2017/09/10
「生コン屋でも施工できます」 透水・飛散・ドライアウト・浮き・反り・目詰まり・色違い・エフロ・不陸・水勾配・水たまり

ここではいかに簡単かを述べたいと思う。
簡単
好きだろう?
複雑です。
困難です。
あまり好きじゃないだろう?
生コンブログの始まりだす。
透水性コンクリート
このところ道路会社の技術者の方との交流が多く、
過去いかに透水性コンクリートに苦しめられてきたか。
そんな話題で超盛り上がることが多い。
思い出す。
まだ20代だった僕は透水性コンクリートに文字通り、
打ちのめされていた。
浜田省吾の名曲路地裏の中で少年が社会の厳しさに翻弄されうなだれていた様子が描かれていたがきっとあのくらい、
打ちのめされうなだれていた。
なにがって。
・飛散(ドライアウト)
・浮きまたは反り
・施工目詰まりによる透水不備
・ロットごとの色違い
・エフロレッセンス
・施工精度不備(凸凹、不陸)
あああ、思い出したら嫌な気持ちになってくる。
補修せども補修せども終わりが見えず じっと手を見る
そんな心境だった。
1,000㎡の透水性コンクリートの案件を若さと勢いで受注し、
結果的に収めたものはうそつき(当初提示していた性能以下)。
どうしてくれんだ?
そんな雰囲気の中路地裏の少年はうなだれていたものである。
やべえ、どうやって言い逃れしようか。
最後はもう腹を決めて、
「全部やり直しさせてください。最初から」
そう申し入れるとなんとなく周囲の人たちも協力的な態度に一変し、
(きっと僕の覚悟の度合いをためしていたのだろう)
最終的には落ち着くところに落ち着いた。
上記の経験は道路会社関係者であり且つ、
透水性コンクリートの技術開発に携わった方ならば多かれ少なかれご理解いただけると思う。
そんな透水性コンクリート。
「生コン屋でも施工できます」
時代は変わったものである。
あれだけ苦労した透水性コンクリート。
まるで魔法が解けたかのように。
今や昨日今日初めて触った素人さんでも施工できるまでになっている。
何だったんだいったい。
である。
一つ一つにはきちんと理由がある。
どうして解決できたのか。
ふりかえればあまりにも簡単な理由であきれてしまうくらい。
それでもその経験をしなかったらばきっと解決はできなかったことだろう。
目標を設定する。
そしてその目標までわき目もふらずに前進する。
やめたくなってもやめない。
書いていて非常に単純なこっとなのだけれど、
何かを成し遂げるは当たり前のことを確実にやる以外方法がないのだろう。
全国でキャラバンやってます。
透水性コンクリートの施工体験を全国で開催している。
来場する方はプロ。
エクステリア外構業者さんだったり道路会社さんだったりする。
そんな彼らの前でずぶの素人である我々生コン屋が、
「施工を見せる、教える」
帰り際には、
「うちのほうが上手に施工できるわ」
という言葉を置いて行って下さる(笑)
おかげさまで少しずつだが土間コンの常識が変化している。
水を透して当たり前
水たまりできる方がおかしい
水勾配なんか気にしない
夕方から施工できるほど楽
最寄りの生コン屋から届く
そんな当たり前ができつつあるようだ。
「生コン屋でも施工できます」
これ以上に透水性コンクリートの価値を簡単に伝える方法があるだろうか。
透水性コンクリート普及の旅はまだまだ続く。