2021/04/04
【岐阜】「施工指導員まさつぐのドライテックワンポイント動画講座」

一時YouTubeショートでヘルメット警察を刺激するようなおどけた動画を共有していたまさつぐだったが、「それ、サムいから普通にやって」という関係者からのツッコミにより一転今では真摯にありのままに現場で施工指導している様子を共有するようになり関係者一堂ほっと胸を撫で下ろしている。「施工指導員まさつぐのドライテックワンポイント動画講座」
施工上のちょっとしたコツ沢山!
端部の転圧の仕方について現場で雄弁に語る施工指導員まさつぐが撮影している動画
施工指導員は現場作業開始前に作業員の方々と実際の施工箇所に立ちながらその日の作業工程の全体像を共有する。
事前にシミュレーションをしておくことがドライテック施工にとってもとても有効。
現場シャカシャカ試験ではプレート転圧した材料を再現することで目つぶれやドライアウトのしない適正な品質を確保することを目的としている
おなじみ通称「ダレ試験」は「現場シャカシャカ試験」と呼んだりもする。
熟練者であれば降りてきた材料を目視するだけで合否を判定することができるが、初心者ならまめにこうした作業を通して材料の性状確認をすることが有効だ。
ドライテックの均しはレーキかプラゴテのいずれかを用いるが、レーキは広い面積を、プラゴテは端部や役物周りなど細かな部分を均すのに向いている
左官工はプラゴテを好み、アスファルト施工経験者はレーキを好む傾向はあるが、大別してレーキは広い面積の平坦性確保、プラゴテは細かい場所、という棲み分けとなる。
敷設された材料はこうして平坦に均され、その後プレートコンパクタ(またはタンパ)で締め固められ仕上げとなる。
端部のタンパによる締め固め方法の施工指導の様子。締め固めるとその分沈んで仕上がり高さを確保できない場合があるため余盛りを2cm程度設定するか下がった部分に材料をつけてもう一度転圧するか
端部以外は余盛りと言ってプレート転圧した際に下がる分を厚めに盛っておく。
ただ、端部については余盛りをつけにくいためタンパで締め固めて沈んだところにまめに材料をつけることで仕上がり高さを確保する。
特に動画の施工箇所はブロック塀などのキワに近接している場所であるためバタカクを被せるのも難しい。
ドライテック仕上げ面の凹凸は目視だけではなく足裏でも感じることができる。そこについてはタンパなどできめ細かくキャッチアップすることができる
プロとDIYerを分ける最大の違い。
平坦性。
凹凸。
だから、プロ施工者として一般の施主さんから受注した場合はこの点を入念にチェックする必要がある。
そのためには前工程、レーキやプラゴテでの均しがとても大切だ。
生コン車からスランプ0cmのドライテックを荷下ろしする場合のちょっとしたコツについてまさつぐからレクチャ。尻上がりだと材料はおりにくいので、その辺も考えて生コン車の配置をしよう
これはマニアックなコツだが、実際スランプ18cmの生コンのように流動体とは違ってドライテックは比較的排出されにくい。
細かなようだけど、その点を考えて生コン車の荷下ろし場所を考えておくと施工も円滑だ。
生コン屋さんの愛を感じる工夫。岐阜のライン生コンの生コン車マフラー部は排気ガスの吹き出し口を内側に向くようにしてあるため作業員や材料に排気ガスが直接吹き付けられないようになっている
顧客や材料、周辺環境のことまで考える愛に溢れる生コン工場が増えれば世界はより良くなるだろう。
YouTubeショートアカウントではこんな現場のコツが盛り沢山
https://www.youtube.com/channel/UCcG3HO_iLRZru6tXg0lmvlw
今、施工指導員体制は充実し始めている。
生コンポータルには始祖まさつぐに加え、二見メンバー、そして小松職員やこの僕宮本もいつだって現場に伺う用意がある(4名)。
さらに、映画「透水宣言」の主演俳優透水性夫扮する菅野貴夫と監督のSUMMERHILL奥川さん。
そして、北九州のAll round新井さん、社外の仲間を加えて現在7名体制。
(※それぞれの地域で前向きに操業している生コン製造者職員の方が固有取引先の施工現場に指導員として立ち会っているため、実際の施工指導体制はもっと充実している)
そんな施工指導員からは毎日現場の写真や動画がグループメッセンジャーに共有されている。
それぞれにそれぞれの個性があって、ブログとして、あるいは動画UPをする際にまとめる僕としてはとても楽しく作業をしている。
施工指導員は通常50,000円/回となっているがその現場を近隣施工者向け施工現場見学会として開放を条件に無償としている。
ちなみに、現在あまりにも多くの引き合いが寄せられるようになっているため、いつまで無料施工指導員サービスが継続するかはわからない。
ある日突然、「無料施工指導員やめ!」ってなる可能性もある。
それにしても、本当にいい時代に仕事をしているなって思う。
ITがなかった時代には現場のこうしたちょっとしたコツはそのままその人の中だけに埋もれていたことだろう。
経験やノウハウが属人的になることで企業・組織としての成長の妨げとなっていた。
それを防ぐために昔は日報や社内手続きなど膨大なルールが運用されていた。
そのことも現場の人々を苦しめる要因となっていた。
今では気軽にSNSで現場のリアルを秒で共有できる。
日報を書く必要もない。
あげておけば、それをSNSやグループメッセンジャー、あるいはYouTube、ブログで見た人の心に残る。
その残った経験はその人の現場にそのまま生かされる。
情報が本当に流動的になった。
この時代にはノウハウを隠しておくんじゃなくてまるっとオープンにしておいた方が良いと思う。
いろんな人の目に晒して、色んな人に組織運営に関心を持ってもらう。
それだけ参加してくれる人が増える。
それだけ賑やかになる。
そのまま社会の役に立って、そのことで世界はより良くなる。
限りあるものを互いに奪い合うという発想ではなく、互いに手を携えて協力し合えば世界には分け与えきれないほどの豊かなみのりがあるという考え方。
自分の貢献に必死に努力していれば必ず役割はついてくる。
だから、防衛的になるのではなく、常に全体最適、全体への貢献をモットーに、努力し、その努力の現場を全体に共有していきたい。
宮本充也