2020/02/13
コンクリートを変え、常識を変え、世界を変える。(その1)

尊敬するビジネスパーソンの1人にユニクロ創業者の柳井正さんがいる。至言「服を変え、常識を変え、世界を変える」。僕の転職であるコンクリートに変えたらどうなるだろう。
コンクリートを変え、常識を変え、世界を変える。
きっかけは未来経営塾(https://miraikeieijyuku.com/)の座長であり恩人である安本隆晴先生。
先生の著書「熱闘株式公開」を読んだ柳生さんから連絡を受けて以来、3年後に上場を果たすなどこれまで二人三脚で事業活動に寄り添ってきた。
安本先生に師事する僕は事あるごとに柳井正の人柄や経営に関する信条を多く聞かされてきた。
そして、彼の至言。
「服を変え、常識を変え、世界を変える。」
四六時中「服」のことを考え続け没頭した彼が生み出したのは国内初の1兆円越えアパレル小売業。
今もライフウェアをコンセプトに同社は世界の常識を変え続けている。
柳生さんや安本先生の刺激を強く受けた僕もまた「コンクリート」のことを考えて考えて考え続けている。
僕にとって「コンクリートを変える」。
それ一体どういうことなのだろう。
コンクリートの概念を変える
これまで人々の安心・安全な暮らしの基盤を提供し続けてきたコンクリート、生コン。
その規模は「水の次に流通する材料」とも言われている。
世界で毎年130億m3が生産されている。
そのコンクリートが前提とする概念の1つには、
「自然の脅威から人々の暮らしを守る」
というものがある。
「コンクリートから人へ」
というプロパガンダがあったが、その後3.11で「コンクリートは人を護る」が見直された。
ただ、過激化する自然災害を眺めていて僕はこうも思うのだ。
70年産業生コンはその歴史の中でいつしか「人々を守る」から、「自然を支配する」に変容してしまっているのではないか。
水災害に際して報道は常に「排水設備(コンクリート)の想定を超えた豪雨」と表現している。
だから、排水設備の強化が急がれるというロジックだ。
拡大再生産。
人々の暮らしを豊かにするための生コン産業。
その営みは大地を削り原料を得て生コンというインフラ資材を建設に届ける。
成長する物的豊かさ(経済)を支えるためにこれまで生コンは必要とされてきた。
ただ、その結果は災害に象徴されるような大自然との対立。
産業が大地を削り大地に蓋をし続ける限り。
大自然は人々に牙をむきつづけるだろう。
コンクリートの底流に流れている概念(自然支配)を変える。
「支配」ではなく「調和」へ。
コンクリートが前提としている概念を変える。
そのことで、きっと常識が変化し、世界は変わっていくはずだ。
概念(前提)を変える。
そうすれば、コンクリートの姿形も変わるはずだ。
一体コンクリートを変えるというのはどういう形態をとっているのだろう。
次回以降は具体的に「具体的なコンクリートを変える」について考察を深めていきたい。
(その2に続く)
宮本充也