2020/08/27
【静岡】「子どもたちがニコニコしながら教えてくれた《仕事》の本質」正蓮寺・しょうれんじこども園

静岡県伊豆の国市の正蓮寺ではこども園の園児たちの足により透水性コンクリート《ドライテック》が施工された。「楽しい」「面白い」境内は始終嬌声に溢れ大人たちの表情も自然とほころぶ。雨が降ると山から大量の水が流れ建物側に流入してきて困っていた。地下暗渠を設置し水道を変え、平らに整備された歩道はイベントにも用いられ駐車場を兼ねている。
製造:長岡生コンクリート、施工:園児たちと長岡生コンクリート(75m2、100mm厚、7名、2時間30分)
⚫︎参考記事:《緊急告知》「奇跡の起きるお寺で《こどもたちが施工する》透水性コンクリート」しょうれんじこども園 2020/08/26
施工動画
「面白い」「楽しい」しごと《透水性コンクリート施工》
施工Before。
大人の仕事を見守る小さな施工者さんたち。
働く車や舞台俳優の菅野貴夫(映画「透水宣言」透水性夫役)がレクチャーする製品チェックを興味深そうに見つめている。
施工中、感極まって菅野先生に抱きつく子。
一心不乱にせっせとふみふみ転圧をする子。
どの子も表情がとても明るい。
生コンポータル(長岡生コンクリート)に勤める職員さんのお子さんも参加していた。
「生コン車いつくる?いつくる?」
今日を指折り楽しみにしてくれていたそうだ。
順調に施工は進む。
施工のプロも立ち会っていたが、
「こんなにしっかりと転圧できるとは想像していなかった」
とこどもたちの仕事を褒めちぎる。
仕上げは園長先生登壇。
こどもたちが踏み締め均されたその上を幅広プレートで仕上げ転圧が追いかける。
施工after。
仕上がり面に緑陰が落ちとても美しい空間になっている。
今後芝生をぐるり囲む園路やエントランス道路など、全体で500m2という大規模な舗装工事に続く。
みんながニコニコ笑顔で働く仕事場そして透水性コンクリート
もう、顔がほころばずにはいられない。
僕たち大人は仕事をしているときに「楽しい」とか「面白い」という言葉をどれだけ使うだろう。
どれだけニコニコしながら仕事をしているだろう。
時と場合によっては「楽しい」や「面白い」あるいは笑顔は「場違い」「不謹慎」とされることもある。
それが、いつしか、僕たち大人にとっての仕事になっている。
境内の循環を取り戻すために施工された透水性コンクリートは事実こどもたちの手(足)により施工された。
紛れもない「仕事」だ。
その仕事をしているこどもたちの顔はパッと輝いて全身から楽しいを溢れさせていた。
素直に。
生コン車でドライテックを運んでくれた杉山さん(奥さんがこども園に勤務されている)もニコニコしながら荷下ろししていた。
受け取る舞台俳優の菅野貴夫さんも、施工をする城所さんも、まさつぐも。
誰も彼も自然と表情が綻んでいた。
自然と人が調和する世界を具現化するコンクリートテック。
なるべく山河を削ることなく自然の循環を阻害しない。
大地を削らない、汚さない、蓋しないコンクリートテクノロジー。
子どもたちにはそんな理屈は通用しない。
喜ぶ、憧れる、楽しむ、あるいは退屈する、つまらない、気分が悪い、そうした感情しか生まれない。
僕が40年近く前にそうだったように。
せっせと施工を手伝ってくれた子どもたちもやがて卒園し、学業を経て、仕事に就くだろう。
40年後、果たして地域(もしくは地球)環境はどのようになっているだろう。
どうなるか。
どうするか。
地域、そして地球の環境を汚してきたのは紛れもなく僕たち人類の仕事だ。
そして、その環境を取り戻すことができるのも僕たち人類の仕事の他にない。
今はわからないだろうし、数年後数十年後には忘れてしまうかもしれない。
ただ、楽しい、ワクワクする、嬉しい、仕事を通じて生まれたその感情はきっと子どもたちが大人になっても残るはず。
地域環境を良くするのも、さらに悪化させるのも、結局はこれからを担う子どもたちの手にかかっている。
今僕たち大人にできることは、子どもたちに「仕事は楽しい」ということを伝えること。
仕事は楽しい。
熱中できる。
そして、結果として周囲の人たちや環境に貢献もしている。
それが、仕事だ。
「子どもたちがニコニコしながら教えてくれた仕事の本質」
透水性コンクリート「ドライテック」は伊豆の国市江間の名刹正蓮寺で見学することができる。
宮本充也