2020/08/22
袋で購入したセメントやモルタル、コンクリート、ドライテックなどをDIYで施工するためのhow to動画《透水宣言》

DIYのど定番と言えば、袋で買ってきたセメント、モルタル、コンクリートの製造。今回はメーカー陽光物産の協力を得てそれらをなるべく簡単に製造する方法、さらには「なんと袋でも売っている?!」ドライテックの作り方まで丁寧に紹介。「袋で購入したセメントやモルタル、コンクリート、ドライテックなどをDIYで施工するためのhow to動画」。
「生コン、コンクリート、モルタル、セメント。あなたはそれぞれどう違うかわかるだろうか?」
(映画「透水宣言」より)
いよいよリリースされた「袋で購入したセメントやモルタル、コンクリート、ドライテックなどをDIYで施工するためのhow to動画」。
今回はこうした製品を製造している老舗メーカー陽光物産の石井社長の監修のもと、「どうやって製造したら楽チンか」という視点を大切に解説した動画を作成した。
セメント:生コンやモルタルの主要原料で、水と反応(水和反応)する結合材。この結合材の作用で砂や石は固まりコンクリートとなる。
モルタル:砂、セメント、水を練り混ぜて硬化したもの。つまり、コンクリートから砂利(小石)が抜けたもの。
コンクリート:砂、砂利、セメント、水を練り混ぜて硬化したもの。
生コン:硬化する前のコンクリート。フレッシュコンクリート、レディーミクストコンクリートなどと呼ばれる。モルタルの効果する前を「生モルタル」と呼ぶこともある。
モルタルの製造方法
乾燥モルタルといって、砂・セメントが乾燥した状態でプレパックされている製品。
全ての製品を通して言える「コツ」、それが「最初は3分の1くらいの少量の乾燥材料と全量の水でかき混ぜる」ということ。
最初から全ての材料を全ての水で攪拌してみたらわかる。
1袋で諦められるほどの重労働だ。
水と3分の1程度の材料をよくかき混ぜたら、今度は残りの3分の2の材料をこの上に投入して攪拌。
完成。
動画でその性状をじっくりと観察してもらえるとDIYの参考になるだろう。
生コンの製造方法
コンクリートの製造方法に関してもモルタル同様まずは最初に区分けされている乾燥モルタル3分の1と水を攪拌する。
先にモルタルを作っておいてから骨材(砂利、小石)を投入。
こうすることで製造作業は格段に楽になる。
モルタル同様「これが完成!」という性状は素人にはなかなか判断しづらいため、動画をよく観察しておくことは効果的だ。
生コン工場や建設現場では「スランプ」といってコンシステンシーを定量的に把握する方法論が用いられているが、DIYでは見た目で判断するより他ない。
ドライテックの製造方法
そして最後は透水性コンクリート《ドライテック》の製造方法。
生コンポータルでは常に生コン工場から運ばれてくるドライテックを紹介しているため袋で売ってるイメージは希薄かもしれない。
袋タイプのドライテックはエクステリア資材販売日本一のエクスショップで購入可能だ。
まずは、ドライテックの素(F材)と水をこのようにかき混ぜることから始まる。
ダマといって、団子状になってしまわないように丹念に水に溶かす。
その水に溶かしたドライテックの素を今度は砂利の上にかける。
料理の詳しい人に言わせれば「ドライカレーを作る要領」といったところだそうだ。
あとはひたすらかき混ぜる。
完成。
そして、この作業。実際にやるのは本当に大変だ。1平方メートルを10cm分施工するためには今の作業を5袋分繰り返さなくてはならない。ある程度纏まった規模になるような場合には、生コン屋さんに注文した方が断然楽だし、安くなる。(映画「透水宣言」より)。
製造元の陽光物産の社長が観ていたらずっこけるのではないだろうか。
「まとまった規模なら生コン屋さんで注文した方が楽だし安い」
取りつく島がないではないか。
せっかく夜勤明け眠気まなこをこすりながら監修に立ち会った石井社長に、この映画はなんたる仕打ちなのだろう。
ただ、そうはいっても、小規模(ほんのちょっと1m2とかコンクリートを施工したいなど)の場合はやっぱり気軽に手に入る袋で買ってきた材料は便利だ。
セメント、モルタル、コンクリート、そしてドライテック。
「選べる」ことが普及の大前提。
この動画が少しでも多くのDIYerの方々の参考になることを祈っている。
宮本充也