2019/05/27
「ITブローカーはすっこんでな」地元が地元に直接繋がる【庭コン】の真意

建設資材の産業脈はおそらく数ある産業の中でも特に閉鎖的・保守的なものとなっているはず。それは情報格差を前提にした構造で、ITの現代水下(エンドユーザー)にとってまるで合理的ではないあり方に庭コンは一石を投じる。
「ITブローカーはすっこんでな」
オフィス用品の流通構造だそうだが建設資材も同様の構造となっている。https://www.3egroup.jp/article/13174692.htmlから引用。
・価格コントロール
・メーカー依存体質
・横柄な殿様商売
・メーカーが情報を非開示
信じられない話だが今も建設にまかり通っている。
メーカーのイベントなど上座にメーカー、下座に販売店。
頑張ってよく売った販売店には表彰制度や旅行のご褒美なんかもある。
「メーカー様の言うことを真面目に聞いてよく頑張った。ご褒美だよ」
というわけだ。
よくやる代理店の社長には接待は欠かせない。
飲み会が仕事
大真面目に吹聴する向きもある。
アンチテーゼとして現れたIT利用のマッチングビジネス。
資材の流通構造だけじゃない。
情報格差を前提とした構造はあちこちに散見される。
例えば施工者と施主。
施主も施工者も経済規模は小さい。
限られた資源(時間、情報、お金)を使ってその場でベストを判断しなければならない。
IT以前は選べなかった。
工務店や友人の紹介、折込チラシなどの情報から地元業者を選んでいた。
選択の不自由に目をつけたITにちょっとだけ明るい専門家でもなんでもない人たちが始めるビジネスモデル。
ネット(情報の流動性)を活用した施工者と施主をつなげるサービス。
相見積もりを提示し晴れて一番やすく受注した業者から上前をはねる。
こんなものも所詮情報弱者の施主や施工者を欺いたブローカービジネスと言わざるを得ない。
人を馬鹿にするのもいい加減にしろ。
庭コンが目指すこと。
https://www.nr-mix.co.jp/niwakon/
産業ヒエラルキー底辺に位置する地元の生コン工場。
こちらも流通底辺に位置する地元の施工者。
この2社は日頃から地元で常に取引関係にある。
デジタルではない血の通ったアナログな関係性を長年構築してきた。
そして、ITの活用。
WEBを活用して地元の生コン工場が信頼できる地元の施工者を全国規模で紹介する。
施工者も生コン工場も。
いずれも、ものづくりのラストマイル。
ゲスな中抜きで生計を立てる身分ではない。
形あるものを創造することで誇りと利益を生み出している。
IT、企業間連携、そして、AIが生み出すのはラストマイルが輝ける社会。
余計な段階流通に搾取されラストマイルが疲弊する社会ではない。
ITブローカーどもはすっこんでろ。
薄っぺらいビジネスモデルでラストマイルを愚弄するな。
庭コンがめざす理想。
それは、ラストマイルが主体的に意義と愛のある経済をリードする社会。
生コンでいいこと。
宮本充也