2019/11/02
【静岡】「オワコンと思われた1DAY PAVEが売れた!」駐車場整備、翌日車両乗り入れ

透水性コンクリートが着実に普及を伸ばす一方、業界団体が総出で販売を促進した1DAY PAVEはもはやオワコンかと思われていた。「オワコンと思われた1DAY PAVEが売れた!」
製造:生コンポータル(長岡さくら工場)、施工:吉田建設
次の日車を通したい。それなら!
敷地入り口の舗装整備。
「車両の乗り入れはどのくらいかかるの?」
「冬場でやっぱり1週間くらいは見ておいて欲しいですね」
こんなやりとり。
それが、土間コンクリートの車が乗り入れられるまでの期間。
1DAY PAVE.
いっとき業界団体が総出で売り出した新生コン。
業界の需要創出。
この時点で主語が「自分たち」であり、しかも随分な予算をかけてPRをしていたようだが僕に言わせれば的外れ。
国交省やら地方公共団体やらに背広着たおじさんたちがぞろぞろ訪問する。
いいおっさんが営業1年生みたいなPR活動にはげんでいて微笑ましかった。
はて、今は誰も1DAY PAVEのことなど話題にしない。
お粗末すぎるなあ。
これだから業界団体のやることは「予算消化」が全面にでた稚拙なものだと嗤われてしまうのだ。
命がけの民間企業の普及活動に携わる人から見るとおままごとのようにしか見えない。
そんな、1DAY PAVEが売れた。
地元吉田建設さんからの要望で、
「次の日車を通さなければならない」
というお題に対しての提案が採用された結果だ。
多少粘性が強いものの通常の生コンと同じように施工ができる。
特別な道具もいらない。
初めてでも施工できる。
完成。
水引き(ブリーディング)は少なくすぐに仕上げ作業に移れる。
1日(24時間)で24N/mm2の強度発現。
上述した通常の土間コンクリートの場合は車両の乗り入れまで1週間待たされる。
それが、1DAY PAVEなら翌日には24Nなので乗れる。
これが価値。
業界団体のPRのように自分都合(需要創出)で的外れ(公共工事)な相手に押し売りしたら売れるもんも売れない。
必要としているところに提案する。
それも、公共工事のように仕様でがんじがらめ(箸の上げ下げまで指示される)で簡単に変われないところではない。
いいものであり痛みを和らげる技術であればすぐに採用されるような民間のほうがいい。
あくまで技術は主語ではなく述語だ。
1DAY PAVEという商品名を主語にして「使ってください使ってください」と言っているうちはいつまで経っても売れないだろう。
必要なのは国のお偉いさんに業界団体のお偉いさんが行くことではない。
現場の声を聞き、必要を感じ、その上で役に立つ技術として1DAY PAVEを提案する。
その結果、今回のように売れるのだ。
膨大な予算を使っておままごとができる業界団体が羨ましくないでもない。
結果なんかどうだっていいのだ。
売れても、売れなくても、どうでもいい。
一方、透水性コンクリートの普及活動は売れなかったら破綻。
こちとら真剣さが違う。
本気で現場の声を聞く。
何が求められているかを感じる。
それが、透水性コンクリートだったり、1DAY PAVEだったりすれば、それを提案して売ればいい。
スタート地点はあくまで現場だ。
僕たちに求められる姿勢は現場が必要としているものを提案すること。
そういったことをいつまでも忘れずに仕事に打ち込んでいたい。
宮本充也