2021/06/30
【岡山】「人ももう少したのんで増やします。平坦性は難しいですね!」麻生岡山生コンクリート・DIY

岡山県倉敷市。「駐車場」「DIY」でネット検索。ドライテックなら簡単に施工できそうだったので近くの麻生生コンクリートに製造を頼んだら引き受けてくれた。施工指導は生コンポータルに依頼。
製造:麻生岡山生コンクリート(担当:三宅和秀)、施工:森工業(DIY、23m2、100mm、2名、1時間30分、タイムラプスあり)
施工動画
掘削と残土処理がとにかく大変
施工Before。
DIYでドライテックに挑戦。
「掘削と残土処理がとにかく大変だった。1月くらいからスコップで少しずつ20cm位掘下げて今までかかってしまった(なんと6ヶ月!)。この次やる時は誰かにユンボでやってもらいます」
なんと、執念の人力掘削(すきとり)。
休みの日に少しずつせっせとスコップで硬い地盤を削り続けた。
普通なら、最初の20分くらいで、「もう、無理」と匙を投げるところだ。
20cm掘削した上に、路盤材料を10cm施工して、型枠を設置すれば下準備は終了。
そう考えると、ドライテックそのものは「たった1時間」とかで終わっちゃう。
製造は近所の麻生岡山生コンクリートが気持ちよく引き受けてくれた。
施工指導は生コンポータルに依頼。
ドライテックに使う道具は、材料運搬のための一輪車、スコップ、均すのに使うレーキやプラゴテ、端部を締め固めるタンパ、そして仕上げのプレートコンパクタ(30kgタイプ)。
フローは、敷設、均し、仕上げの単純作業の繰り返し。
だから、一般の方でも果敢にDIYに挑戦している。
施工After。
23m2の駐車場ドライテック舗装は2名のDIYerが1時間30分で完成させる。
下準備に6ヶ月以上かかったのに、舗装そのものはたったの1時間30分。
きっと拍子抜けされたことだろう。
「人ももう少したのんで増やします。平坦性はむずかしいですね!」
施工指導に立ち会ったまさつぐにこの6ヶ月のリアルな感想を寄せてくださった。
段取り99%がドライテック
よく、「段取り八分」などと職人の世界では言われている。
それ、ドライテックの場合、「段取り99%」と言ってもいいのではないか。
段取り(下準備)だけで6ヶ月以上も費やしているのだ。
そんで、ドライテックそのもののDIYはたった1時間半。
しかも、たった2人で。
(2人はちょっと忙しくて大変だったみたいだけど)
これら動画では残土処分や、再施工に先立つ解体・撤去などの様子が撮影されている。
「人力じゃとても無理」
期待に胸を膨らませてスコップを片手に決意しても作業開始数分後、「無理〜、絶対」となる。
僕自身も経験がある。
力自慢。
筋トレを兼ねて。
そんな思いも、血豆と共に押し潰される笑。
DIYerにとっても身近なドライテックではあるが、まあやってみるとわかるけど、やっぱプロに頼んだ方がいい。
通常、掘削も残土も重機を用いてあっという間に終わらせちゃう。
型枠や路盤もダンプで一気に運び込んでサクサクっと完成するし、プレートやレーキ・プラゴテの扱いにも慣れているから平坦さも確保される。
出来型(仕上げ品質)もDIYに比べて上質なものとなる。
餅は餅屋ってやつだ。
ただ、残念ながら、まだまだ施工体制が充実しているとは言い難い。
色々な方面に頼んでみたけれど対応してくれる施工業者が見つからなかった、ってやつ。
一度見ればこんなに簡単なのに、実に惜しい。
電気や水道に例えれば、電気・水そのものは発明されているのにそれを家庭に届けるインフラ(送電網や水道網)が整備されていない状態。
それが、今のドライテックだ。
現在生コンポータルでは「生コンをもっと身近に」製造してくれる生コン工場の数を5年以内に1000(現在615)、施工業者を5000(現在2000)という目標を掲げている。
そのレベルまで到達すれば、あたかも「蛇口をひねれば水が出る」のように実に自然にドライテックは舗装の常識として認知され流通し始めることだろう。
引き続き、情報発信をベースとした日々の地味な活動に打ち込んでいきたい。
宮本充也