2021/09/05
【福岡】「急勾配や、法面とかにも、ドライテックいけるんですか?」大分綜合建設・all round

福岡県北九州市門司区。材料の管理を若手にレクチャー。輪車部隊が材料の状態管理ができたら凄く作業効率が上がり円滑な気がしてます。ただ、ネコ押し(材料運搬)だけだと退屈でしょうし。(新井さん共有)
製造:大分綜合建設(九鬼智絵)、施工:all round(担当:新井真介、15m2/1.5m3、100mm厚、5名、1時間)
急勾配も平らも問題なし
施工Before。
玄関前アプローチ、階段、スロープにドライテック採用。
定番の、「雑草対策」「排水対策」が主な理由のようだが、とにかく目を引くのが手前スロープ。
急勾配。
よくある質問で「急勾配や、法面とかにも、ドライテックいけるんですか?」というのがある。
結論、答えは、これから写真とかみればわかるんだけど、「いけます」。
なぜか?
答えは、スランプと言って、生コンの状態(ドロドロしてる)における硬さ、柔らかさ、がスランプ試験という測定方法で示される。
スランプ試験(スランプしけん、Concrete Slump Test)とは、凝固前の生コンクリート(生コン)の流動性を示す値であるスランプ (slump)、スランプ値を求める試験のこと。スランプの値が大きくなるほど流動性の高い生コンクリートである。スランプ試験によって求められ、単位はcmで表す。スランプはコンクリート打設作業の難易と効率、ワーカビリティー(workability) を調べる指標になる。(Wikipedia)
硬ければ、0cmに向かい、柔らかければ、21cmに向かっていく。
で、ドライテックはどうかっていうと、0cm。
骨材と骨材(砂利とか砕石)が互いに噛み合ってそれ以上下がらない(スランプしない)生コンであるため、ダレない、ドロドロしない。
だから、結構勾配がキツくとも、傾斜がキツくとも、法面がキツくとも、大丈夫ってのがドライテック。
さあ、その施工の様子を見ていこう。
北九州のドライテック、all roundと名コンビといったらやっぱりここ!
クッキーこと九鬼さんがリードする大分綜合建設は遥々豊後高田市からドライテック材料を毎度お届けなさっている。
現地の生コン工場は全く協力なさらないようだが、どんな心境なのか全くわからない。
普通だったら、北九州の現場に必要とされる生コンなのに、大分の生コン工場が供給している。
僕なら恥ずかしくて外出歩けない。
きっと深淵なる理由があるのかもしれない。
一度話を伺ってみたいのだが、その機会に恵まれることなくこれまでに至る。
今やポーラスコンクリート(ドライテック)といえば、今後の生コン産業が向かうべき分野の1として求められている技術分野なのだが、どういうわけか北九州エリアの生コン工場は皆さん製造をされようとしない。
拒否られる。
どういう風の吹き回しなのだろう。
生コン産業七不思議というのがあったら、確実にその1に数えられそうだ。
謎は深まり続ける。
どうか、現地の生コン関係者の方がおられましたらどうかその理由を教えていただけますようお願い申し上げます。
なんと、階段とスロープ部分を先に施工完了しているようだ。
道板で養生してすごい角度のスロープを一輪車(ネコ)で材料搬入している。
すごい大変そうだが、なんとも楽勝に急傾斜を舗装できていることがわかる。
すごーい。
完璧。
坂道、傾斜、勾配、なんのその。
そして、もちろん、当たり前のことだけど、真っ平らでも問題ない。
急な傾斜でも、真っ平らでも、どんな状態でも追従できるコンクリート舗装。
それが、ドライテック。
スランプのある生コンだとそうはいかないし、平らにしちゃうと今度は排水に困るから、何かと不便。
どう考えても住宅エクステリア分野の舗装に関してはドライテックは確実に役に立つ。
なのに、どういうわけか、水の次に流通する生コンの担い手たる現地の北九州エリア生コン工場は一切ポーラスコンクリートの製造に協力されようとなさらない。
きっと何か深淵なる理由があるのだろう。
ものすごく気になっているのは僕だけではないはずだ。
普通であれば時代から取り残されるリスクを感じるはずなのに、一向に製造をしようとしないのだ。
僕だったら怖くて、というよりも、お役に立てるし利益率も高い生コンクリートを練らないなんて考えられない。
きっと深淵なる理由があるのだろう。
気の毒な理由なのかもしれない。
何か役に立てることがあったら教えてください。
ご協力したい気持ちでいっぱいです。
「急勾配や、法面とかにも、ドライテックいけるんですか?」
毎日3本のブログの他に最近ではYouTubeで毎月66本以上もの動画(ドライテックを主に解説したシリーズ)を更新している。
つまり、ブログに加えて毎日2本以上のペースで動画が更新されている。
それら全ては各種SNSでシェアされ発信されている。
ブログはもう6年目。
これだけの情報発信を継続的に行ってきた成果として毎日数多くの一般の方々からの問い合わせを頂戴するに至った。
一般消費者は自由に地元・最寄りの施工対応店に掛け合うことができる。
もちろん、仲介手数料の類は無料。
そんな一般消費者の方からいただくお問い合わせや質問に、生コンポータルではブログや動画でお答えするようにしている。
今月も勝手に回答シリーズで回答しているが、「急勾配、法面でもドライテックいけますか?」という質問は多く寄せられるものの1だ。
すでに上記で解説の通り、結論は大丈夫。
で、メリットとしては、表面が濡れない、ゴツゴツしている、ということからも、スロープなどで歩行をする場合に「滑りにくい」安全性が確保される。
それだけじゃない。
例えば、建物裏側が法面で雨水が大量に敷地に流れ込んでくる、みたいなケースでも法面をドライテックで保護しておけば問題は解決される。
鉄砲水のように地表を水が走ることがないからだ。
ドライテック自身が水を浸透させ、徐々に徐々に移動させる(地盤への浸透や低い位置への流入)。
水の流れは穏やかになる。
今回のような急な傾斜を含むエクステリア・舗装で考えたらドライテックは絶対に必要とされる。
なのに、北九州エリアの生コン工場は製造をしようとしない。
本当に不思議だ。
クッキーこと九鬼さんがリードする大分県の生コン工場は高速使って1時間以上もの道のりを押してまで製造・納品に協力的だというのに。
一見不条理に見えるが、「生コン屋さんに悪い人はいない」そう思っているので、何か理由があるのなら、なんだかお力になりたい、相談に乗りたい気持ちでいっぱいです。
all round新井さんは本当に積極的にドライテックの普及に邁進されております。
でも、梯子がないので、登れない状態で、本当に苦しそうです。
僕は助けて差し上げたいのだけれど、静岡県伊豆地方の生コン工場にできることは限られている。
地場産業生コンが、本来であればきちんと対応すべきなのに、現実はそうはなっていない。
不思議である。
これは、生コン産業の不思議ともいうべきなのだろうか。
謎は深まるばかりだ。
まあ、ものづくりは、いろんな事情とは無関係に、真摯に続いていくのだけれど。
きっといい人たちであるはずなのに、取り残されてしまうのが見ていて気の毒で辛いです。
宮本充也