2019/06/22
30m2の土間コンを【生コン】【透水】それぞれで施工した場合の【原価】並びに【アスファルト】との耐久性比較

30m2の住宅駐車場(2台分)を生コン、透水性コンクリート、それぞれの原価。さらには、アスファルトとコンクリート(透水)のメンテナンス(耐久性)比較について。
(※写真と下記計算条件は異なります)
明らかに材料は高い(倍以上)透水性コンクリートだけど原価は安くなる?
【条件】
・生コンクリート:15,000円/m3
・透水性コンクリート:30,000円/m3
・作業員日当:20,000円/日
【土間コンクリート】
生コンクリートを100mmで施工するため、
1,500円/m2が1m2あたりの原価(ロス考慮せず)。
さらに、4名の作業員(1人は一輪車運搬)が仕上げまで1日(8時間)掛り切りになるため、4×20,000円=80,000円。
30m2で割るとm2単価(80,000/30)=2,667円/m2
ワイヤーメッシュ敷設手間として、500円/m2
この他に排水設備など透水性コンクリートでは発生しない経費が見込まれるものの考慮せず。
合計=4,667円/m2(経費含まず)
【透水性コンクリート】
同じく100mm施工のため、3,000円/m2(上記同様の条件)。
ワイヤーメッシュを敷設しないため、生コン車からの直接排出(直取り)を行い、一輪車運搬不要。
3名が1時間で30分(≒1時間と見なす)で施工完了。
(それ以外の時間はカーポート設置、植栽、ブロック積み、路盤などその他工種に配置されるものとする)
3名×20,000円/8時間=7,500円
30m2で割るとm2単価(7,500円/30)=250円/m2
ワイヤーメッシュ敷設せず、0円/m2
合計=3,250円/m2
※上記はあくまでその1日を透水性コンクリート(30m2)以外にも同作業チームが同空間で様々な他の工事を施工できたことを前提としている。
このように、例え材料が生コンよりも倍(以上)かかってしまっても、m2単価(工事代金込み)で考えた場合透水性コンクリートを採用する理由が十分に考えられることが示されている。
アスファルトとコンクリートの耐久性比較。
「アスファルトでも透水性あるけれど、すぐに目詰まり起こしたり(水たまり発生)、轍ができたり石が飛んだりするよね?」
こんなご指摘をいただく。
今の日本の舗装の圧倒的多数95%はアスファルト。
だから、舗装のイメージ=アスファルト。
だから、アスファルト=コンクリートと混同される向きがあるのは事実。
ただ、以下のように整理して覚えておくとわかりやすい。
・アスファルト=石油の仲間(ゴム、プラスチック)
・コンクリート=ガラスや石の仲間
こんな風に答えると皆さん納得する。
「輪ゴムやプラスチックを30年外に放置してたらどうなりますか?プラスチックはパラパラ、輪ゴムに至っては跡形もなく消えて無くなりますね?」
「一方、30年西日に当たったガラス窓がぱらぱらに分解してしまったなんて話聞いたことありますか?」
コンクリートはガラスの仲間。
だから、アスファルト(石油製品)のようにたわんだり、わだちになったり、パラパラになったり、劣化することがない。
耐久性に関しては抜群の性能を有しているのだ。
つまり、ノーメンテを意味する。
以上、30m2の土間コンを【生コン】【透水】それぞれで施工した場合の【原価】並びに【アスファルト】との耐久性比較。
生コンでいいこと。
宮本充也