長岡生コンクリート
オコシコンは高い透水性を持ちながら表面強度・曲げ強度に優れたポーラス構造の高強度コンクリート

2016/05/19

「66の夜」経産省からの卒業

「66の夜」経産省からの卒業

尾崎豊が「卒業」の中で、

行儀よく真面目なんて糞食らえ

と歌っていたが、社会人なんで、そこはちょっとそこまではと思うが、

ルールに対しては常に問題意識を持って臨みたい。

生コン産業は経済産業省の指導のもと、66年目の年を迎えている。

前提条件が経済発展ではなくなった現在、

これまでの秩序に従順なままだと結構厳しい状況になっている。

 

経済産業省がJISを統治している。

ほぼ現在の生コン業ではJISは絶対必須となっており、

ドラマ半沢直樹の世界で言う所の金融庁に当たる絶対的存在が、

経済産業省

となっているため、万が一経産省に睨まれると、

「はい、JIS取り消し」

みたいなことになって、万歳みたいなことがあるとかないとか、なんちゃって

 

行儀よく真面目にJISの維持に努めていても、

ぶっちぎりで減っていく需要環境は誰も責任を持っていない。

これが人口減少社会の現実であるため、

僕たちはその環境設定の中で自主的な生き残り策を創出する。

ただ、現実は簡単ではなくて、新規制の高い生コンを開発しても、

「JISで認められないからなかなか使えない」

という現実が立ちはだかっている。

規格社会なので、お客様である使用者も、

・新技術を使うように努めるよう

と指導されていながら一方では、

・規格外品はなかなか使用が認められない

というジレンマに喘いでいる。

「生き残るために新しいもの生み出しました」

を努力しても、

「規格にない新しいものを使用するためには大変なプロセス」

が立ちはだかり、ただでさえ忙しい技術者はそこではたと立ち止まることになる。

 

15の夜

と尾崎豊は歌ったが、

もしかしたら今生コン業は66の夜なのかもしれない。

JIS品でもJIS以外でもダメなら、

そもそも規格無視しちゃえ

という手もなくは無い。

例えば、

・ドライテック(透水性コンクリート)

は民間相手に販売をするものであり、

今のところJIS規格に定められていない為(というか、定めないでほしい)、

民民取引であるから

「良けりゃ買う」

以上、となる。

規模が大きくなったり、公共性の高いものになると、

常にJISの呪いが付きまとう為、

規格外のものの使用を決済できるほど権限を持たせてもらえない現場の技術者は、

結果的に「ルール守ってりゃいいんでしょ?」といじけることとなる。

 

今日、滋賀県の田中シビルテックという会社を訪ねた。

創業90年以上の歴史ある建設会社の社長の話に度肝抜かされた。

土木一本でやってきた業態を10年前に見直し、

現在は「一切公共工事を含む土木をやっていない」という、

超大胆な業態転換を遂げた会社。

どんなことをされているかというと、

コンクリート構造物の維持・メンテナンス事業に軸足を完全に移した。

生コンの川上にある土木もそりゃあもう縦型硬直化した産業の一つだが、

一切やめてしまったという。

生コンでいえば、「JIS返上」以上の衝撃だと聞いていて感心した。

「これからは作る時代ではなく維持する時代」

時代の風を読み10年前に飛び立った湯川社長。

 

せっかく苦労してJIS規格の回収骨材を標準化したところで、

国交相に使用を禁止されてしまうようなルール。

もう、国の方は見ずに、「良けりゃ買う」の民民取引で生き残るより手はない。

 

行儀よく真面目なんて、

糞食らえとは言わないが、

このままではルールに殺されちゃう。

省庁の存在を否定するつもりは毛頭ないし、

とても重要な機能を果たしていることも認めるが、

お願いだから、新しいものを規格化することにより、

「使えない技術」

にはしないでいただきたい。

特に透水性コンクリートとかね。

 

宮本充也

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士/砂利採取業務主任者/採石業務管理者

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:宅建士

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