2021/02/28
「このブログで毎日3本365日丸5年を達成しました」
2016年3月1日から始まった毎日ブログ3本(以上)365日書き続けるという情報戦略上のベースルーティーンは本日このブログで大いなる節目の丸5ヵ年を達成することになる。雨の日も、風の日も、失意のどん底の日も、二日酔いで動けないくらい辛い時も。「このブログで毎日3本365日丸5年を達成しました」
このブログで丸5年を達成
ついにこの日が来てしまった。
(すみません、思い切り自己陶酔ブログを書き上げるつもりです)
5年前に突如始まった生コン屋さんの情報戦略。
生コンをインターネットで売る。
そのためになんでもいいから具体的にできることってないだろうか。
当時WEBを中心としたマーケティングで定説となっていたのが「ブログを毎日更新」「コンテンツを充実させる」類の論調。
ホームページを作る。
ブログを始める。
生コン界隈でも多くの人たちがその論調をそのまま鵜呑みにしてホームページを作ったりブログを書き始めたりしていた。
(そして、それらのほとんどは途中で投げ出され更新されなくなるのだが)
何度も引き合いに出すエピソードだが、当社がインターネットに力を入れ始めたきっかけは、長野県にある一般の方からのWEBを通した問い合わせ。
「おたくの透水性コンクリートで庭を整備したい」
長野県の一般の方から、静岡県の生コン製造者に連絡があった。
実際にはビルダーとの契約となったものの、インターネットで生コンが売れたという事実が残った。
6年前の夏のことだ。
当時ももちろん長岡生コンクリートは透水性コンクリート(ドライテック)に取り組んでいた。
マーケティングはいわゆる足を使った昔ながらのそれだった。
B2Bと呼ばれる法人間取引がメインの生コンクリートであるから既存産業を形成するセクターを中心に訪問営業が主だ。
「名刺だけ置かせてください」
「近くを通ったのでご挨拶に伺いました」
役所など大型発注機関、スーパーゼネコン、名だたる道路会社、設計事務所をはじめ僕以上に訪問営業をしたことのある人はあまりいないのではないかってくらい営業しまくっていた。
いわゆる営業本も読み漁ったしそれらを実践もしていた。
でも、売れない。
実際、売れはしたけど、ビジネスと呼べるような継続性や連続性がなかった。
せっせと営業しているうちはなんとか顧客を見つけることができなんとか製品を納めることもあった。
だが、もし営業を止めてしまったら、製品は売れず断絶してしまう。
まるで、お腹を空かせたから原野に狩に出るような営業活動。
そして、産業構造を構成しているセクターの皆さんは一介の生コン工場のことなど歯牙にも掛けない。
聞こうとも見ようともしない相手にせっせと価値を説明しようとしたってそのプレゼンは届かない。
16年の歴史を数えるドライテックのマーケティング活動の歴史のうち11年をそんな活動に費やしてきた。
そして、気づいたのだ。
この産業構造ではどんな努力も報われない。
できるかどうかはわからんが、一か八かみんなが無理と言っている「インターネットで生コンを売る」に挑戦してみよう。
「毎日ブログを書くのが効果的なら、僕は3本書いてやろう」
初年度、22件。
1年間365日毎日ブログ3本書いた生コンポータルに対する市場と顧客の評価(問い合わせ件数)だった。
ブログを書いたことのある人ならわかるがなかなか時間を取られる作業だ。
それまでの生活習慣をガラリと変える必要が生まれた。
ブログ3本書いてそれらをSNSなどに反映させるなどのルーティーンに大体3時間を費やしている。
それ以外にも、InPutを得るためにルーティーン(自己啓発やランニングなど)を始めたため、1日のうちに7時間ほどルーティーンに時間を割くようになった。
仕事以外に7時間もの時間を割くのだ。
生活のリズムがいやでも効率化されていくのを実感する。
生き物である以上寝たり飲食する時間を削るわけにはいかないから、仕事の時間をより効率化する必要に迫られる。
2年目、113件。
なんと、初年度(2016年3月1〜2017年2月末日迄)の5倍もの引き合いを見た。
明らかに市場と顧客は僕たちのことを少しずつ認知し始めているように見える。
ただし、この程度の引き合い件数では目に見えてドライテックの収益を変化させるほどではない。
2年目から3年目が実に辛かったのを思い出す。
「石の上にも3年」
「3年目の浮気」
禁煙もそうだが、3年という期間は覚悟を試すのかもしれない。
3年目、443件。
そして、4年目、662件。
この辺りから明らかに問い合わせの質が変化し始めた。
市場と顧客がいよいよ生コンポータル、そしてドライテックを少しずつ認知し始めた実感を得ていた。
いわゆる地方の生コン屋さん。
勤める僕たちスタッフはその変化に色めき立っていた。
