2021/04/02
「人工芝って実際のところどうなの?」

「16年間ポーラスコンクリート舗装に命を捧げてきた男」宮本充也が語るドライテック講座。人気シリーズ徹底比較ではあらゆる舗装材(地面を被覆するプロダクト)とドライテックを比較検証している。「人工芝って実際のところどうなの?」
人工芝の真実
透水性コンクリートドライテック講座 #15 人工芝と比較
00:00 オープニング
00:18 挨拶
00:31 趣旨説明
01:39 蓄熱作用
03:08 耐久性能
03:54 環境性能
04:74 平坦性
05:33 総評
05:52 活用方法
08:31 質)気になるお値段は?
青々茂ってて目に優しいし草も生えて来ないからノーメンテで良さげ
そもそもの話、芝生はメンテナンスが超大変。
最初青々と茂って美しかったお隣さんの芝生が無惨にも土間コンクリートで覆われてしまった。
灯台下暗しってのはこういうことなんだろうなあ。
お隣さんの僕にちょっとでも相談してくれれば他の提案があったのに。
無論、そのコンクリートは僕の所属する長岡生コンクリートから出荷されたものであるのだけれど。
一言声かけてくれればじっくりと芝生についての蘊蓄から、代替案まで、1級舗装施工管理技士でありながらもコンクリートの専門家、この僕宮本充也が丁寧にご案内して差し上げたというのに。
でも、こうしたことって、結構ある。
実際お隣さんがどんな人物じっくり理解している人ってあんまりいないのではないか。
田舎ならまだまだ地元コミュニティが良いも悪いもしっかりしているかもしれないが、都会におけるコミュニティは地元という地理的制約から強制的に発展するものではなく、職場とか学校とか担っている。
だから、物理的に「お隣さん」というよりも、心理的に「お隣さん」の方がプライオリティも高くなる。
情報革命の時代この傾向はますます強くなっていくだろう。
そう、いまいちよくわからんおうちのお隣さんよりも、住んでる場所はまるっきり違うけれど職業などを通して面識がありインターネットでしょっちゅうコミュニケーションをしている心理的お隣さんの評判がますます重要になるということなのだろう。
ずいぶん余計な話を長々と書いてしまったが、透水性コンクリートドライテック講座#15 人工芝と比較について解説していきたい。
蓄熱作用
芝生が青々と茂っているといかにも涼しそうなんてイメージを持たれるかもしれない。
それは事実芝生の特徴でもある。
人工芝についてはどうなのか?
青々と茂っている見た目通りに涼しい庭空間が実現するのか?
人工芝はプラスチック製品、樹脂、石油製品。
仲間にはアスファルト(石油由来)などが挙げられる。
樹脂製品に共通して見られる特徴として蓄熱作用があげられる。
真夏の夜中にアスファルトに裸足で乗ってみよう。
コンクリート(無機質)や未舗装の土の上と比較すれば一発でわかる。
まだ、熱い。
これが、熱帯夜の原因となっている。
ちなみに水と空気が流通するポーラスコンクリートドライテックはヒートアイランド現象の抑制効果が判っている。
耐久性能
樹脂、プラスチック製品のお仲間であるポリバケツやビニル袋、輪ゴムを外に置いておいたらどうなるかイメージすればすぐに理解される。
すぐにダメになるよね?
耐久性は所詮樹脂。
これはメーカー認めているところ。
持って、10年。
数年経ってくればもうあちこち剥げ始めてくる。
一方、ドライテックはコンクリート、無機質、つまりは陶器やガラスのお仲間。
何年経っても基本物性は変化なし。
環境性能
プラスチックがパリパリになってしまうと何がまずいってマイクロプラスチック。
時代は今カーボンフリー、そしてプラスチックフリー。
CO2も石油もダメってわけだ。
そんな石油製品で庭を被覆する。
それでいてロハスなんて言ってたら笑われちゃう。
偽物全般を否定するわけではないが石油を焚いてCO2を撒き散らしマイクロプラスチックで環境汚染なんてひどいじゃないか。
ドライテックをはじめとするポーラスコンクリートのCO2収容度については今後研究が本格的に発展し始める。
中性化というコンクリート固有の現象は表面積が格段に大きいポーラスコンクリートにおいてCO2の収容度はさらに高まる。
CCU(Carbon Capturing & Utilization)を加味すれば限りなくカーボンフリー、そしてもちろんプラスチックフリーが実現する。
平坦性
土の上にそのまま人工芝ってことになると踏圧やタイヤの輪荷重などで凸凹になってしまう。
それが嫌なので下地に土間コンを施工するってことも結構ある。
ただ、土間コンは水を通さないから水勾配(2〜3%)の傾斜をつける。
ゴルフのパターの練習をするのに傾斜がついているとその癖がついてしまう。
やっぱりまっ平がいい。
そうなると下地の支えがないので、やっぱり凸凹してしまう。
問題解決策としてドライテックを下地にするという手段がある。
ドライテックなら水勾配いらない。
つまり、まっ平。
それでいてコンクリート。
しっかり下地を支える。
だから凸凹にならない。
⚫︎参考記事: 普通では考えられない、人工芝の上に車が乗る駐車場
徹底比較ものはブログにすると結構長くなってしまって書くのが疲れる笑。
生コンポータルではコンクリートの恒久性をしつこく主張している。
茶碗、ガラスと同じ仲間なのだ。
茶碗、ガラスは外に置いておいても10年でも20年でも茶碗であり、ガラスである。
一方のビニル袋やポリバケツはすぐに変性して跡形もなくなる。
それは人工芝に限らず防草シートなどあらゆる樹脂製品、プラスチック製品に同様のことが言える。
悪いこと言わない。
本物を選ぼう。
ただ、芝生はメンテナンスが大変であることも事実。
でも、地球に蓋したくない。
植栽の根系の頭に蓋してしまうことで植物に悪影響を与えたくない。
結局いつもこの結論なのだけど、やっぱりドライテック一択なのかもしれない笑。
宮本充也