2020/07/08
【三重】「戸建て住宅の駐車場なんてハチドリのひとしずくかもしれない」カーポート・土間コン

四日市市内。施主より「カーポートの設置と同時に透水コンクリートを是非採用してみたい」と依頼を受け、下地掘削・路盤作り、カーポート設置、ドライテック舗装工事を全体で請ける。
製造:イワノ工業、施工:イワノ工業(33m2、100mm厚、4名、1時間30分)。
透水性コンクリートを是非採用してみたい
施工Before。
新規にカーポート設置に伴い舗装を検討する際に施主より「透水性コンクリートを是非採用してみたい」とイワノ工業に相談が寄せられる。
施工スタート。
一輪車で材料を搬入し敷設(ふせつ)していく。
トンボ(レーキ)で均すのは平坦性を確保するため。
特に今回透水性コンクリートを採用する理由となったのは「平らにできる」ということもあったため丹念に均していく。
棒切れ(バカ棒と呼んだりする)で凹凸なく真っ平らに施工する。
続いて仕上げ(転圧)。
プレートマークと言って仕上げムラの凹凸(不陸)を避けるため薄ベニア(4mm)の上を走らせる。
仕上げ面の様子。
この時に空隙がきちんと確保されていることもポイント。
柔らかすぎる材料で施工するとペーストが空隙(すきま)を潰してしまう場合があり透水性に問題が生じる。
施工After。
見事、真っっっ平らな土間コンクリートの完成。
空隙がきちんと確保されているのがわかる。
このすきまから水は侵入し路盤、そして地盤に浸透しやがては地下水系に還元される。
真っ平ら、コンクリートの強靭さ、そして自然との調和、これまでの土間コンクリートでは二者択一だったあらゆることが統合されるのも透水性コンクリートの文脈。
新築だけじゃなくリフォームだって
このところ多いのが既に建物があって数年経過してからの工事、リフォーム。
「カーポートもう1個欲しいな」
「花壇を潰して自転車置き場にしたい」
「手付かずだったけど草ボーボーだからそろそろ舗装するか」
そんなリフォームニーズでインターネットを検索される方々から熱視線が寄せられるようになった実感がある。
「エコ」「サステナビリティ」「SDGs」
流行り言葉でも一般には関係ない。
そんなふうに思っていたけれど、当今のお施主さんはコストにも厳しいけれど、自然との調和や環境問題についても意識が高い。
「大地に蓋する」
「地面の呼吸を阻害する」
「樹木や草花の根系に水と酸素を届けたい」
「地下水系を再生する」
現代の利便性(コンクリートの強靭さ、草が生えない、ぬかるまない)と自然との調和を二項対立で捉えない先端コンクリートテックは高い環境性能を有しているからと言って特別(高額、手に入りづらい)ものではない。
https://www.nr-mix.co.jp/niwakon/subcontractor_list.html
ネット上で気軽に無料で地元の施工店に相談できるし見積もりだって取れる。
九州地区で水害に被災されている方々も多い。
年々その度合いは深刻になっているように思う。
戸建て住宅の駐車場なんて環境全体から考えれば「ハチドリのひとしずく」かもしれない。
僕たちが普及させている透水性コンクリートはまだまだほんの少しの影響ももたらしていないかもしれない。
ただ、何もやらないよりはマシ。
「私は、私にできることをしているだけ」
ハチドリのひとしずく
森が燃えていました
森の生き物たちは われさきにと 逃げて いきました
でもクリキンディという名のハチドリだけは 行ったり来たり
口ばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは 火の上に落としていきます
動物たちはそれを見て
「そんなことをして いったい何になるんだ」と笑います クリキンディはこう答えました
「私は、私にできることをしているだけ」
(出典:https://www.tmss.jp/medicaltreatment/img/hachidori.pdf)
宮本充也