2016/07/29
「資源だらけの中小企業」

好きなことなら寝食を忘れて没頭できる。
そうでないもの、または嫌いなものを強制的にやるのは辛い。
同じ1時間でも、あっという間に終わったり、半日にも感じたり。
誰にでも経験はあると思うけど、
「好き」
という要素は生産性に大きな影響を与える。
いやいややっていることで世界一になったり大勢の人に評価されることなんてありえない。
これは組織にも言えることだと思う。
昔なら強烈なリーダーシップを持つ社長やボスがいて、
それ以外は全員「将棋の駒」みたいな組織もあったようだけど、
今は多様性の時代だから、人間の尊厳を軽んじるような組織は成り立たなくなってきている。
「社長がいうことなら黒いものでも白」
なんてのは最近はほとんど聞かなくなった。
こうした多様性を認め、自主性を促すようなトレンドを、
「最近の若者は根性がない。ゆとりはこれだから」
なんてこともささやかれるが、
「納得いかないことには従わない」
ということが本来の人間的な生活であって、
僕はかえって、
「自分の頭で考えずに上司がいうことをひたすら行う人材」
よりよっぽど主体性をもっている人の方が有益だと思う。
そんな今の時代の組織において、やっぱり動機づけも変わっていくのだと思う。
昔は、
「糊口をしのぐため」
なんて言葉があり、つまり仕事とは生きるために行うという理解があった。
確かに食べなければ生きていけないが、食べるために生きているというのは変で、
「昔はもっとああだったこうだった」
というのはいつの時代も年寄りが口にする常套句みたいなもんで、
やはり冷静に今・現代を見つめるのが現代人・当事者の姿勢なんだと思う。
「食うことにはとりあえず困りません」
という現代人、僕たちの動機付けは自然と、
「好きか嫌いか」
にシフトするのが当然なんだと思う。
上記の考え方から僕は、できるだけ同じ会社の仲間たちには、
「好きなこと、または得意なこと」
に貴重な職業人生を投入してもらいたいし、
そうすることによって最大の成果・生産性を上げてもらうことがひいては、
組織全体の生産性を上げるという考え方から、
極力、個人個人の想いを尊重できるような配置を努力している。
適性だけじゃなく、人それぞれに趣味趣向が仮にあるのだとしたら、
仮にその趣味趣向が会社の生産性向上に利用できるとしたら、
これは組織と個人両方にとって素晴らしいことだと思う。
(ドライテック解説映像)
当社職員小松さん(ダイエット特集でおなじみ)はもともと個人的に動画編集が趣味で、
この透水性コンクリート、ドライテック解説動画のほかにも多くの作品を会社組織のために提供してきた。
https://www.youtube.com/my_videos?o=U
中小企業は価値の発信とか伝える力がどうしても相対的に弱くこれからの時代は弱点になりうる。
その中で「動画が趣味」というのは、中小企業(組織)にしてみれば、
「使わない手はないリソース」
と位置付けることができるし、個人にとっても仕事の時間を「没頭できる時間」にすることができ、
組織も個人もWINを得られるのだと思う。
会社やチームのメンバーがとても楽しそうに仕事に没頭している。
なかなか難しいけれど、
「全員が仕事に没頭している」
なんて組織は無敵じゃなかろうか。
ちょうどIT戦略を標榜している今年度、ドライテックにかかわらず、
・残コンリサイクルシステム→IWA
・コンクリートの色合わせ補修→RCトータルサポート
についても動画コンテンツを増やしてもらうことになる。
動画のすさまじいところは、
普段僕たち営業マンがあちこちのクライアントを回って必死にいちいち消耗しながらしゃべっている内容
が、昼夜関係なく疲れることもなく不特定多数の人に向けて無限に再生されているということ。
ただ、動画は単なる一例で、組織にはきっと光る才能を持っている人がいる。
経営者が傲慢に仕事を押し付けてその出来不出来に一方的に評価をするのではなくて、
仲間たちの人間らしい自主性を信じて期待して待つ応援する
ことができれば、他にも様々な経営資源が組織の中で芽吹いていくはずだ。
もしかしたら中小企業のように小さな組織のほうが、
可能性が無限大に眠っているんだと思う。
これからも仲間たちの貴重な才能が蓋をされることなく爆発してほしいと期待している。
宮本充也