2020/07/12
【静岡】「小口・小ロットを(も)大切にする生コン工場と相性がいい」旭生コン・ドライテック

静岡県静岡市。駐車場を整備するにあたり水たまりができない様に透水性コンクリートを採用。旭生コン野中社長、事前にプラント教育を綿密に実施され現場も丁寧に施工指導。最後材料も材料が足りなくなり、急遽軽トラで試験室の方が0.25m3材料を追加というナイスアドリブでなんとかおさまる。
製造:旭生コン(担当:野中陽一)、施工:匿名(13m2、100mm、3名、1時間)
フットワークの旭生コン
施工Before。
舗石ブロックを目地とし、スパンを区分けして小さな面積ごとに仕上げられるように工夫された駐車場。
板の上を一輪車が通り材料は奥から施工される。
今回製造を担当したのは静岡県静岡市で「フットワーク」に定評のある旭生コン。
野中代表率いる小口・小型に特化した老舗生コン工場。
施工開始。
奥から順に材料を敷設、均した後をプレートコンパクタ(30kg)で追いかけ転圧で逃げてくる。
最終局面「あわや足りない?」となり、旭生コンの試験室の方が急遽0.25m3を製造し軽トラックで搬入。
こうした当意即妙の対応力はフットワークの旭生コンならでは。
施工After。
なんとかナイスアドリブもありながらの13m2、100mm厚、3名で施工完了。
駐車場として今後利用される。
フットワークの生コン工場に支えられて透水性コンクリート15年
現在全国に350工場。
透水性コンクリート《ドライテック》にご協力いただける工場の数だ。
「どの工場でも製造できます」
とは言っているけれど、実際はすべての生コン工場に歓迎されているわけではない。
生コン工場にも色々あって、小口・小ロットのお客様を大切にする旭生コンのような生コン工場もあれば、大口・ゼネコンの仕事しか対応しない工場もある。
それぞれの業歴や背景も違うためどっちが良いとかの問題ではないけれど、透水性コンクリートの場合前者、つまり小口・小ロットを(も)大切にする生コン工場と相性がいい。
20年僕が生コンに携わってきて思うのは生コンこそ「小よく大を制す」。
小口にきちんと対応できる生コン工場は車両さえ揃えれば大口だって問題なくこなせる。
だから、生コンポータルを運営する長岡生コンクリートも個人客や小規模物件を工事する施工店さんをとにかく大切にしてきた。
大手ゼネコンの現場は組合経由で受注するしそれはそれで効率的ではあるにせよ関係性は希薄で車さえ揃えればまあこなせる対象でそれほど力も入らない。
旭生コンのような現場に寄り添う工場。
ラストワンマイルに身を置き生コンの現場・現実・現物を理解している人たち。
こうした人たちに透水性コンクリートは見出され今も普及が加速している。
大口・ゼネコンの生コンばかりを相手にしている工場ではこうはいかない。
顧客利益の前にまずは自社都合から始まる。
だから、透水性コンクリートと聞いた瞬間「めんどくさそう」とシャッターを閉じる。
これまでの15年間数多く経験してきたことだ。
今はまだ350工場を5年以内に800工場以上にまで押し上げる。
ラストワンマイルで顧客に寄り添う本来の才能を解放する。
そのことでものづくりはもっと良くなる。
透水性コンクリートの普及という活動はラストワンマイルに光をあて才能を解放する活動と言い換えることができる。
宮本充也