2020/08/29
【静岡】「日本中どこでも生コンのように購入できる一般的な製品だ」《ドライテック》

静岡県田方郡。物置前土間は将来的にサイクルポートにするために平らにしておく必要もあり以前から興味を持っていた透水性コンクリートをこの度試しに施工に踏み切る。駐車場など他の舗装も予定していたが、初日は練習ということで6m2のみ。
製造:長岡生コンクリート、施工 (有)中園工業(担当:安東一樹、6m2、100mm厚、2名、1時間)。
施工動画
「平らにしたい」「水はけ」矛盾解消《ドライテック》
施工Before。
透水性コンクリートが採用された戸建て住宅外構。
中園工業にとって初の採用となるため、初日は物置前の6m2(将来駐輪場予定)の土間コンで練習を行う。
施工スタート。
6m2でも100m2でもフローは全く一緒で材料を敷設(ふせつ)して平坦性を確保するための均し(トンボやプラゴテなどで擦る)の作業完了を追いかけるように転圧仕上げ。
写真はタンパと呼ばれる転圧道具でプレートコンパクタでは転圧がかかりづらい端部を特に入念に押さえ込む。
材料の搬入(運び込み)には一輪車や生コン車が直接入り込んでの直下ろし(ぢかおろし)の他に、現場にある重機(バックホー)などを用いられることがある。
重機を活用すれば施工時間もかなり短縮される。
後ろからはプレートコンパクタが追いかけ転圧仕上げしている様子がわかる。
工程はこれだけだ。
最終局面。
プレートコンパクタがベニア(4mm厚)の上を走っているのは初めて施工される方や初心者向けに推奨されている工法。
道具の取り扱いに慣れていない方がプレートコンパクタを操作するとプレートマークと呼ばれる凹凸(不陸)が発生する場合があるため、荷重を分散させデコボコのない平坦な路面を意識する。
ベニア板の上であれば転回(180度方向転換)したとしても凹みができたりなどしない。
転圧も最終工程に。
施工After。
出来上がり。
練習を兼ねたサイクルポート整備でコツを掴んで、翌日以降駐車場などその他舗装を施工予定。
特に駐輪場など「平ら」であることを要求される箇所は同時に水はけ(水たまり)が懸念されることになる。
通常の土間コン(生コンによる舗装)しか頭にない施工者の場合ではこの矛盾を解決することはできない。
現在日本では400工場近い(全工場数の10%以上!)生コン工場が透水性コンクリート《ドライテック》を製造できるにもかかわらず、その事実はあまり知られていない。
「土間コンてのはそんなもん」
日々の業務、仕事の中で、もう改善とか工夫とかすら諦めてしまっているとさえ言える戸建て住宅の外構舗装分野。
「駐車場といえば土間コン」
居酒屋に入って最初に生ビールを注文するように。
他の可能性を追求しようとする意志すら随分昔に忘れてしまった。
それが、残念ながら駐車場カーポート(あるいは駐輪場やサイクルポート)の舗装だったりする。
目先の早い一部のお施主さん、あるいは施工者さんからお問い合わせをお寄せいただきこうして納品される透水性コンクリート《ドライテック》の施工実績を見ていて常に感じる。
しっかりと情報発信に努め、知るべき人に適切に知らせることで、現場には多くの喜びがもたらされる。
だから、脇目も振らず情報発信。
現場で何が起きているかをそのままにせず、埋もれさせることなく、世に知らしめる。
今日もあしたも。
生コンポータルでは毎日3本以上の記事を更新することで日本の大地の常識をまずは変えようと努力しています。
大地が水を吸収する。
100年前にはそんな当たり前だったことを、現代に再現する。
自然と人が調和する世界を具現化するコンクリートテック。
透水性コンクリート《ドライテック》はもうどこかの地域の特別な技術ではない。
日本中どこでも生コンのように購入できる一般的な製品だ。
宮本充也