2018/09/07
「凍結融解を繰り返したら割れないのか?|透水性コンクリート」

よく寄せられる質問「凍結融解を繰り返したら割れないのか?」。これは結構マニアックな質問。そこそこコンクリートのことをご存知の手練れとお見受け。凍結融解。一般に知られていないこの現象の真実を解説
凍結融解を繰り返したら割れないのか?
透水性コンクリートを新築のお庭に検討するにあたり、
あれこれ従来の土間コンとの比較をするのは当然。
一生に一度のお買い物。
それも、数百円、数千円なんてもんじゃない。
住宅全てで考えれば数千万円。
お庭だって数百万円に登ることもある。
土間コン一つ整備するのだって数十万円の世界。
「ま、失敗したら他を買えばいいか」
なんてライトな決断ができるもんじゃない。
それだけ僕たちがご提供している製品に対して、
顧客は不退転の覚悟で臨んでいることを忘れてはならない。
そこでよく寄せられる凍結融解に関する質問。
「凍結融解を繰り返したら割れないのか?」
これは業者さんである場合はかなり勉強をされている方であるし、
一般の方であれば相当な覚悟で土間コンを調査したのであろう。
そう知れる相当高度な質問となっている。
凍結融解。
これ、ばっきばきのコンクリート専門用語。
コンクリート技士という専門資格を受験する上で必ず出てくるコンクリートの劣化要因の一つ。
※Google画像検索「凍結融解 コンクリート」から引用。
よくご存知、凍結融解。お目が高い!!
おそらく懸念される向きは、
「凍結融解という現象は空隙で起きる」
ということをご存知の方だからであろう。
凍結融解という作用はつまり、
コンクリートの中に無数に存在する細孔空隙(キャピラリホール)が外部から侵入した水で満たされ、0度を下回りその水が凍結した際に堆積が膨張し、その膨張圧を逃す空間(隙間)が無い場合に内部からコンクリート結晶を破壊することで表面にスケーリング(劣化)やひび割れが発生する現象
という知識はよほどコンクリートに深く携わっている人でなければご存じない。
だから、相当入念に調べられた一般の方、
または、職業に関して非常に意識の高いプロの方。
ということがうかがい知れる。
空隙ばかりの透水性コンクリート、その辺のところどうなの?
この疑問は非常に故ありなものである。
その通り、透水性コンクリートは空隙だらけ。
中身すっかすかの連続空隙がすなわち「水を通す道」となっている。
だから、凍結融解とか起きやすいんでしょ?
凍結融解ご安心ください、透水性コンクリート
同じ空隙でもサイズが全然違う。
これが、その答え。
※https://www.hokukon.co.jp/jyoho/14-vol40.html から引用。
膨張圧を逃す空隙はたくさんあります。
だから、中で仮に水が凍っても、
その膨張した氷は隣の空隙にはみ出ていく。
そのため、コンクリートを破壊することはない。
割れることはない!
これが、答え。
むしろ、透水性コンクリートは雪国で好評。
最初は長野のお施主さんに教えてもらった。
その後山形や秋田、
北海道でも色々教わった。
透水性コンクリートは雪解けが早い。
さらには、
路面が凍結しないので安心。
そんな効果だってある。
よくある質問への回答。
今後とも定期的に更新していきます。
どしどしご質問をお寄せください。
生コンでいいこと。
宮本充也