2020/06/21
【大阪】「アフターメンテナンスが容易だから」金谷建設工業・寝屋川コンクリート

採用理由は「アフターメンテナンスが容易だから」。意匠性を意図した舗装材(樹脂舗装・化粧砂利舗装)にはアフターメンテナンスが面倒なものも多くある。「風合いがあっていい」と最近見た目も重用される透水性コンクリートの強みは耐久性。樹脂舗装との違いを解説。
製造:寝屋川コンクリート、施工:金谷建設工業(55m2、100mm厚、6名、1時間30分)
アフターメンテナンスが容易だから
施工開始。
施工要領は動画マニュアルなども整備されているが、毎日15時に開催されているオンラインセミナーでじっくり説明を受けることができる。
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施工After。
奥まった地形であるため排水が問題となるところだが、透水性コンクリート舗装は舗装がそのまま排水になる。
(※雨水は大地・地下水系にそのまま還元される。難透水性地盤の場合は別途地下排水の検討が必要となる)
施工Afterドアップ写真。
「アフターメンテナンスが容易」という採用理由は「おや?」と思ったのだが、よくよく考えれば樹脂舗装や化粧砂利舗装などに比べれば納得がいく。
樹脂舗装は石油製品、コンクリートはガラスの仲間
(出典:https://www.niwagatari.com/?p=42071)
最初はおしゃれだけど、樹脂舗装はもってせいぜい5年といったところだろうか。
コンクリート土間の上に薄層で施工される化粧砂利舗装。
確かに最初はおしゃれ。
(写真を引用しようと思ったが結局ネガティブな紹介にしかならないためやめておく。興味がある人は「樹脂舗装」とGoogle画像検索してもらえればいくらでもご覧いただける)
樹脂の性能を向上させることにより耐久性が確保されてきているとは言え、所詮樹脂は樹脂。
樹脂ってつまりプラスチック。
仲間で言うと、ポリバケツや輪ゴム。
よくオンラインセミナーでアスファルトや樹脂舗装と比べた透水性コンクリートの耐久性を説明するときの比喩。
「30年外に輪ゴムやポリバケツを置いといたらどうなりますか?」
一方で、コンクリートはシリカ、カルシウムを成分としている。
仲間で言うとガラスなんかがある。
「西日に30年晒された窓ガラスが溶けて亡くなっちゃったって聞いたことあります?」
これが、コンクリート舗装と樹脂舗装の大きな違い。
どんなに性能が高いといえども所詮樹脂は樹脂。
有機物。
変性する。
程度の差こそあれ、舗装のような過酷な供用条件では数年もすれば劣化は目に見えて進行する。
その点、「アフターメンテナンスが容易」なのはコンクリート全般に言えること。
このところ「見た目」も注目されつつある透水性コンクリート「ドライテック」。
「ゴツゴツしててちょっと嫌」
と昔は言われていたものだが、
「味のある表面」
と言う評価をされるようになって時代とか常識というものは面白いものだなと思う今日この頃。
時間の経過とともに担い手の努力の蓄積とともに、常識そのものが変化していく。
「アフターメンテナンスが容易だから」
こんな採用理由に触れるにつけいちいち肥やしになる。
宮本充也