2018/10/13
「どうして【土間コン】ひび割れが問題にならないのか?」

保育園のアプローチに施工 。生コンポータルを見て設計スペック。バリアフリーも考えての事。2005号砕石でしたが「もう少し小さい石があれば良かったかな?」と言われました!昨日千葉流山施工現場見学会
バリアフリーも考えて
※施工前。通常リサイクル砕石などで100〜150mmの下層路盤を施工する。保育園施設外構工事
※施工前品質チェック(ダレ試験)。ツヤを確認。
※施工開始。
※埋設される設備(やくもの)やツリーサークルなどが多い。
※とにかくでずみも多く、やくものまわりもそうだが、土間コンの大敵「ひびわれ」が出やすいような形状となっている。
どうしてひび割れが問題にならないのか?
透水性コンクリートの特徴の1つ。
ひび割れが問題になりづらい。
土間コンのひび割れ。
土間コンクレームあるあるの最たるもの。
でずみ部分ややくもの周りからびしっと生えるクラック(ひびわれ)。
専門施工業の方ならお施主さんとの間でクレームになったことは1度や2度ではないはずだ。
ひびわれははえるものです。
事前に説明してあっても嫌ですよね。
そりゃわかる。
となりの家はひびわれてないのに。
なんでうちだけ?
気持ちはわかるんですけど、そういうもんなんです。
そんな気持ちでいっぱいになる。
けど、怒ってるお施主さんにはなかなか言いづらい。
※Google画像検索から引用
どうして通常の土間コンはひび割れが問題になるのか?
機能(強度・耐久性)上は全く問題のない、ヘアークラック。
そもそも土間コンは鉄筋コンクリートでも構造物でもない。
そのため、クラックは問題にはなりえない。
それでもクレームになってしまうのは、
見た目の問題(美観性)。
いやですもんね。
この理由って実は「ペースト」にあった。
ペースト。
それは、水・砂・セメントが混じり合ったペーストのことで、
通常写真のように土間コン表面はペーストで覆われる。
緻密なペーストにびしっと発生するからどうしても目立っちゃう。
これが、土間コンでひび割れが問題になる理由。
一方、透水性コンクリートはペーストがない。
施工写真を見て貰えばわかるように、
表面は粗骨材といって15mmとか20mmの寸法の小石がもろに見える形状(ペーストがないからその空間を水が抜けていくのだけれど)。
今回のお客様の声にもあった、
「もう少し小さい石があればよかったかな?」
にも通じること。
通常のコンクリートは粒度分布といって大小さまざまな石や砂でみっちりと空間が閉じられている。
さらに、ペーストで隙間が全て埋まっている。
一方透水性コンクリートはあえてその粒度分布を揃えないようにしている。
結果、ペーストがないため、
ひび割れが目立たない!
そのため、ひび割れ抑制のための目地を設置しないお客様が多いくらいだ。
いろんな理由で採用される透水性コンクリート 。
もちろん、透水という理由もあるけれど、
ひび割れ(そのほかには色むらなんて現象もある)が目立たない。
そんな理由で選ばれることも結構ある。
普通の土間コンの普通が少しずつ変わっています。
常識は変えるもの。
透水性コンクリート、広がってます。
生コンでいいこと。
宮本充也