2020/02/19
【神奈川】「JR東日本でも採用!」武蔵小杉駅・ゴミ置き場周囲舗装・水はけ

川崎市武蔵小杉駅のゴミ置き場階段下他砕石の箇所に採用。JR東日本より「ネズミが巣を作って繁殖するため」コンクリートを所望。「アスファルトではネズミが掘ってしまうから駄目」だそうだ。また、衛生面からも透水性コンクリートに。
製造:東伸コーポレーション、施工:長谷川創建、榎本建設(34.4m2、100mm厚、8人、2時間、バケツ運搬、庭コン登録)
JR東日本でも採用!「アスファルトではネズミが掘ってしまうから駄目」
施工Before。
武蔵小杉駅ゴミ置き場周辺はもともと砕石敷きになっていたが、「ネズミが巣を作って繁殖する」ことが衛生面からも問題となっていた。
検討に上がったのはアスファルトやコンクリートで舗装すること。
以前アスファルトを施工したことがあるそうだが、「ネズミが掘ってしまう」というりゆうで見送られる。
また、コンクリートでは狭小部でもあり水勾配(水はけ)に苦慮する。
そのため、「硬くて水はけを気にしなくてもいい」透水性コンクリートが採用。
なんと材料の運び込みはバケツ!
場所が狭すぎるため一輪車すら利用できない。
人海戦術8名でせっせと材料を運び込む。
にしても大変な作業だ。
施工というよりも運び込みが作業の大半を占める。
敷設され均しが済んだ場所から順次プレートコンパクタで転圧(締め固め)され仕上げとなる。
施工After。
34.4m2とさほど大規模ではないながらも運び込みが捗らず8名で2時間の仕事。
それにしても、土間コンが2時間で完了はすごいこと。
ネズミさんよさようなら。
複雑な建物の隅にはこうした問題がきっとあるはず
僕も学生時代利用していた武蔵小杉駅に透水性コンクリートが採用されるのはなんかグッと来る。
しかも、JR東日本だ。
JRで採用された。
先日の東京電力(https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/post_1027.html)は10年来の採用実績だが、JRでは実に初めて(かもしれない)。
主要都市の駅のような巨大で複雑な建物の隅には今回のような狭隘部がかならずある。
そして、そうした場所はかならずと言っていいほど水はけに苦慮する。
水が溜まるじめじめした場所はまず衛生的に問題をはらむ。
今回のようにネズミが繁殖すること自体が問題だ。
さらに複雑化する都市の舗装として透水性コンクリートの可能性が示された実績。
しかも、面白い。
「アスファルトではネズミが掘ってしまうから駄目」
初めて聞いた。
※参考記事:「何かを齧っていないと食べられなくなる」
知らなかった。
ネズミという生き物は常になにかを齧っているのだそうだ。
まるで、「泳いでいないと死んでしまうマグロ」のようだ。
アスファルトのような熱可塑性樹脂などひとたまりもなかろう。
その点コンクリートは耐摩耗性や強度はアスファルトの比ではない。
多少は削られるかもしれないが掘られるなんてことはない。
そもそも、透水性コンクリートだから水がたまらず衛生面も改善されるためネズミも繁殖しないことだろう。
それにしても、JR東日本での採用は嬉しい。
非常にマニアックな採用理由だが、それは透水性コンクリートの可能性の広さを示している。
もはや全てを追跡できなくなってしまったほどに透水性コンクリート「ドライテック」の採用は広がっている。
年度末は予算消化の時期でもあるため結構忙しい。
年々その忙しさの度合いが高まっていく。
体制構築が急がれる。
宮本充也