2020/12/11
【東京】「やってみよう!舗装の常識はコンクリート!!」岡庭建材工業・前田道路・隈研吾

いよいよ終盤戦を迎えている東洋大学赤羽キャンパス外構工事では新記録63m3/日が打設された。ポンプ圧送はできないけれど、アスファルトフィニッシャで連続施工ができるから1日に100m3だって打設可能。僕たち生コン製造者の手で、「舗装はコンクリート」を常識にしよう。
製造:岡庭建材工業、施工:前田道路。
「舗装はコンクリート」が常識
おはようございます
本日もよろしくお願いします!
(東洋大学)ドライテック始まって以来の1日最大出荷量です
一台目は、いかがですか?
フッコー杉山副社長の号令からスタートした東洋大学赤羽キャンパスのドライテック打設はなんと63m3。
通常の生コンクリートのおよそ3倍の流通実態があるから、生コンに換算すると189m3を出荷した場合の売り上げ、利益を凌駕する。
「生コン産業は自ら市場を創造することはできない」
入職当時こう先輩たちから教えられてきたが、今その常識は覆されようとしている。
東洋大学赤羽キャンパス外構舗装も終盤戦。
これまで施工されてきたドライテックはすでに解放されており、美しい建築とのコントラストの全貌が覗ける。
そして、本日(今週の火曜日施工済み)はいよいよ63m3最大打設量の1日を迎えた。
アスファルトフィニッシャに投入される材料は現地で品質管理を厳正に行われる。
冬場は日が暮れるのも早いが、ドライテックはブリーディングもなければ押さえ(金鏝仕上げ)も要らない。
無事1日の中で予定数量63m3は打設完了。
土間コンから変えよう、ニッポンの舗装の常識。
古代ギリシャの偉大な哲学者で科学者でもあったアリストテレスは、紀元前350年前に執筆した論文で、女性の歯は男性よりも少ないと主張した。これが馬鹿げた説であることを現在の私たちは知っているが、その後2000年近くに渡って西欧諸国では常識とされてきた。そしてある日、だれかが最も革新的なアイデアを思いついた。「数えてみようじゃないか!」(「ティール組織」フレデリック・ラルー著)。
常識ほどいい加減なものはない。
世界を広い視点で眺める必要がある。
日本の舗装の95%、つまり常識的な舗装は、アスファルトということになっている。
そして、これは本当の現実だ。
一方、お隣韓国はどうか。
5:5のアスファルトとコンクリートの比率は肉迫している。
ヨーロッパやアメリカでも7:3や8:2(やはりアスファルトの方が多い)。
ただ、なぜ、日本だけ、95:5という圧倒的な差なのだろう。
でも、これが残念なことに、これまで日本が蓄積してきた現実。
大地は蓋されている。
これは一見常識のように見える。
大地は蓋(舗装)されて当然。
だって、車が通行できないではないか。
雨が降ったらぬかるんでしまうし。
でも、100年前は見渡す限り蓋されていなかった。
人の一生からすれば100年は気が遠くなるほどの長い年月だが、人類の歴史からすれば瞬きほどの短期間に大地は蓋され尽くしてしまった。
豪雨災害が「想定外」として僕たちの生活を脅かしている。
視点は広く持たねばならない。
今が、異常なのだ。
生コン産業や道路産業が大地を蓋しているこのこと自体が異常だという認識を持ちたいと思う。
95:5と大きく水を開けられた理由は色々あるけれど、結局僕たち生コン産業の怠惰が最大の原因だ。
誰か外部の所為にするのではなく、自分たちの責任を自覚する。
何事も、そこから始まる。
もし、3,200あるとされる生コン製造者全てが岡庭建材工業(今回製造を担当)のように積極的に何事にも取り組むようになったら。
それが、常識になったら。
例えば、1工場月平均「たった100m3」透水性コンクリートを出荷するのが常識になったら。
100m3×12ヵ月×3200工場=3,840,000m3の生コン需要が生み出されることになる。
仮に40,000円/m3で流通したとするならば、新たに生コン産業は150,360,000,000円の市場を手にすることになる。
(僕個人的には日本には4,000億円ほどの市場があるのではないかと踏んでいる)
簡単な話だ。
そして、すでに一部の辺境ではこの現実が始まっている。
やってみようじゃないか!
常識はだれかが作ったもの。
そして、僕たち生コン産業はだれかが作った常識に盲従してきた。
でも、インターネットと企業間連携でいよいよ僕たちは目を覚まそうとしている。
身近なコンクリート舗装の土間コンクリート(エクステリア駐車場)の常識はいよいよ透水性コンクリートにとって変わられようとしている。
今回の大型建築の外構舗装や、公園や公共の歩道が透水性コンクリートになってはいけない理由はない。
やってみよう。
すでに、僕たちの一部ではそれは始まっている。
新い常識を作ってはいけないルールなんかない。
舗装の常識を僕たちが作っているコンクリートにしよう。
自ら市場を創造しよう。
自分たちの力で、自分たちの産業を、栄光のある場所にしていこう。
宮本充也