2018/11/22
「どれがいいの?【インターロッキング】【土間コンクリート 】【アスファルト】【真砂土】【透水性コンクリート】各種舗装の徹底比較!!」

建築外構(エクステリア含む)で検討される舗装にはインターロッキング、土間コンクリート、アスファルト、真砂土、透水性コンクリートなど各種ある。決めつけをやめて、それぞれの適性を正確に理解しておくことは後悔のない庭づくりにとって有益。
それぞれの適性を正確に理解しておくこと
※Google画像検索「インターロッキング」より引用。
※Google画像検索「土間コンクリート」。こちらはエクステリア、ガーデニング、カーポート、駐車場の王道。最も身近な舗装といえる。
※アスファルト舗装も同様に引用。比較的大規模な案件(公共の道路など)で採用され、住宅外構ではあまり利用はされていないのが現状。
※こちらも頻繁に話題に登る真砂土舗装。駐車場というよりは、アプローチや犬走りなど歩行路のみに利用が進む。
※近年急速に普及を広げている透水性コンクリートも住宅外構の分野でも活躍している。
各種性能におけるそれぞれの比較。
適材適所というけれど、
一生暮らす家の周りを舗装する材料。
一元的に「これが一番」と言う姿勢は不誠実と言わざるを得ない。
それは自分が使いたい材料を顧客に押し付けていると取られてもおかしくない。
それぞれのニーズに応じてそれぞれの良さがある。
それは、
・コスト(初期)
・コスト(長期)
・メンテナンス性
・景観性
・透水性
・環境性能
これらパラメーターでそれぞれの材料を論じていきたいと思う。
コスト(初期)
初期コストでぶっちぎり安く済むのは「アスファルト」となっている。ついで、土間コンクリート (同率で透水性コンクリート )、真砂土、インターロッキングの順。ただし、アスファルトは確かに安いのだが、次で論じるコスト(長期)になると1位の座を譲ることになる。また、インターロッキングは高級舗装材としてその他の性質で特性を評価されている。
コスト(長期)
ここは、土間コンクリート 、そして透水性コンクリートが俄然優位となる。そもそもの初期コストも低く抑えられているだけじゃなく、コンクリートという性質はそもそもがアスファルト(石油製品)や真砂土(土)などに比べて耐久性が高いことがその理由。
メンテナンス性
舗装を検討するにあたり忘れてはならない特性がこれ。コスト(長期)の裏付けともいえる耐久性がその理由になる。つまり、コンクリート 系(土間コンクリート 、透水性コンクリート )はメンテナンスフリーとされているが、アスファルトは轍(わだち)、真砂土は表面劣化、インターロッキングのばあいはふりくといって目地がずれることによって凸凹が発生したり草が生えてきたりする懸念が指摘されている。
※Google画像検索より。ブロックとブロックの間に隙間や段差ができる現象を「不陸(ふりく)」という。雑草は容赦なくその隙間から生えてくる。
景観性
これはぶっちぎりでインターロッキングと真砂土舗装に1位を譲らなければならないだろう(主観があるのでどちらが上ということはできない)。いずれも、デザイン性を重要視されて開発されたもの。もちろん、その他舗装材料についても塗装や洗い出し工法など景観性を期待したオプションはあるにせよ、この点においてはインターロッキングと真砂土に及ばない。
透水性
最近話題のゲリラ豪雨や水災害。この点については当サイトでも再三紹介をしている透水性コンクリート、そして、インターロッキングブロック(透水性を有するタイプ)となる。敷地内で水をきちんと処理するための舗装といえば、透水性と名のつく舗装材が有効であり水勾配や水はけの問題は解消される。ただし、一部排水性アスファルトと言われる材料もあることはある。
※まさに「ざる」。瞬間も表面にたまることなく水はコンクリート透過する。
環境性能
天然由来の真砂土が一番だろうか。ついで、透水性コンクリートは降雨を地下水脈に還元する能力を有する(透水性インターロッキングも同様)ため次点。ついで、土間コンクリート 、アスファルトとなる。
どれが一番と断定的に語るのはやめよう。
自分が好き。
と
顧客が好き。
には違いがある。
「自分が好き」な材料を強要するとそれは単なる押し売りになる。
あくまでも、あらゆる性能を考慮に入れて検討する姿勢が重要。
サプライヤーや専門工事業者は顧客に寄り添い同じ目線で、
プロとしての見識から顧客にとっての一番を共に考える。
そうした姿勢が重要。
そんな提案の現場において多少でも参考にしていただけるようであれば幸いだ。
舗装にはいろいろある。
ほぼ一生その地面を利用するのだから。
家と同じくらい真剣に考えてみよう。
いろんな舗装の性質について。
宮本充也