2021/08/21
【東京】「枠組み(独占禁止法適応除外)や規制(JIS A 5308)にとらわれないものづくりのあり方」浅田興業

東京都立川市。浅田興業(生コン製造)ドライテック実機試験練り、及び構内の試験施工を実施に際して二見メンバーより現場指導に立ち会う。新しいモノを取り入れることにアレルギーのない社長さんで「積極的に練っていきたい」と抱負を語る。(二見メンバー共有)
製造・施工:浅田興業(10m2、150㎜厚、職員2名、90分)
積極的に練っていきたい(浅田興業)
施工Before。
お馴染みウチダ商事の関さんからのお声がけで東京都立川市の生コン製造浅田興業にてドライテックの実機試験練り、そして、試験施工が開催された。
同社は何事にも前向き、積極的な工場ということで、今後立川地区におけるドライテック供給体制の強化が図られる。
東京都はなんといっても需要地であり、ドライテックのようないわゆる「特殊コン」に対してはイメージが先行してかなかなか受け入れられないことが多い中で、同社のような存在は非常にありがたい。
品質チェック「現場簡易ダレ試験」ではドライテックを締め固め(仕上げ)の状態を確認できる。
この時に水を通すための空隙が潰れていたり、あるいは光沢なく渇いた状態になっていたりはNG。
適切な水分量(ペースト量)を目視で確認してから施工が始まる。
生コン工場の役割は製造して現場で荷下ろしするまで(責任限界)となるが、同社では「自分たちで施工してみるほうが理解できる」という思いのもと、職員の方だけで施工を体験。
つまり、DIY。
何事も論より証拠「やってみる」ほど理解が進むものはない。
ものづくりラストワンマイルの鑑のような方々だ。
試験施工では版厚を150mm(大型10t乗り入れ対応)に設定。
そのため、2層に分けて締め固めを行った。
プレート転圧も生コン工場の職員には不慣れなはずで丹念に感触を得る。
施工after。
10m2、150㎜厚、職員2名、90分で完了。
以下、プラント職員の声。
「製造の方は、一度やってみると、もう簡単ですね」
「これなら、誰でも簡単に施工できそうですね」
「自分たちで施工してみれば、お客さんに説明がしやすいです」
また、新しいモノを取り入れることにアレルギーのない社長さんで「積極的に練っていきたい」と現場指導に立ち会った二見メンバーに抱負を語ったという。
素晴らしい。
生コン工場の鑑っす。
こうして少しずつ広がる生コン屋さんのポーラスコンクリート(ドライテック)の輪
生コン工場は一般に馴染みが薄い。
B2B閉じた流通系の中で地場産業として操業している。
だから、気軽に生コン屋さんに何かを頼もうなんてことにはなりにくい。
勢い、埋もれる。
浅田興業さんのように前向き積極的な工場だったとしても見出されにくい。
それが生コン産業のこれまでの現実だ。
生コン21年目の僕が知る限り本当に現地で頑張っている生コン工場は少なくない。
なのに、「独占禁止法適応除外」「JIS A 5308」(商圏が1時間範囲内に限定されている)により流通系は閉鎖的になる。
階層化された流通系において生コン工場は底辺。
一般に思いは届きにくい。
一般(B2C)とラストワンマイルとの溝は深まるばかり。
ドライテックはそこにチャンスを見出した。
インターネットと企業間連携を通じて生コン工場をもっと身近に、施工業者とセットで「魅せる」ことで独自の販路を創造した。
「積極的に練っていきたい」
浅田興業のように語る生コン工場が増えてきた。
インターネットでドライテックがバズっていることからもわかるように、いよいよ一般からの光が生コンラストワンマイルに届き始め僕達の方もその熱視線に呼応して活性化し始めたのだ。
生コン工場にB2Cは関係ない。
生コン工場にインターネットは関係ない。
古い頭ではこのように思ってしまうところだが、僕達は自らの手で生コン産業そのものを再定義しようとしている。
枠組み(独占禁止法適応除外)や規制(JIS A 5308)にとらわれないものづくりのあり方。
当たり前のあり方。
それを求められる時代になったということだ。
宮本充也