2021/06/25
【長野】「アスファルトでは高温のため火薬などが飛散している可能性があるため使いたくない」アップル生コン・華松煙火

長野県松本市。花火工場内の建屋アプローチ。アスファルトでは高温のため火薬などが飛散している可能性があるため使いたくない。自分たちで施工したいけど、コンクリートにしろアスファルトにしろ水勾配とか難しそう。「それらを気にせずできるドライテックっていうのがあるみたいだけど」知り合いである弊社運転手に問い合わせがあり、今回製造出荷と施工指導をしてきました。(加藤さん共有)
製造:小石興業 アップル生コン工場(担当:加藤平)、施工:華松煙火(花火屋さん、DIY)
火薬、水勾配、自分でできる
施工Before。
花火工場内の建屋アプローチ。
アスファルトでは高温のため火薬などが飛散している可能性があるため使いたくない。
自分たちで施工したいけど、コンクリートにしろアスファルトにしろ水勾配とか難しそう。
「それらを気にせずできるドライテックっていうのがあるみたいだけど」
なんとHPでいろいろ調べたお施主さん(花火屋さん)の知り合いであるアップル生コンの運転手さんに相談しての採用となった。
たまげた、これ、マジで。
生コンポータルが希求して止まない「生コンをもっと身近に」をまさに地で行っている。
やっぱり誰だってインターネットで知った情報よりも友人とか身近な人からの評判を大切にするだろう。
生コンポータルとしてはここ6年のインターネット活用からさらに遡ること16年前からドライテックの発信を続けていた。
業界新聞や同業者間連携などを通して情報発信をし続けてきた。
今回もしも仮にアップル生コンさんの運転手さんがドライテックをご存知なかったら、このニーズは受け皿を見失い漂うことになっていたかも知れない。
そう考えると周知活動というのは本当に大切なことだなあと思うと同時に共感をベースに共に活動している自分も含めた生コン製造工場各位のことをとても大切に思う。
生コンポータルがブレちゃいけないのは、常に生コン工場1stであること。
「自分と自分と同じような人たちのために自分の全てを捧げる人生を生きる」
僕のミッションステートメントだ。
なんと施工はお施主さん自らのDIY。
コンクリートにしろアスファルトにしろ水勾配とか難しそう。
その点ドライテック(透水性コンクリート)なら真っ平ら、水勾配を気にしなくていいから、極論凸凹でも水たまりは発生しない。
薄いベニアを敷いてプレートの荷重を分散させることで平坦性(平らさ)を確保する工夫をしている。
ちなみに、施工指導に立ち会った加藤さんの下の名前は、平さんだ。
施工After。
見事に真っ平ら、とても一般の方の仕事とは思えないほど、真っ平ら。
平らさんの施工指導が素晴らしかったのだろう。
実にまっ平らに完成。
また、アスファルトと違って路面温度は高温になりにくく、飛散した火薬を懸念する必要もないし、散水しておけばさらに路面温度は低減される。
ヒートアイランド現象の抑制効果だって立証されているのだ。
(昨日の熱海〜小田原間のゲリラ豪雨すごかったですね)
「知らない」から「知っている」へ
生コンの職業人生を通して痛感している、「知られていないことは存在していないのと同じこと」。
ザイアンス効果って言葉がある。
ザイオンス効果とは、同じ人や物に接する回数が増えるほど、その対象に対して好印象を持つようになる効果のことです。 1968年に、アメリカの心理学者ロバート・ザイオンスが広めました。 彼の名前が「ザイアンス」と表記されることもあることから、「ザイアンス効果」と呼ばれることもあります。(引用:ザイアンス効果の用語説明)
とにかく、知ってもらわなければ始まらない。
透水性コンクリート。
ドライテック。
まずは、知ってもらう。
一方、僕たち生コン工場の大半は独自の流通網を持たない。
情報拡散のためのメディア網や販売店・代理店などのような受け皿、それを構築するための潤沢な資金や組織力はない。
したがって、自前で用意するよりほかない。
1件1件、ドライテックの製造に協力してくださった生コン工場をWEBで紹介する。
1件1件、生コンポータルに問い合わせくださった、あるいはドライテックを施工くださった施工業者さんをWEBで紹介する。
中には掲載を嫌がる方もいるかも知れない。
無論、削除申請をいただいたら、きちんと応対するようにしている。
でも、今回のアップル生コンの運転手さんのように、生まれたニーズがきちんと着地する場所(流通)がなければ、結局プロダクトはいつまで経っても世界の景色を変えないのだ。
だから、とにかく、情報発信と、製造・施工のラストワンマイルとの協働を続ける。
5年以内、正確には4年と8ヶ月以内には、生コン製造者を1000工場、施工業者を5000者(社)達成を目指している。
健全な流通網の創造を意図している。
そして、辺境で生まれたニーズ(「ドライテックにしたい」など)はそこに着地する。
施工、製造の両輪がニーズに応える。
新しい生コンクリート(大地を削らない、汚さない、蓋しない、CO2を収容する)はいよいよ世界の飢餓を癒す。
大資本の流通・情報網に頼らない。
自前の流通。
それは、僕たちラストワンマイルの共感が創造する。
そして、今回もまた、そんな仲間たちのおかげで、これまで聞いたことのない、ポーラスコンクリートに寄せられる期待価値、「アスファルトでは高温のため火薬などが飛散している可能性があるため使いたくない」を知ることができた。
長じれば長じるほど仕事って楽しい。
宮本充也