2020/09/25
【静岡】「この道の先にあるのは答えなんかじゃあないんです」正蓮寺・しょうれんじこども園 #5

おかげさまで全国の寺院でも話題の透水性コンクリート《ドライテック》が伊豆の国市の蓮寺、正蓮寺にて再び採用。「この道の先にあるのは答えなんかじゃあないんです。現実を直視せざるを得ず、裸足で行かざるを得ない。靴を履くのは人間だけとかなんとか。道の先にあるのは、また道でしたな。」(住職のFacebookより)。
製造:長岡さくら工場(担当:まさつぐ)、施工:生コンポータル直営(71m2、100〜150mm厚、6名、3時間30分)。
⚫︎参考記事: 【静岡】「こどもたちによる《水遊び》はそのまま環境温度の低減という《貢献》に」正蓮寺・しょうれんじこども園 #4
施工動画
正蓮寺で採用、再び!
施工Before。
僕の菩提寺の本堂が向こう側に見える。
施工スタート(ご住職のFacebookアカウント:https://www.facebook.com/100000528450032/posts/3876051965755714/)。
ホイルローダーで一度に大量の材料搬入。
手前側は前回施工済みの透水性コンクリート(骨材最大寸法5mmタイプ・特注)。
今回も同様の特殊骨材での施工となり、仕上げは通常のプレートコンパクタ(30kgタイプ)に加えて写真右パワートロウェルでの仕上げ。
特殊骨材(7号砕石)でも施工手順は変わらない。
写真奥に見えるように材料を敷設(スコップ)した先からトンボで平らに均す。
その作業を追いかけるようにして写真左手のプレートコンパクタ(幅広プレート特注30kgタイプ)さらには、パワートロウェルで追いかけ仕上げ。
パワートロウェルの使用は7号砕石タイプの場合のみとなる。
通常の透水性コンクリートと同様に余剰水(ブリーディング水)の発生はないため、仕上げ直後完成。
施工も終盤戦。
リズムができて仕舞えば後は流れ作業となる。
初めての施工でもプロなら10分もあればリズムを掴む。
そこからの作業はさながら熟練施工者のそれだ。
施工After。
手前側(旧)との対比。
仕上げ後数日でコンクリートの水分も乾き手前と同じ色になる。
施工After2。
「この道の先にあるのは答えなんかじゃあないんです。現実を直視せざるを得ず、裸足で行かざるを得ない。靴を履くのは人間だけとかなんとか。道の先にあるのは、また道でしたな。」
この道こそ雪遊びに興じたあの道(車乗り入れ道路)
生コンポータル(長岡生コンクリート)の創業者であり僕の父親の宮本辰雄。
「伊豆の子供たちはきっと雪を見たことがないだろうから、山梨からダンプで雪を運んできてあげよう」
現住職のお父様に進言し実現した南国伊豆のこども園での雪遊び。
そんな企画を思いつく当時の大人たちを今を生きる僕たちも見習わなければならない。
そして、そのイベントはまさに今回施工されたこの道の上で行われていた。
生まれて初めて触る珍しい雪に興じながら視界に入る園舎を記憶している。
その翌日伊豆地方は10年に一度の大雪に見舞われ、子供たちはうんざりするほど雪遊びを楽しむこととなったのはいい思い出だ。
40年近い歳月が経ち今も変わらず境内では子供たちの歓声が聞かれる。
「道の先にあるのは、また道でしたな。」
さらに、40年経っても。
この子たちが一線の社会人として活躍する時代になっても。
透水性《コンクリート》。
コンクリートは人が作った《人工石》。
石は無機質、永遠なるもの。
無機質だけど、人の心が宿ったもの。
作り手の心だけじゃない。
ご住職や菩提寺を支える檀家さんたち大人たちが後世に残したい想いが込められた「人が作った石《コンクリート》」
施工を手伝ってくれた子供たちはきっと40年後このことを忘れてしまっているかもしれない。
だけど、その子供達や、さらには孫たちまでも、その道で今と変わらず嬉々として遊んでいるはずだ。
有機物、生き物である僕たちはやがてはめぐっていくけれど、僕たちが思いを込めた石の道はずっとこの場所の循環を阻害せず、残るだろう。
道の先にあるのは、また道でしたな。
僕たちの循環は永遠に続く。
宮本充也