2020/06/15
【静岡】「いきなり現場をやるのは怖い」「今のうちに練習しておかない?」ハウスメーカー

静岡県小山町。ハウスメーカーより透水性コンクリート施工の希望が寄せられた現場があると相談があった。「いきなり現場をやるのは怖い」ので自社置き場にサンプル展示も兼ねて試験施工を実施。広がる透水性コンクリート「ドライテック」の認知。「今のうちに練習しておかない?」。
製造:長岡生コンクリート、施工:佐野建設(担当:専務取締役 佐野一青氏、12m2、100mm、3名、1時間、庭コン登録)
施工動画
問合せ激増の事前練習ドライテック
施工Before。
簡易型枠でサンプル展示も兼ねた練習用透水性コンクリートの施工を行う。
このところ急激に広がった認知。
外構工事についてそれほど知識を備えていないハウスメーカーにお施主さんから寄せられる「駐車場土間コンクリートには透水性コンクリートを」という希望。
およそ外構工事はハウスメーカーと提携しているエクステリア専門業者がある。
「ドライテックって何?」
とメーカーから相談された佐野建設はプロとして素晴らしい。
「やったことないからやりたくない」という業者が少なくない中、「いきなり現場をやるのは怖い」ということで問い合わせをいただきサンプル展示を兼ねた今回の練習とあいなった。
敷設(ふせつ:材料を荷下ろしして所定の場所に敷くこと)の後写真のようにレーキ(トンボ)やプラゴテで平坦性を確保(均し)。
敷設、均しに時を開けずプレートコンパクタ(30kg)による追いかけプレート転圧(仕上げ)。
特にこれから迎える夏本番はブリーディング(余剰水)が浮いてこない透水性コンクリートは敷設・均しと転圧の追いかけっこだ。
仕事が忙しいようにも思えるが、その追いかけっこは慣れてくると淀みなく進む単純作業。
いつの間にか施工は終盤戦を迎える。
「夕方から施工して5時には現場に誰もいない」土間コンたる所以。
施工After。
要領をじっくりと確認しながらののんびり施工でも1時間で完成してしまった。
手応えも十分のようだ。
急激に広がる透水性コンクリートの認知「今のうちに練習しておかない?」
「素人でもDIYでできる生コン施工しないの?」
「施工しないと取り残されます」
多少挑発的な惹句でDMを撒いている。
⚫︎生コン製造者
⚫︎施工者
⚫︎一般・施主
この3属性(セグメント)が「透水性コンクリートいいな!」とならないと普及は覚束ない。
15年目を数える透水性コンクリート「ドライテック」はいよいよバズり始めた。
「お施主さんから言われて」
「ハウスメーカーから相談されて」
そんな動機づけでいよいよ施工者からの問い合わせが加速している。
僕たちは知っている。
施工者はテコでも動こうとしない生き物(笑)
なんとかお施主さんのご希望にお応えしようと必死で調べる佐野建設のような施工者がある一方、大半は「なるべく余計な新しいチャレンジを避けて穏便・無難に済ませよう」という心理が働く。
だから、僕たちは後者の施工者をなるべく炙り出せるように頑張っている(笑)。
挑発的な言葉だって辞さない(笑)。
何せそんなネガティブな彼らがこれまで透水性コンクリートの普及に関して最大の阻害要因だったからだ。
透水性コンクリートが土間コンクリートの標準としての地位を得るために最も動いてもらわねばならないのは「施工者」。
そして、施工車をあぶり出す最強のアプローチが「一般の施主からの希望・商品指定」であることを僕たちは知っている。
施工者諸君。
もう、間に合わないかもしれません。
徐々に施工体制が整いつつある。
生コンポータルや関係企業もみんな忙しくて手が回らなくなりつつある。
そんな中今更「ちょっと練習したいんだけど」という問い合わせには対応しかねるかもしれません。
「だったら、近隣の施工実績のある他の施工者さんを庭コンで紹介します」
そんな時期ももう差し迫っている。
「施工しないと取り残されます」
「素人でも施工できる生コン施工しないの?」
時代は猛スピードで動いている。
宮本充也