2020/12/16
【静岡】「砂利敷だとお年寄りが歩きづらい」「雑草、排水対策の舗装」睦産業

静岡県裾野市。車を3台とめるために庭を撤去して駐車場にする工事。排水設備もなく水勾配も取れなかった。砂利敷きだとお年寄りが歩きずらいなどもあり、インターネットで見つけた透水性コンクリート《ドライテック》を採用。
施工:睦建設(65m2、100mm厚、4名、3時間、ガーデンプラス協力店)。
施工動画
砂利敷だとお年寄りが歩きづらい
施工Before。
お庭周り(駐車場、犬走)のリニューアル工事。
砂利敷だとお年寄りにとって歩きにくいということで舗装を計画したが、従来の土間コンクリートの場合水はけが問題となった。
インターネットで「水はけ」「排水」「駐車場」などと調べると、生コンポータルの記事がヒットする。
多くのお施主さんや施工者らはこうして透水性コンクリート《ドライテック》の存在を知る。
こちらの現場は生コンポータルが生コン工場を操業する静岡県東部地区。
地場産業「生コン」「建設」が同じ地域だとしてもインターネットで繋がるというのは、時代の変化を感じずにはいられない。
情報や人、ものの流れが以前とはまるで違う時代となった。
普段土木工事の下請けが専門の施工・睦産業。
初の施工とはいえ、そこはプロの施工者。
施工指導の立ち会いもあって、5分もすれば玄人と変わらぬ施工フローは安定する。
要領は黒舗装(アスファルト)とほぼ同様。
一口に舗装施工と言っても、左官、土工、道路など様々な職種があるが、全ての領域を横断した施工性が透水性コンクリートの売りと言っていい。
施工After。
きちんと舗装されたため、お年寄りの歩行も安心・安全。
もちろん、草が生えてくるなんてこともない。
まっ平らで本来であれば水溜りができてしまうところだが、そんな心配もない。
コンクリートは普遍的なマテリアルだから未来永劫、いついつまでもこの性能は続く。
静岡県東部の建設・生コン情報が、インターネットを通じて静岡県東部の市民に届く。
僕が生コンに入職した当時にはとても考えられなかった。
流通は非常に固定的だった。
特定の施工者(例えば今回は睦産業)は特定の仕入れ先(商社や固有の生コン工場)からモノを買う(点と点をつなげる線)。
だから、たとえ同じ地域の生コン工場(生コンポータル)だったとしても、固有の取引がなければ情報は届かない。
情報はあたかもあみだくじのように特定の脈をせっせと伝播する。
拡散することはない。
だから、伊豆の山奥で操業する長岡生コンクリートの価値(ドライテック)は、たとえ同じエリア(静岡県東部地区)であったとしてもなかなか睦産業、ましてやその先にいらっしゃるお施主さんに届くことはなかった。
施主としては、選べない。
土間コンクリート一択。
それが嫌なら、そのまま砂利を敷いておくしかない。
これが、インターネット流通以前の建設・生コンの実態。
そして、今は点と点がつながる線で情報は伝播するのではない。
面の上、或いは3次元の空間の中で自由に情報は錯綜する。
この20年で様変わりしてしまった。
当事者である僕たちはそのスピード感にほぼほぼ翻弄されている。
すごい時代の変わり目に僕たちは生きているのだ。
何が起きてもおかしくない。
これまでは特定の脈(線)を通じて、特定の人と人、人とものがつながるだけの世界。
それが、誰と誰が、どのような脈で繋がり、どのようなものが生み出されるか無限の可能性が広がっている時代。
IT業界や先端テクノロジーに限った話じゃない。
歴史ある建設・生コン産業においても、同じことが遅ればせながら起き始めている。
ドライテックの普及はその象徴といっていい。
ドライテックをキラーコンテンツ、先遣隊としてまずは建設から社会へお届けし、その先でまだまだ埋もれている多くのコンクリートテックを発信していきたい。
生コンがもっと身近になれば、世界の景色はより美しくなることを僕たちは知っている。
この時代、想像したものは全て形になる。
動かないことがもったいない時代だ。
宮本充也