2018/12/13
「雨水桝の蓋が浮き上がらない【水はけ】」

「今ほとんどの雨水桝が浸透式になっていて、(通常の土間コンクリートだと)ゲリラ豪雨の時に蓋が浮き上がる。透水性にすればそんな事がなくなる」「この現場は道路より低いので 水処理ができていい」
現場住所:鵠沼海岸、製造工場:東伸コーポレーション、施工業者 AGP エクステリアガーデニング企画設計
水はけならやっぱり透水性コンクリート
施工中の様子。見ても分かる通り道路とおなじ高坂幾分低いところを施工している。通常の舗装であれば家周りが水浸しになる。
こちらが「浸透式」の雨水桝だ。ゲリラ豪雨などの土砂降りの時には蓋が浮いてくるということがあるそうだ。知らなかった。
今回も見学会という形で施工を行った。写真でわかる通り地面が「真っ平ら」というのも透水性コンクリートの一つの特徴。真っ平らにしても水たまりができないからだ。
こちらは駐車場スペース。雨降りでも水たまりにならない。足が水浸しにならない。車の中が濡れない。室内に水を引っ張らない。
完成写真。通常の土間コンクリートと同様の養生期間を経てから車の乗り入れが可能となる。基本物性はコンクリートと同様。
水の処理に困ったら透水性コンクリート 。
土間コンクリートあるあるなんじゃなかろうか。
エクステリアの設計をしていて困ること。
水処理。
水はけ。
水勾配。
水に関するあれこれ。
集水桝やU字溝。
地中の暗渠(めくら暗渠)
今回のように僕は恥ずかしながら初めて知ったのだが、
浸透式の雨水桝。
こうしたあれこれは設計者や施工者の頭を悩ます。
事実、通常の土間コンクリートは当然のことながら水を吸収しない。
水浸しにならないように流れる勾配や集める排水設備を必要とする。
特に住宅などのように敷地面積が限られている場合にこの問題は深刻だ。
神奈川のように人口密集地ではそんなに大きな外構面積はとれない。
そして、都市部であるためゲリラ豪雨に襲われることも多い。
水の処理に困ったら。
思い出してほしいのが次世代の土間コンクリート。
透水性コンクリート のこと。
「浸透式の雨水桝はゲリラ豪雨の時に蓋が浮いてくる」
非常にマニアックな「困った」もあるものだ。
僕自身初めて知った。
そんな時にも周囲の地面が水を吸い込んでくれれば浮力は発生しない。
だから、蓋が浮いてこない。
そういうことなのだろう。
道路よりも低い。
そんな現場だってきっと星の数ほどあるはず。
そんな時に水の処理は特に深刻な問題となる。
大型の排水設備を設置するのはそれだけで費用に関わる。
作業も複雑になる。
「水を吸収する土間コンクリートでいいじゃん」
どうしてそういう発想にならないものだろうか。
ITの時代情報発信の弱さについてつくづく反省をしている。
もっと必要としている人に必要な情報を届ける。
そんな姿勢で日々過ごしているつもりだ。
水処理のことで困っている人を助けたい。
生コンでいいことは悩んでいる、困っている人を笑顔にできる。
生コンポータルは施工・設計業者のためのポータルサイト。
広がれ、生コンでいいこと。
宮本充也