2020/12/10
【富山】「どんなに小さくても土間コンは土間コン。この時期2人で4〜5時間ボーっとしてなきゃいけないんだよ」あづまコンクリート工業

これから迎える冬本番。施工者のあなたはまだ新しい現実から目を背けて従来の土間コンクリートにしがみつくだろうか。現場ではイノベーションが起きている。富山のあづまコンクリート工業墨田さんから寄せられた報告。「どんなに小さくても土間コンは土間コン。この時期2人で4〜5時間ボーっとしてなきゃいけないんだよ」。
誰も損してない!いや、全員得してますよね。
「良い事例がありましたので、報告させて頂きます!」
生コン製造や施工者らで交流されている透水性コンクリート情報共有メッセンジャーグループに富山のあづまコンクリート工業墨田さんから突如メッセージが入る。
続いて、共有された写真。
一見するに戸建て住宅の犬走に採用されたらしい透水性コンクリートの写真。
ぱっと見、何が特徴なのかはわからない。
どこにでもある透水性コンクリートの施工現場。
こちらをご覧になって何が特徴かわかる方がおられたらそれは相当の経験者だ。
そして、墨田さんの共有が続く。
時系列
11:30に当日15:00にドライテック1.7m2の出荷依頼が入る。忙しかったため15:30頃になるかもということで承諾。自分が材料調整に手間取り16:00現場着。16:30打設完了。完了後、遅くなった事を謝ると、〔いや、逆に持ってきてくれてありがとうだよ〕と言われ事情を聞いてみると、今は、降雪前で非常に仕事が詰まっていて工程がきつい状態であった。そこで、この現場を普通の土間コンクリートの価格のままで変更したそうです。価格差の事を訪ねたところ、職人を午前中他の現場にて作業させて、最後にこの現場で土間コンクリートすれば、一日で二つの現場が完了できるため、後々の工程の事を考えると全然合うそうです。〔ただし、ボリュームが小さくて忙しいときだけだけどね〕
これって凄くないですか?
誰も損してない!いや、全員得してますよね。
生コン工場は、三時から一本走れるし、もしかしたら冬場の朝一に出荷が集中せず分散できるかもしれない!
施工者さんは、作業員さんを効率良く動かせて、工程に余裕が持てる。
施主さんは、普通の土間コンクリートの価格で付加価値のある透水性コンクリートになった。
(原文ママ)
三方よしで見出される土間コン新常識!透水性コンクリート《ドライテック》
これぞまさに金字塔だ。
「どんなに小さくても土間コンは土間コン。この時期2人で4〜5時間ボーっとしてなきゃいけないんだよ」
このコメントに施工上のメリットが全てが集約されている。
もう、本当に、従来の土間コンを何も疑わずにこの冬も施工し続ける人たちが気の毒でならない。
新しいことに対して毛嫌いをするのはそろそろ卒業しよう。
何も考えず、盲目に土間コンを施工する。
「ガラパゴス化」
時代は変化している。
富山の冬はきっと寒かろう。
そんな寒い現場で大の大人が4〜5時間ボー。
コンビニで缶コーヒーでも買ってきて暖をとる間によもやま話が尽きない。
この時間が大切なんだよ。
嘘でしょ?
辛いだけでしょ?
Time is moneyって言葉知ってるよね?
時間を浪費してるんだよ。
ドライテックなら16時に届いた材料で、16時半には全てが終わっちゃってる。
17時には家にいられる。
ご飯食べてからもう一度現場に戻って金鏝仕上げとかしなくていいんだよ。
悪いこと言わないから、そろそろ透水性コンクリートの施工を考えようよ。
みんな、やってるよ。
変わらないのは、あなただけだよ。
と、多少挑発的に言わないと重い腰はなかなか上がらないのだ笑。
今はまだ透水性コンクリートの材料は、高い。
骨材と骨材の付着を確保するために特殊な結合材を配合しているためどんなに普及しても生コンと同じってわけにはいかないだろう。
そして、今回の現場は施工者の都合で生コンからドライテックにチェンジとなった。
冒頭の写真の種明かしとなるが、側溝が設置されているのに気づいたろうか。
元々土間コンクリートで設計されていたため、水勾配を作って側溝に排水となっていたのだ。
でも、急遽高い材料のドライテックにチェンジ。
職人を午前中他の現場にて作業させて、最後にこの現場で土間コンクリートすれば、一日で二つの現場が完了できるため、後々の工程の事を考えると全然合う
つまり、「たった30分で終わる」という脅威の性能を遺憾無く発揮して施工費を圧縮。
材料が高くなる分施工費用で賄ったというわけだ。
墨田さんのコメントにもあるように、「誰も損してない!いや、全員得してますよね。」の通りだ。
⚫︎施工
めちゃめちゃ忙しいため「1日掛の土間コン」を施工してらんないからドライテックにして30分で施工完了、1日で2日分の施工ができた。
⚫︎施主
本来であれば何の変哲もない従来の土間コンになるところだったが、施工者が機転を効かせて付加価値の高い透水性コンクリートの犬走に格上げ!
⚫︎製造
冬場朝1番に集中するところで、デリバリー効率も非常に悪いところだが、ドライテックになることで夕方のように比較的ゆとりのある時間帯に配達できてラッキー。
見事、誰にもしわ寄せが寄せられてない。
みんな、ハッピー。
従来の土間コンは、全員アンハッピー。
みんな、苦しむ。
これまでの土間コンの常識
- ブリーディングや仕上げなどで作業が1日仕事となる
- 左官屋さんと生コン屋さんの予定が合わず工期がずれる
- メッシュ配筋施工の面倒と打設中の足元の面倒
- いつも頭を悩ませる水勾配の問題
- 土間コン表面に発生する「色むら」と「ひび割れ」でお施主さんとトラブル
- そのほか面倒くさいが沢山
新しい土間コンの常識
- 夕方から打てる土間コン→完成までたったの30分(住宅外構)
- 午後なら生コン屋さんの予定も入りやすい
- 水勾配を考えなくてもいい、透水性コンクリート
- メッシュ配筋の設置不要、打設作業も楽
- ペーストがないから「色むら」がない「ひび割れ」が見えない
- その他ハッピーが盛り沢山
さあ、その価値は2020年に完全に証明された。
グッドデザイン賞2020金賞・経済産業大臣賞も獲得した。
巨匠隈研吾にも見出された。
足元の受注も倍々で伸びている。
後は、しっかりと伝えること、知ってもらうことに専念しよう。
今日も従来の土間コンでただただ苦しんでいる気の毒な施工者の皆さんをはじめ、多くの関係者に喜びをお届けするため。
生コンポータルの情報発信(ブログ毎日3本以上)はいよいよ丸5年の節目を迎えようとしている。
宣言しておこう。
5年以内に土間コンクリートの常識がガラリと変わっている。
そこでは、施主も施工者も、そしてもちろん僕たち生コン製造者も、みんなが笑顔で携わる土間コンクリート透水性コンクリートが当たり前になっている。
宮本充也