2020/01/28
【千葉】「狭い犬走の土間コンこそ透水性コンクリート」20m2、3時間

千葉県東船橋市。施工箇所の半分は細い特殊一輪車で、もう半分はバケツ運搬で搬入。施主より生コンポータルを見てドライテックの指定があったとのこと。
製造:小林建材、施工:常盤土木(庭コン、20m2、80mm厚、犬走り、3名、3時間)。
これ、生コンだったらどうなってた?狭い犬走の土間コンこそ透水性コンクリート
施工Before。
犬走といって建物は敷地ギリギリまで確保したいがためにどうしても狭くなってしまう。
これでは水勾配も水はけも悩むはずだ。
今回製造と供給に協力いただいたのは小林建材鎌ヶ谷生コン。
こうした(今はまだ)特殊な生コンを嫌がらず前向きに取り組んでくれる生コン工場が少しずつだが増えてきている。
普及に欠かせないのは供給インフラの構築。
そして、同時に両輪として施工インフラも重要となる。
施工開始。
レーキも使えないほどの狭い幅なので丹念にプラゴテで均す。
今回の施工でその材料の特性に理解をいただいた常盤土木には庭コン(https://www.nr-mix.co.jp/niwakon/)に登録をしていただいた。
施工インフラはこうして徐々にだが整いつつある。
施工After。
20m2を3名で3時間で完了。
これ、生コンだったらどうなってた?
日本中にこの苦しみに苛まれている施工者の群がいる。
これ、生コンだったら。
搬入と敷き均しまでは同様の作業工程となるだろう。
(厳密に言えば生コンの場合ワイヤーメッシュ敷設があるのだが)
そこからが俄然変わってくる。
生コンはブリーディング水といって仕上げ前に表面の水が乾くまで手待ちが発生する。
今のような冬の時期であれば3時間は見ておくべきだろう。
そして、そこからがもっと大変。
金鏝仕上げ。
これをこの狭い中3回もやらなきゃならない。
初心者や素人の方でも想像できないだろうか。
狭い中屈んでせっせと誰も見てないところで仕上げる。
これは、応える。
一方、透水性コンクリート。
ブリーディング水がない。
だから、すぐに仕上げに入れる。
金鏝ではない。
プレートコンパクタによる締め固め転圧がそのまま仕上げとなる。
だから、腰をかがめて狭い中苦しむことはない。
搬入に手惑いながらもなんと3時間で全工程が終わってしまった。
狭い犬走の土間コンこそ透水性コンクリート。
もう、水はけとか水勾配とかそんな目的は超越している。
ひとえに施工者にとって楽なのだ。
これが常識になるための活動を今日も地道に続けていく。
知らないだけで苦しんでいる多くのラストマイルのために。
宮本充也