2021/01/30
【三重】「ハンマーも振り下ろし方、スコップも使い方、それぞれ疲れない方法があるんですよ」ストリートバスケブランド《ballaholic》との協業 #21

ドライテック2日目は前回と同様70m2超の施工規模となった。1日目、2日目、みるみる精度が高くなるballaholicのhomecourtは新年度本格リリースに向けて準備万端。細かい施工上の工夫やコツもしっかりと習得。夢の家庭用バスケットコートの完成は近い。
ballaholicらによるドライテック2日目
ポーラスコンクリートの場合は砂がなく砕石だけのため、粒度分布のばらつきがそのまま表面の仕上げに影響が出る。
締め固め(仕上げ)の際に別途細かい粒径の砕石を施工して均一にしている動画。
仕上げ後すぐに型枠を撤去できるのはスランプが0cmのドライテック(ポーラスコンクリート)の特徴であり、端部(自立部分、施工ジョイント)が破損しないように注意して作業している動画。
施工スパンを仕上げる際に余った材料は次のスパンの下地に薄く広く敷設して路盤と一体となるようにプレートコンパクタで締め固めることを説明する動画。
直前施工スパンの上で作業をする場合は薄ベニアや抜き板で仕上げ面を養生・保護しながら当該施工スパンの作業を行っている動画。
どれほど綿密に養生を行ったとしても施工ジョイントは骨材飛散が発生してしまいがちであり、リペアマン(補修・補強材料)を施工直後に注入することで防止している動画。
仕上げ後に路面の平坦性を目視で確認するための方法を講じている動画。
直線の木材を当てることによって凹凸はその場で目視できる。
ドライテック打設2日目。
施工指導員まさつぐがつきっきりで施工上のコツや工夫をみっちり伝授。
毎度毎度、地形や周辺環境が変わる建築外構舗装とは違ってバスケットコートは定型。
そのバスケットコートという限られたスペースに関するドライテックの施工は短期間でプロの精度を獲得することができる。
1週間みっちり現場で作業して、終わってからも夜まで改善会議が続く。
施工After。
奥の乾いている方が1日目。
手前湿っている方が当日のドライテック仕上げ直後。
写真では分かりにくいが施工精度は格段に向上した。
モニター施工はまだまだこれから4件続く。
年度内には施工精度は相当向上し、バスケットコートのドライテックに関していえば完全にプロ以上のスキルを獲得することになるはずだ。
庭前半、とかではなく、バスケットコートの施工に全集中するのだから。
アパレルが本業の会社だからと言って一切妥協をしない姿勢で誰もが自ら主体的に発言し、行動に移す。
ballaholicというブランドからリリースされるhomecourtの公式リリースまでいよいよカウントダウンが始まった。
ballaholic組織の中に刻み込まれるhomecourtという遺伝子
「やっぱり、ものすごく疲れますね」
運動が大好き、バスケ大好き、常に体を人一倍動かしている皆さんでも、慣れない工事は疲れる。
「ハンマーも振り下ろし方、スコップも使い方、それぞれ疲れない方法があるんですよ」
まさつぐは語る。
道具を使おうとするんじゃなく、道具に使われる、というべきか。
道具には道具本来の理想的な動線というやつがある。
使う者が思う通りに道具を動かそうとすると余計な力がかかる。
一方、長年道具と慣れ親しんできたプロ施工者らにとっては道具は体の一部になっている。
無理に力を入れなくとも、道具本来の奇跡を描く。
同じ1日でも疲労の度合いは全く違う。
バスケットボーラーがバスケを1日遊んでも疲労困憊しないのと同じ。
もう、これは、繰り返しでしか身につかない。
繰り返し繰り返しドリブルすることによって体全体に身につくように。
homecourtも繰り返し納品されるごとにballaholicの組織の中に遺伝子として刻み込まれる。
三重県松阪市。
モニター施工一発目。
次も控えている。
今回の経験をきちんと組織の遺伝子に刻み込み、次なるモニター施工ではさらに進化したhomecourtを期待したい。
ボーラーたちの挑戦は始まったばかりだ。
宮本充也