2018/10/24
「ECサイトで生コンは売れるのか?」

Amazonとか楽天とか、いろいろあるEC(E Commerce、通販サイト)。果たして、生コン売れますか? これは生コンポータルの新しい挑戦。「ECサイトで生コンは売れるのか?」
ECサイトで生コンは売れるのか?
生コン従事者なら一度は考えたことがあるだろう。
生コンユーザーももしかすると願ったことがあるかもしれない。
普段使わない一般の人でもDIYで生コンを使いたいなんて時に、ぐぐったことがあるやもしれぬ。
ECサイトで生コンを購入。
そして、その全ての人たちが想像してすぐに、
「あ、無理。」
と現実を受け入れてきたのかもしれない。
プロであればあるほど。
無理。
その理由は、
・1時間半の壁(半製品、湿式製品)
・組合による流通
が主に考えられる。
時間指定でカゴの中に入れる(サイト上)。
でも、実際の生コン注文はそんなスマートなもんじゃない。
週刊天気予報が変化して仕舞えば変更を余儀なくされる。
そこは当意即妙その時の電話のやりとりで工場と話し合い。
できあいの、形がしっかりしたものを、ただ届ける。
そんな標準化されたものではない。
流通も硬直化している。
組合、登録販売店制度、独占禁止法の適応除外・・・。
「ECサイトで生コンは売れるのか?」
この問いに答えようと考えを巡らせれば巡らせるほど困難が覆いかぶさってきて、無理無理無理のオンパレードとなる。
大手ECサイトの運営会社を訪ねてみた
破竹の勢いで成長する法人向けECサイトを展開する大手企業を訪ねた。
頭の中で考えているのは「何もしていない」のと同じ。
これは以前からの僕の信条である。
まずは、意見を伺ってみよう。
行動に移してみよう。
予想通り、生コンを提案した業者はこれまで1社も訪ねてこなかったそうだ。
誰も来なかった。
一人目。
やはり、誰もが「生コンは無理」と思っていたようだ。
本当に無理なのだろうか?
ECサイトのプロ各位との議論が盛り上がる。
最大の課題は価格設定。
一つの製品で地域ごと複数の価格設定はありえない。
大手ECサイトで生コンを販売するにあたり最大の壁とも言える。
一物二価は許されない。
一方、生コンの価格は地域によってジェットコースターのように乱高下。
今はそれほどではないが、以前は20,000円以上で流通する地域がある一方7000円を割る価格の地域もあった。
そんな製品はECの常識では考えられないという。
それでは、ある程度高い金額にすればいいのか?
25,000円とか、もっとも高い地域の価格に合わせる?
そうすると、ブランドに傷が付く。
せっかく法人向けECサイトとしての地位が確立されているのに。
「なんだ〜〜、生コン高いじゃないか!」
とこうなる。
透水性コンクリートならいけるかもしれない
話題が出口を見出せず低迷しかけていた時にそのアイディアは自然い生まれた。
たしかに、生コンは難しい。
200以上の地域で自由な価格設定をされている「生コン」を一つの価格体系で需要家に届ける。
比して、
およその地域で同じような価格で流通している透水性コンクリート。
15年の歴史で日本全国の供給体制が整った透水性コンクリートならあるいは・・・。
※いわゆる土間コンのような小規模のオーダーでも生コン工場から届く透水性コンクリートは次世代の「生コン」の常識。
今はまだ珍しい生コン。
汎用品としての地位を「まだ」確立していない生コン。
透水性コンクリート。
もちろん、元気な生コン工場や新取の建設事業者のおかげで普及は加速している。
ただ、それを一気に跳ねさせる。
より多くの人たちに価値をお届けする。
透水性コンクリートという生コンならば、
あるいはECサイトで統一価格で全国供給は可能。
議論は継続することになった。
ECサイトで生コンは売れるのか?
この問いにガチンコで臨んでみた。
はっきり、ぶっちゃけ言って、ちょっと難しいだろうが本音だった。
ただ、実際にあってみる。
話してみる。
すると、今回のように出口が見えた。
透水性コンクリートがフックになって、
それから、
普通の生コンもいけんじゃね?
的な展開になることだって十分ありえる。
改めて、
考えてるだけじゃ何もしていないのと一緒、
ということを思い知った。
ECで生コンが当たり前になる時代。
保守閉鎖的な生コン産業が流動的になる時代。
より多くの才能が流入してくる。
栄光ある産業。
そんなことを考えているだけじゃ何もしていないのと一緒。
さあ、動こう。
なんでもいいからやってみよう。
生コンでいいこと。
宮本充也