2019/10/31
「もっと新しいテクノロジー、環境、暮らしの関係性」FOREST GARDEN、大地再生の会

自然の流れを邪魔しない、余計な手をかけない、人が自然に対して余計なお節介をせず、自然と1つに寄り添う。大地の再生の会らが主催するFOREST GARDENワークショップでは自然との向き合い方を作業を通して学習できる。そこで閃いたコンクリートと自然の調和について。
余計なことはしない。あるがままを尊重する。水や空気の役割を阻害しない
昨日(2019/10/30)FOREST GARDENでは新城の野沢さん宅を題材に自然と人が調和するワークショップが行われた。
ワークショップ開始時の趣旨説明会。
当日の作業の全体像とこれまでの振り返りを行う。
講師は大地の再生の会の翔太さん(きこり)。
風の通り道。
水の通り道。
土壌が圧密されず常に空気や水を含んでいる状態に導く。
自然本来の機能の邪魔をしない。
一方通行ではない自分の手足を使って溶け込む自然から「感じる」時間。
色々な課題がその都度発生する。
自然と常に向き合ってきた翔太さんから基本的なきっかけや前提だけが語られる。
それぞれの人たちはそれぞれの感じたやり方で自然と向き合う。
強制はない。
指示もない。
そこにいる人たちの集合的感性が自然の景色を変えていく。
風通しが変わる。
澱まない水の通り道が生まれる。
気づくと景色が変わっている。
地面を殺さない、それでいて人が暮らしやすい舗装って何だろう?
そんなFOREST GARDENは外からのゲストである僕に寛容だった。
コンクリートの専門家である僕。
「自然を破壊する」よそ者としてアレルギー反応を起こしたっておかしくない。
あるいは無関心。
なのに、その場に集う人たちは僕に対して寛容であり関心を寄せてくれた。
僕に、そして、コンクリートに興味を持ってくれた。
招いてくれた。
一緒に踊ろうよ。
そう、語りかけてくれているようだった。
雨でぬかるみにならず、それでいて自然と調和して、環境の外ではなく内側で発生するものを有効活用して、舗装できる方法ってないだろうか。
作業の最中そんな話題に夢中になり始めていた。
竹木を燃やした後の灰を燃やしたらもしかしたらフライアッシュのようにセメントの量を減らすことができるかもしれない。
ニガリを使って敷地の中にある土や小石を舗装にできるかもしれない。
透水性コンクリートという技術背景を盛り込んでみよう。
土が圧密でグライ化しないような舗装ってどんな舗装だろう。
様々な分野から集まった人たちはコンクリートの専門家である僕を招いて意見を求めてくれた。
分け隔てなく。
共に、自然と調和する暮らしの手段としてのテクノロジーを共創していた。
そして、それはきっと形になっていく。
何かを否定する。
これまでのテクノロジーの進化そのものを否定する。
コンクリートやセメント、アスファルト 、鉄、化学製品。
これまで人類の暮らしを豊かにし、一方で地球を破壊してきたあらゆるもの。
2分法で考えるのではなく、統合を志向してみる。
もっと新しいテクノロジー、環境、暮らしの関係性があるのではないか。
大地の再生の会らが開催しているFOREST GARDENに参加してみていろんな感覚を覚えた。
お誘いいただいたエクスショップの加島さんをはじめ、貴重な機会を与えていただいた方々には感謝しかない。
コンクリートという分野から貢献できることをこれからも実践していきたい。
宮本充也