2019/11/06
【京都】「ミキサーの軸が折れた!」山城生コンの挑戦 #1

「透水性コンクリートは山城生コンにとって必ず有益な新規事業となる」。PR開始からいよいよ1年で節目を迎える実績に挑戦する。国道沿い店舗駐車場という好立地への採用・施工までには多くの困難があった。
製造:山城生コン、施工:祐弘(100m2程度、100mm、3人、4時間半)
「ミキサーの軸が折れた!今日はダメだ」
採用された現場は日本三景に数えられる天橋立が眺められる飲食店駐車場。
日課のランニングを終え朝食後現場支度をしている時にその電話があった。
「おはようございます!今日はよろしくお願いします!」
「いや、宮本ちゃん、実はミキサーの軸が折れた」
生コン工場従事者であればその意味するところの深刻さはすぐに知れる。
透水性コンクリートどころではない。
プラントメーカー(NIKKO)に依頼し全力で工場復帰に向かわなければならない。
どれだけの日数がかかるかもわからない。
「当然のことですが、僕らのことは気にせず事態の回復に集中してください。後ほど改めてお伺いします」
「ごめんな。とりあえず顔だけは出して」
念願の民間建築外構初受注。
この出来事に寄せる関係各位の情熱を考えると運命の神様はなんてひどいことをするのだろう。
失意のにじむ山城工場長の電話に僕自身しばらく恍惚としていたくらいだ。
「吉岡商店さんが急遽応援してくれることなりそうだ」
30分もしない時間の出来事だ。
もう1度電話がなる。
「宮本ちゃん、お客さんのOKが出た。吉岡商店で行けそうだ。きてくれ」
急行した現場の様子。
店舗駐車場前面を100m2ほど透水性コンクリートを採用。
刻々と時間が過ぎる。
もう一丁トラブル発生。
透水性コンクリートを施工したことのない人は一見「なにが?」と訝しむはずだ。
通常の目地。
コンクリートの伸縮によるひび割れを防止するための措置。
透水性コンクリートの場合この目地は採用できない。
骨材だけで構成されている生コンであるため、通常の生コンのように目地を設置するためのモルタルに擦り付けることができない。
急遽留枠の設置を依頼する。
それら作業にはある程度準備が必要なため、まさつぐは現場、そしてみつや(僕)は急遽供給にご協力いただける隣のエリアの吉岡商店に製造立ち会いに向かうことになる。
波乱の幕開けとなった。
(#2につづく)
宮本充也