2020/08/30
【大阪】「酷暑の大阪を再生する《大地の呼吸を止めない舗装》透水性コンクリート製造・施工デモンストレーション」

関東に続き関西でも透水性コンクリートへの注目度が高まっている。現在供給(製造、施工)体制を構築するために日々生コン工場や施工者らと交流し「大地の呼吸を止めない舗装」透水性コンクリート製造にご協力いただける生コン工場での製造体験会が行われている。今回は大阪市内のとある生コン工場。
関西《大阪》でも広がる《透水性コンクリート》製造供給体制
試験室に集まり特殊バインダー「F材」や遅延系化学混和剤について説明する。
多分に専門分野の話題となるため割愛するが、透水性コンクリート《ドライテック》はこのようにコンクリートの専門家たちの舞台裏の努力により現場に届けられている。
試験製造スタート。
積み込み時にF材や混和剤をホッパーから投入する。
特殊混和剤(材)はバッチャープラントのミキサーに投入しないため、生コン工場にとっての製造の敷居はぐんと下がる。
こちらは製造した材料を施工するために特設されたサンプル型枠。
施工スタート。
生コン工場のスタッフの方々にとっても「初めて見る」透水性コンクリートは通常の生コンと随分勝手が違い興味深そうにご見学されていた。
スコップで材料を配り(敷設)、その後をトンボで凸凹の無いように均していく。
技術者の皆さんのお力をお借りし15分もかからない時間軸の中で施工(およそ4m2程度)。
そして仕上げはプレートコンパクタ(30kg)で転圧で終了。
「転圧してもそれ以上下がらない」までしっかりと締め固めたらそれが終わりの合図だ。
施工After。
出来上がり。
このドライテックはこのまま展示用として置かれることになるだろう。
バケツの水をひっくり返すだけでその性能は語らずとも伝わる。
石と石の隙間から水が抜けていく。
それが、「透水性」の仕掛けとなる。
コンクリート技術者の徹底した品質管理のもと現場に届く《ドライテック》
言葉は悪いが、現場で計量・調合して練り混ぜて製造するいい加減な製品ではない。
生コンプラント(JIS工場)で各材料が自動計量され徹底した品質管理の上で建設現場に届く。
それが、ドライテックだ。
ホームセンターとかで買ってきてなんか適当に水入れて混ぜ混ぜするような類ではない。
そんないい加減な材料と一緒にしないでもらいたい。
コンクリート主任技士など難関資格を有する技術者チームが徹底して品質に目を光らせている。
今後大阪では万博を控えている。
素敵なロゴマークが賛否両論を巻き起こし話題になったばかりだ。
SDGs。
今、産業は変革を求められている。
これまで通りただただ拡大再生産の文脈に則り生コンを生産することで大地を削り、汚し、蓋しているわけにはいかない。
ホームセンターでちょこまか買ってきてちょこまか施工するような規模ではなく、我々プロの生コン技術者がその巨大な設備や車両を駆使して一刻も早く「大地の呼吸を止めない舗装」透水性コンクリートを普及させる使命がある。
(透水性コンクリート舗装にはヒートアイランド抑制効果など路面温度を低減させる作用がある)。
酷暑、夏の大阪。
滝のような汗を流しながら施工デモンストレーションをしている時に考えていたことは概ねそんなところだ。
宮本充也