訪ねたこともない土地の見知らぬ方々から寄せられる数多くの問い合わせ。
施工指導に立ち会って実際に形になる透水性コンクリート舗装。
この頃だった。
「お庭づくりは0円マッチング」
2018年末頃パートナーの清水さんからのアイディアで始まった施主と施工者を無料でマッチングさせる庭コンというWEBサービスの着想。
今振り返ればまる3年を経過したこの頃僕たちは大きな転換期を迎えていた。
「多く寄せられるようになってきた問い合わせを全て自分たちが窓口になって捌くべきか、それとも既に世の中で操業されている多くの施工者や製造者らに分散させるべきか。」
自分たちで受け付けた問い合わせに対して施工と製造を手配してダイレクトに納品したほうが無論利益率も高いし間違いも起きにくい。
ただ、その道を選べばそれはそのまま組織の拡大の必要に迫られる。
市場と顧客が求めている地球に蓋しないポーラスコンクリート舗装の今後の成長曲線は二次関数のそれだ。
その成長に自社の組織の拡大を無理なく遂げることができるだろうか。
そして、僕たちは後者を選んだ。
市場と顧客のポーラスコンクリートに寄せるニーズは二次関数で成長する。
僕たち長岡生コンクリートはその拡大についていくことはできない。
ならば、自分たちで受け付けるのではなく、すでにそれぞれの地域で操業している製造者や施工者にその役割を期待するべきなのではないか。
「エクステリア駐車場なら土間コン」
それぞれの地域で誰かに指示されたり要求されたりするわけでもなく流通する土間コンというプロダクト。
ドライテックはその土間コンにとって変わるほどのスケーラビリティを有している(と信じている)。
ならば、担い手は自分たちではなくそれぞれの地域ですでに操業している製造者や施工者であるべきだ。
本日現在で庭コンに登録されている製造者・施工者は1000を超えた。
5年以内の目標は6,000を目指している。
5年目の今、1日ブログ3本365日丸5年をベースとした情報発信はSNSやYouTubeなど媒体とも連携して成果を上げている。
現在、生コンポータルの月間PV数は120,000を超えている(昨年緊急事態宣言下ではピーク200,000PVを記録した)。
公式YouTubeアカウントは月間24,000再生。
YouTubeショートはここにきて月間1,700,000再生を叩き出している。
特に4年目正式な庭コンローンチ後の成長は目を見張るものがあった。
エクステリア資材ネット販売日本一エクスショップとの協業が始まったのもここ2年の話だ。
そして、不思議なことに、5年以上前に11年もの歳月をかけて必死に営業していたあの役所やあの設計事務所が向こうから「ドライテックが欲しい」と連絡をしてくるようになった。
面白いものだ。
今日も含めて、1日の変化は非常に些細だ。
特に今日は日曜日だ。
世間は寛いでいて、僕はといえばいつもと変わらず地味1日を過ごしている。
淡々としている。
この地道な7時間もルーティーンに時間を奪われる毎日は今日で折り返し地点を迎えた。
「最低10年は継続する」とコミットしてある。
だから、折り返し地点。
10年もやればきっとそれでおしまいってことにはならないとは思うけど。
当時全く無名だった生コンポータルとドライテックは今やコンクリート、舗装分野ではそこそこホットな話題となっている。
パートナー企業フッコーの尽力によりグッドデザイン賞2020金賞獲得も大きく後押しをしている。
多くの人との出会いや別れがあった。
そして、ここからまた始まる5カ年も多くの人との出会いや別れがあるだろう。
成長曲線は二次関数のそれを描き始めている。
3年目まではほとんど地面スレスレの低空飛行だったけど、4年目、そして今は急激に上を向き始めている。
そんな世界で僕たちはどんな人とどのような関係性を構築していくのだろう。
このところとても大切にしている信条がある。
「やりたいことをやる。やりたくないことはやらない」
一見不遜に見えるかも知れないし嫌な人は嫌だろう。
でも、僕は心から思っている。
他人の目にどう映るとか、どのように期待されているかはもはや気にしない。
やりたいことをやる。
やりたくないことはやらない。
そして、人はやりたいことに集中しているときに最も素晴らしい成果をあげるものだし、その人自身も幸福であるのだと信じている。
そして僕は今とても幸福だ。
この境地に僕を連れて行ってくれたのも、ブログ毎日3本という習慣だった。
「このブログで毎日3本365日丸5年を達成しました」
そして、ここからさらにまた丸5年。
ぱっと見、というか、しっかり見ても、「変態」なこの活動は、さらに続いていくことになる。
もしこちらのブログをお読みになっている方がいらっしゃるようであれば、引き続きあれこれご面倒ご迷惑をおかけすることになるとは思いますが、よろしくお願い申し上げます。
宮本充也