2020/04/01
【愛知】「ライバルは家電や家具なのかもしれない」選べる生コン・駐車場・犬走・雑草・ぬかるみ

名古屋市天白区。新築住宅外構舗装。住宅密集地であり排水と雑草を対策するため透水性コンクリートを採用。前庭駐車場部分だけでなく、北側犬走も含めてぐるり外周を全面的に。
製造:毛受建材、施工:緑建材(詳細不明)
水たまり(ぬかるみ)や草むしりは一生のお付き合い
30kgプレートコンパクタとベニヤ(4mm厚)を巧みに操りながら敷き均された透水性コンクリートは仕上げ(転圧)されていく。
写真からもわかる通り作業は非常に単純で少人数で行うことができる。
犬走といって室外機などが置かれる場所はジメジメしたり雑草が繁茂したり、住み始めるとどうしても目が行き届かない場所。
透水性コンクリートが採用されやすい理由として、
⚫︎雑草が生えない
⚫︎水がたまらないからジメジメしない
また、施工者にとっても好都合なのが、
⚫︎狭いため1人施工が可能
⚫︎屈んで作業をする必要がないため楽
⚫︎プレート1発仕上げだから早く終わる
などがある。
施工After。
見ての通り真っ平ら。
通常の土間コンの場合水を誘導するための傾斜(水勾配)が必要なためこうはいかない。
ライバルは家電メーカーや家具メーカー
製品が舗装であるためどうしても比較対象となるのが各種舗装材、
⚫︎インターロッキング
⚫︎真砂土
⚫︎洗い出し
⚫︎樹脂系舗装(化粧砂利)
⚫︎スタンプコンクリート
⚫︎アスファルト
などが挙げられるのだけど、もしかしたらその考え方は狭いのかもしれない。
僕たちが届けている価値は施主の一生の可処分時間を占有(シェアを取れるか)で考えた場合、競合は家電や家具なのかもしれない。
一般に新築を考えた場合施主の目線は身近なところに行きがち。
テレビ、タンス、照明、テーブル、ソファ、壁紙、ピアノ、etc
夢のマイホームでの人生設計を考えている時に、住み始めてからの現実には考えが及ばない。
エクステリア・外構工事はどうしても軽んじられ予算を割かなかったばかりに、
⚫︎ぬかるみ
⚫︎雑草
あるいは、舗装をしたとしても、
⚫︎水たまり(水はけ)
⚫︎汚れ(コケ・カビ)
は後追いで施主の意識に登場する。
そう考えると、僕たち建設は家具や家電のように「見せ方」つまりは情報発信を工夫していかなくてはならない。
特に、生コン。
家電や家具のようにカタログが充実していたりすることはない。
生コンといえば、生コン。
選べない。
一方通行。
情報発信も5年目に入っているが、毎日生コンに関するブログを3本書いているとあらゆる角度から生コンという製品そして産業について考察を深める機会となる。
価値を届けているものづくりの担い手としての生コン産業。
結果届けられるのは業界の外にある一般の人々。
その人々の可処分時間をどれだけ占有できるかといった発想はこれまで生コンにはなかったもの。
こうした発想を大切に持ちながら一般にも適切に届くように情報発信を行う。
生コンを選ぶことによって人生が変わる。
これは、事実なのだ。
ぬかるみ、水たまり、水はけ、雑草、汚れなどの解消といった目に見える実益だけではない。
生コンを選ぶ(例えば透水性コンクリートを採用する)ことで、大地は蓋されず雨水は地下水系に還元され緑陰は実り湧水は蘇る。
自然と人が調和する世界に貢献する。
そんなストーリーだってきちんと発信していくべきなんだと思う。
産業が求められる形は変わった。
人々に豊かな生き方を提供できる産業として生コンは生まれ変わっていく。
宮本充也