートやアスファルトで蓋されてしまった。
降雨はコントロールされコンクリートでできた排水設備に誘導される。
コンクリートで蓋された河川に誘導され、あたかも「ゴミ箱」として海に廃棄される。
降雨は人にコントロールされるものだったか?
現代の繁栄を否定するつもりは無い。
コンクリートがもたらした富は偉大だ。
水の次に流通するこの材料がインフラを創造したおかげで現代の便利な暮らしがある。
ただ、僕たちが言いたいのはこの成長をこのままのペースで続けることが不可能だということ。
山河を削りコンクリートを作り出す。
自然はさらに怒り狂う。
「想定外の豪雨でした」
だから、もっともっと想定のレベルを上げた排水構造物(コンクリート)を作りましょう。
コンクリートはさらに動員される。
こういう状態を「いたちごっこ」というのではないか。
現代の前提でのコンクリート産業の発展はありえないのだ。
岡山県真備町。
現在建築が進んでいる復興住宅。
今後外構工事が一斉に始まってくる。
また、真備町の大地は「大地に蓋をする」コンクリートで整備されてしまうのか。
「降雨はまたしても大地に還元されることなく強化された排水設備へ誘導される?」
ご当地真備町出身の井形敦人は違和感を感じていた。
自分を育ててくれた大地。
その大地を一瞬にして飲み込んだ濁流。
幸運なことに自分自身も、そしてそこにいまだに暮らす両親も無事だった。
ただ、育ててくれた家屋は濁流に飲み込まれ姿を消した。
その脳裏に今も刻み込まれる光景と今後始まってくる復興工事。
「コンクリートのプロとして俺はこのまま大地に蓋をしてもいいのか?」
始まる井形敦人の挑戦。
井形が透水性コンクリートというテックに出会ったのは10年前のことだ。
インフラの基礎資材、コンクリートの偉大な貢献に誇りを持って仕事をしてきた。
一方で、やればやるほど街の景色を灰色に変えることに加担しているわだかまり。
透水性コンクリートを見つめる井形の中に浮かんだ何か。
その何かは濁流に飲み込まれた故郷を見ていた時に具体的な像を結ぶ。
透水性コンクリートしかない。
故郷真備を本当の意味で再生するテックに俺は取り組んでるじゃないか。
俺が動かないで誰が動く。
降雨をその場で吸収するコンクリート舗装。
排水設備に依存しない。
大地に蓋をしない。
地下水系に還元する。
まだ何にも覆われていなかった200年前の大地を取り戻す現代のテクノロジー。
井形敦人はそのテクノロジーに地元岡山で取り組んできた。
俺に何ができる?
1月23日(木)真備町復興プロジェクト始動見学会
岡山市に創業する白石建設で常務取締役として勤務する井形敦人たっての希望で見学会が開催される。
復興住宅外構工事第1弾。
そこに舗装される透水性コンクリート。
井形の全てだ。
愛する故郷真備が再生する。
あの悪夢を晴らす現代のコンクリートテックが壊れてしまった自然と人との関係性を取り戻す。
10年前に自身の中に生まれた「何か」は1月23日に具体的な形として故郷の大地に立ち現れる。
もう、あんな光景は二度と見たくない。
自分を育んでくれた故郷への恩返し。
井形敦人の快進撃は始まろうとしている。
宮本充也