2018/09/30
「健全な競走のきっかけになりたい|透水性コンクリート」

いろんな地域でいろんな透水性コンクリートが広まればいいと思う。「誰の」透水性コンクリートであっても、必要とされているものであるかぎり、広がる必要があると思う。そんなきっかけを社会に提供できればうれしい。
健全な競走のきっかけになりたい
生コンポータルで取り扱っている透水性コンクリートは、
「ドライテック 」
といって、キーバインダー(結合材)「F材(フッコー製造)」を配合した高強度ポーラスコンクリート。
ブランド(ドライテック )が標準化され、
さらにはF材が無機系であり、
骨材最大寸法がそれぞれの工場で標準化されているものであるため、
「貯蔵ビンの入れ替え作業」
を伴わない比較的導入が簡便であることで全国の生コン工場から採用されるようになっている。
情報発信(SNSやブログ)の効果もあって、
現在「次世代の土間コンは透水性コンクリートだ」を旗印に普及活動が活発化している。
それでは、
透水性コンクリートはドライテックだけなのか?
無論、そんなことはなく、有名なところだと、
パーミアコン(佐藤渡辺)
といって我が国の透水性コンクリート舗装の草分けで今でも「代名詞」としての地位を揺るぎないものとしている製品(比較的大規模に得意)や、
実は名前が全国区で認知されていないだけで全国各地の生コン工場で独自に配合設計され販売されている透水性コンクリートまで幅広く存在する。
※こちらは岐阜のれミックマルハチ(GNN)が独自に岐阜エリアで展開しているポーラスアイという透水性コンクリート。
※レミックマルハチ社は同時にF材を配合した「ドライテック 」の製造も行なっている。今回の現場は事前に聞いていなかったのでびっくりした。
じゃあ、どの製品が優れているの?
人それぞれに異なった才能や強みがあるように、
製品それぞれにも異なった強みがある。
僕が知っているだけでも10種類くらいの透水性コンクリートが我が国ではそれぞれ普及活動に勤しんでいる。
僕はこの数がもっともっと増えればいいとすら思っている。
どれが優れているか?
それは、
市場と顧客が決めること。
僕たちが勝手に唱えることではない。
もちろん、15年間に及ぶ経験にプライドがないかといったら嘘になる。
15年間真剣に透水性コンクリートに打ち込み、
それなりの失敗と成功を繰り返してきた経験。
それなりの自負はある。
ただ、そのことが他社製品よりもどうのこうのと主張する根拠にはならない。
他社製品も僕と同じかそれ以上に熱を込めてその普及活動に打ち込んできたはずだからである。
それぞれの製品にはそれぞれ固有の価値を求めている誰かの存在が必ずあるからだ。
※レーキで敷き均された透水性コンクリートは振動プレートで仕上げられる。
※粗骨材の最大寸法はそれぞれの工場で標準的に採用されているもので出荷される。レミックマルハチの場合は15mm
次世代の土間コンは透水性コンクリートだ。
僕は決してこれまで一度も「ドライテックが次世代の土間コン」と主張したことはないはずだ。
今は10種類しかみることのできない透水性コンクリートの担い手。
その数がもっともっと増えて、
ググれば数多くの数え切れないほどの透水性コンクリートのブランドが画面を埋め尽くす。
そんな時代を夢見ている。
市場をもっと賑やかに。
「誰それの透水性コンクリートは〜〜でよくないんです」
なんて人間の小さなつまらない「競争」は喜劇だ。
人口増大が反転した現代において、
争いというパラダイムは終焉している。
競い走る。
一面的なものさしで測るのではない。
いろんな性能があるはずだ。
それぞれの透水性コンクリートのあらゆる性能。
競い、走ることによって、それぞれの本来の強みが見えてくる。
そのことが市場や顧客にとって有益に働く。
つまり、社会が明るくなることを意味する。
そのためには、10社じゃ全然少ないくらいだ。
全国のあらゆる生コンに関わる中小企業がもっともっと主体性を持って市場を自らの手で切り開く。
そんな産業の到来こそ、
閉塞する日本経済にブレイクスルーをもたらし再成長曲線を持ち込むための鍵であるはずだ。
そんな、健全な競走のきっかけになりたい。
「誰が」普及させるかなんてもはや問題ではない。
重要なことは、この日本社会において透水性コンクリートが非常に重要なソリューションであることを信じその社会を実現することだ。
(ゲリラ豪雨水災害の抑制、地下水系の再活性、はたらきかた改革)
多くの当事者の参加を歓迎したい。
透水性コンクリート。
生コンでいいこと。
広がれ!
宮本充也