2017/07/01
「1.5時間の壁の外に出る」 透水・1.5時間・舗装・歩道

猛烈な雨、
の後の岡山運動公園を川端工業の中村さんとランニングした。
昨日、そして、今日と続く透水見学会(残コンフェス併設)。
朝外に出たとき岡山地方は猛烈な豪雨に見舞われていて、
さすがに今日はダメかなと思ってたけどあっという間に雨が上がる。
岡山駅のヴィアインに中村さんを迎えにいって、
好例の朝RUNがスタート。
今日も岡山で透水性コンクリートの見学会がある。
岡山市内のエクステリア関係企業の多くの来場を見込んでおり、
入場制限をかけたほどだという。
本来岡山運動公園はウッドチップ舗装といって、
間伐材をチップ状にした骨材で舗装がかけられている。
ふかふかした舗装でランナーの膝にとても優しい。
けれど、今日のウッドチップは豪雨の名残をたっぷりのこし、
スポンジのように水をたたえて走りづらいことと言ったらこの上ない。
たまらず一般歩道に逃げたものの写真のように水びたし。
「なんで透水しないのか考えたことはあるだろうか?」
写真のような歩道はお馴染みの光景だと思う。
インターロッキングブロックといってこれもコンクリート舗装。
おそらく一般にもみたことのある馴染みの景色だと思う。
インターロッキングブロックも生コン工場のような設備をつかって、
生コンクリートを製造して特殊な型枠にはめ込み成形されてつくられる。
僕たちの展開する透水性コンクリートが馴染みの景色になってはおらず、
どうしてブロックがこのように一般にも馴染みの景色になっているのか?
考えたことはあるだろうか。
僕たち生コン工場は1.5時間の壁の中で操業している。
一方、ブロックメーカーは同じように生コンからブロックを創るのだけれど、
その操業半径は1.5時間はおろか場合によっては日本全国に及ぶ。
僕たちは1.5時間の半径の中が商売の半径だから、
アリ地獄のようにただひたすら「需要」を待つ。
ブロックメーカーは1.5時間の半径を超えて需要を創りだそうとする。
その対象は行政や設計事務所、建設コンサルといって、
価値を創造して設計や仕様に組み込もうとする。
だから、運動公園や公共の歩道の舗装は僕たち生コン工場の製品ではなくて、
彼らブロックメーカーの営業エリアとなっていく。
僕たち生コン工場の1.5時間の中にその需要があるのに、
その需要を生かそうとせずひたすら需要を待っている。
1.5時間の外に出ようとしないことで考え方はどうしても内向きになる。
分母が決まっているから奪い合い・分け合いという二者択一という限定的な発想となる。
人口減少や労働力不足などその1.5時間の円はさらに狭まっていく。
以前であればその半径の中で十分豊かな需要があったのだけれど、
今やその中には才能が輝く十分な実りは望むべくもない。
僕たち生コン工場の営業半径は1.5時間だけど、
1.5時間を超えた向こう側には生コン工場にとっての大切なことがある。
透水性コンクリートもその一つ。
例えば、僕たちが意識を変えて、何の変哲もない生コンだけじゃなく、
例えば透水性コンクリートの製造・販売・施工のノウハウを手に入れて、
待つのではなく積極的に発信するとどうなるだろうか?
冒頭の一般に当たり前の歩道の景色が一変することだってありうる。
僕たちはこれまで長いこと1.5時間の壁の中で待つことだけを続けてきた。
外に出るのは負荷もかかるしゆうことだけど。
協働できる仲間たちと手を携えながら進む道は決して険しいばかりじゃない。
考え方次第では楽しい事の方が多いくらいだ。
1.5時間の壁の外にでる。
仲間と一緒に挑戦する。
透水性コンクリートが例えば当たり前の景色になるのだとしたら、
雨上がりだってストレスなくランナーにとって走れる当たり前が生み出される。
僕たちがやっていることは何の変哲もない当たり前の景色を作ること。
僕にとって1.5時間の外にある岡山で走りながら考えていたことはおおむねそんなことだ。