2017/02/26
「価値は顧客が決める」 植栽・ポラコン・根腐れ・コンクリート

価値を決めつけてはならない。
僕はこうゆう人です。
・僕は生コン屋です
・保険の外交員です
・不動産会社です
・楽器を売っています
・絵描きです
みたいな。
この瞬間、固定化が生まれる。
もちろん、生コン屋であったり、保険外交員だったりするのだけど、
それ以前に人であり、人である以上人としていろいろやっている。
もちろん、いろいろな場で役割を果たす場合には、
アイデンティティを明確にすべきだとは思うけど、
だからって、自分は○○です、と断じきってしまうと、
それだけ可能性を狭めてしまうことってあるのではないか。
例えば、透水性コンクリート。
機能は、
・舗装
・水を通す(透水性)
・仕上げやすさ
他にもいろいろ挙げることができる。
そして、この機能は僕たちが、
「透水性コンクリート舗装としてお使いください」
と決めつけてはならない場合もある。
そんなことを感じさせる現場を知った。
岐阜のレミックマルハチ社はGNN創成期から親しい。
率いる山下八起社長はその名の通り何度も何度も転んでは起き上がる、
F材を使ったドライテックではなく、
自社開発の「ポーラスアイ」を地元岐阜地区で展開している。
地元のお客様からも評判がよく出荷実績も好調。
舗装ではなく、植栽用に使う
これは、お客様が透水性コンクリートの機能を理解し、
自分なりに再定義して生み出した用途。
植栽の土の下は水がたまらないようにしなければならない。
水がたまると根腐れと言って植物には悪い影響を及ぼす。
そこで、水を透す→透水性コンクリートの採用。
「舗装です」
言い切ってたら、これは生まれない。
固定化は新しいチャンスを奪う。
舗装として使う
近視眼的になってしまうと、新たなチャンスは生まれない。
そして、製品寿命がやってきて、
事業そのものが途絶えてしまうことになる。
常に、お客様は鏡。
僕たちの本当の価値を映し出してくれる。
だからこそ、こちらの勝手な解釈を押し付けるのではなく、
まずは、お客様のニーズをじっくり伺うことから始めたい。
「価値は顧客が決める」
とんでもない用途が生み出されるかもしれないし、
それがとてつもなく社会に役立つのかもしれない。
宮本充也