2019/06/11
「90%の時に生コンなんて打設しないよね」スマホで雲の流れを見ながらのドキドキ施工

透水性コンクリートだからできる荒技。スマホで雲の流れを見ながらのドキドキ施工「90パーセントの時に生コン打設なんてしないよね」と工期短縮にご満悦の評価。梅雨時期の強い味方。
製造:長岡さくら工場、施工:岳南建設(45m2、100mm)。
透水性コンクリートだからできる荒技「降水確率90%打設」
降水確率90%。今にも雨が降りそうな中施工は決行される。土間コンならもちろんやらないはずだ。
短時間で施工完了。1時間以内でこの面積の施工が終わってしまう。万が一土砂降りに備えて鉄塔にブルーシートが備えられている。
施工終了後やっぱり降り出した強めの雨にブルーシートで養生。
この日仮に施工できなかったら?
当たり前のことだけど工期に影響がある。
掛け持つそのほかの現場との調整に頭を悩ませる。
間接費(期間中に必要となる費用)がそれだけ膨らむ。
その日仕事ができなかった人たちの賃金にも関わる。
天候に左右される職種、建設業。
雨が降ったらできない工種が現実としてある。
その現実を無視してさまざまな働き方改革。
指示を出す方は簡単だ。
正論だけで押せばいいのだから。
ただ、現場は苦しむ。
「雨で施工できない甲種がある」
という前提を元に働き方改革を押し付けられる。
技術革新が必要。
雨でも施工できるようにするのもそうだし、
施工計画の組み立てにも工夫が必要だ。
そんな現実、現場での言葉。
「90%の時に生コンなんて打設しないよね」
最上の褒め言葉だ。
これからもそんな「生コンでいいこと」を現場に届けていきたい。
宮本充也