2021/07/22
【三重】「とにかく、かっこいい。ballaholicのhomecourt」松坂興産 伊勢工場

三重県伊勢市。人気ストリートバスケブランドballaholicの家庭用バスケットコートhomecourtがいよいよリリースされている。アパレルスタッフ、バスケ選手のみで施工されたハーフコートのクオリティは見えないストーリーにこそ宿っている。
製造:松坂興産 伊勢工場(担当:中西優樹)、施工:アウトナンバー(担当:ZAWA、10.5m×13.2m=138.6m2・3.5m×13.2m=46.2m2×3区画、100mm厚、8名、1日半)
ballaholic homecourt
三重県伊勢市に設置されるhomecourtに用いられるドライテックはご当地の雄松坂興産 伊勢工場。
同グループは三重県最大級の生コン製造グループ。
138.6m2のハーフコートは3区画に区切られて46.2m2ずつ施工される。
写真は路盤の上に設置されている型枠。
これまで数えきれず施工を経験しているballaholicメンバーはアパレル、バスケがプロの領域。
「バスケットコートにおけるドライテック」に関してのみスキルを磨いてきた。
領域を集中しさえすれば短期間(といっても、1年近く研鑽を重ねている)でプロ級のスキル。
そしてもちろん、ドライテックもDIYerに愛されるほど敷居の低い施工性が特徴。
施工前にはたっぷり入念に散水するのも鉄則。
路盤だけではなく、型枠など隣接構造物を湿らせておくことで材料のドライアウトを防げる。
特に夏場にはこのプロセスは必須。
材料が乾きにくい、ということはそのまま施工にゆとりをもたらす。
そしてなんと重機を使った材料供給。
担当のZAWAは必要と自ら判断し免許講習を受講して操作を学んだ。
役割分担も完璧。
コテを後ろポケットに挿してあるなんて憎いじゃあないか。
定規と水平器で精密に平坦性を確保する。
プロの職人の技はこうしたツールを用いて再現することができる。
プレートコンパクタも特注で幅広タイプにしてあるためプロ同様プレートマーク(凹凸、不陸)を発生させない締め固め・仕上げが再現されている。
1区画完成(2時間)。
見事。
これが、ballaholicのhomecourtを支えるドライテックの施工だ。
翌日2〜3スパンを施工。
入念なる散水から始まる。
見方を変えれば夏だし水遊びしているようにも思える。
麦わら帽子といい、安定した施工フロートいい、なんだか真夏なのにのどかな風景に見える。
風鈴の音が聞こえてきそうだ笑。
よくぞ1年足らずでここまでの施工品質を創造したものだ。
プロの施工者を紹介しようとした僕たちに対して、「自分たち自身で施工をやります」と言い切ったballaholic。
施工After。
生コンのプロからしたら無謀にも思えた挑戦だったが、結果出来栄えはプロ、いや、プロ以上。
バスケットコート、という限定された領域に関していえば、普段からドライテックを施工しているプロ施工者以上のクオリティが完成されている。
ballaholicは建設や施工を領分とはしていない。
あくまで、バスケットボール。
バスケットコート。
「バスケを楽しめる空間を増やしたい」
その手段として、水だけじゃなくドリブル音も吸収し、平らで雨の後すぐにでも遊べて、滑りにくいドライテックを選んだ。
バスケを楽しむ手段なら、自分たちで施工することも厭わなかった。
スコップも、レーキ(トンボ)、プラゴテすら持ったことのない素人集団がその熱意でプロ以上の施工をやり遂げてしまったのだ。
ビジネス、商売の原点を見たように思う。
とにかく、かっこいい。
ballaholicのhomecourtはいよいよ日本のバスケの常識を覆そうとしている。
宮本充也